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アフガニスタンで目指す、防災のローカライゼーション

こんにちは💁‍♂️事務局長の小美野です。
今日ご紹介する事業は、外務省NGO連携無償資金協力の助成を受け、現地パートナー団体、国土防災技術株式会社との三者連携により、アフガニスタンのナンガハール県とラングマン県にて実施している「アフガニスタン防災力向上に向けた人材育成事業」です。



活動概要

2016年からはじまったこの事業は、洪水・地滑りをはじめとする災害に対するコミュニティ防災力向上という活動成果から、次の段階へとつなげるため、2021年1月より以下の活動3本柱の下でフェーズ2として事業を継続しています。

  1. 防災インフラ整備計画・設計の技術移転および設置工事

  2. 防災ボランティアの増産およびリモートセンシングや衛星画像による地形判読技術等の新たな技術移転

  3. 高度防災人材育成への支援

そして、これまでの取り組みによって以下のような成果が出ています。

見えてきた成果

1.地形判読をした上でリスク評価を行い、ハザードマップを作成できる技術が身についています。

より安全な避難場所や避難ルートをしめし、現地の防災計画に落とし込むこともできるようになってきました。こういった安全な場所の特定などをする基礎力が着実に対象地域の人々の間で根付いてきています。

アフガンチーム作成のハザードマップ ©CWS

2.リスクの高い場所ではリスクを削減する防災インフラを設計し、設置することができました。

わたしたちの調査によると、アフガニスタンのインフラは十分なリスク分析をしてから作られることは稀で、防災効果や耐久性にも疑問があるものが多いです。その辺は改善できるところだと思っていますので、実践や研修などを通じて変化を起こしたいと考えています。

アフガン東部で設置した導流堤( どうりゅうてい )©CWS

3.防災を通してコミュニティの結束が強化しています。

近年非常に大変な状況にあるアフガニスタンですが、そのような状況だからこそ、同じ志を持つ仲間づくりが重要です。毎年Disaster Risk Reduction Conference(防災会合)と称するイベントを同国首都カブールで実施しており、アフガニスタンの防災関係者間の結束が強化されています。

Disaster Risk Reduction Conferenceにて ©CWS

今年は、さらに住宅地や農地を守るための防護壁を設置する予定です。
また、災害リスクの調査分析を防災インフラの設計にどう結び付けるか、ガイドラインを策定中なので、広くアフガニスタンで周知したいと考えています。

さらなる展開は随時皆さんにご報告したいと思います。

(文:事務局長 小美野 剛)

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