内水面漁協の大部分が未来に希望を持っていない現状。では誰が川の魚を管理してくれるのか?|つりチケ内水面漁協向けアンケート0
前の記事までで内水面制度の各議論ポイントを記載していましたが、ちょっと間を挟んで。
昨年、つりチケ導入漁協や、営業訪問した漁協にお願いして、アンケートに応えてもらいました。実施時期は2022年。
アンケートの基本議題は、以下の通り、組合員制度、増殖制度、遊漁料、漁協の役割、漁協の事務作業について、と私たちが色々回って関わってきた中で、課題だと感じている各制度面について、ぶっちゃけどうですか?という話を聞いてみたかったので聞いてみました。
最終的には内水面の制度・運用・法・解釈を含めた変更も必要と考えているため、その対象となる内水面漁協自体がどう思っているかの声を聞いて集約したい、というのが意図でした。
調査対象は39漁協。各地区で散らばって回答してくれているので、一定の統計的意味合いを持つのではないかと思います。
漁協の規模は中小規模寄りかと思いますが、一定数職員を抱える規模も含まれているので片寄りもそこまでではないかと思います。
10年後の組合運営はどうなっていると思うか?→希望が見えない。。
アンケート各項目に入る前に「10年後の組合運営はどうなっていると思うか」という質問を回答してもらいました。
解凍項目は「①とても良くなる」「②良くなる」「③現状維持」「④経営悪化」「⑤消滅・合併」「⑥わからない」。
この結果は、、、
「④経営悪化」、「⑤消滅・合併」が約半数!!
「③現状維持」「⑥わからない」も含めると、9割以上!!
と、ほとんどの内水面漁協が自漁協の未来に希望を見いだせていないことが見てとれます。
この結果って、なかなか衝撃的だと思いませんか?
10年後の日本、とかではなく、自分の所属する組織のことです。自分の組織なのに、ほとんどの内水面漁協でどうにかなる・出来ると思っていないわけです。
これが2割3割、5割ぐらいでも、努力が足りないですね、とか言えるかもしれませんが、9割越えてくると、もう努力どうこうではなく、構造的な問題を含んでいること間違い無しです。
登る坂道で球を転がして上げても、上げるのを止めると転げ落ちてくるように、努力しても転げ落ちてしまう構造的問題があるはずだ、と見るべきだと考えます。
この項目の回答結果は、全国回る中である程度予想はしていました。多くの内水面漁協の方が、うまくいっていない原因を「川の環境が悪い」「カワウが悪い」「鮎の追いが悪くなった」「工事のせいでダメだ」「山の環境が悪くなってダメだ」等々、外部環境に求める発言が圧倒的に多いためです。
それぞれ、一つ一つの事柄は事実影響は受けていて、過去の環境条件より悪いことも多々あります。ただ、それでも新しく入ってくる釣り人は過去の状況は知らないので、今が釣れれば釣りには来ます。
実際、他漁協よりうまくやれている漁協も色々知っています。
それらが構造的な問題であること、という考察に関しては、このnoteの最初の記事以降に書いていっていますので、また別途ご覧ください。
内水面漁協が全部無くなっても、川は無くならないですが、問題は内水面漁協が無くなったとしても、今の行政にきちんと管理する予算も人員配置もされておらず、それを増やしてもらえる見込みもないってこと。
結果、地域の川が荒らされ、乱獲されて、つまらない川・魚の獲れない川になること間違いなしです。
このアンケート結果から、そういうことにならない方法にはどうするか、を考える一助になればと思ってます。
アンケート結果集計と考察自体はこの記事の頭にPDFアップしていますが、この後の記事では、各アンケートチャプター毎に興味深い結果に関しての考察を記載していこうと思います。
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