見出し画像

欲望の質

前回のたわ子さんのお話しと通ずるけど
私は先日両手に余るほど少ない
「友達」の1人を失った。

彼は10年以上前の会社の同僚で
お互い「闇」をコントロールしながら
社会と繋がってる事か分かり合える
友人のひとりだった。

退職してからも何度か遊びに行ったし
年に数回は連絡を取り合うくらいの距離に
なっても、私の中では「友達」だった。

しかし、いつしか彼は
入院する程の重傷者となり
しばらく連絡は途絶えた。
時は流れて紆余曲折しながら
私は障害者となった。

重かった頃、1度だけSOSを発した。
「鬱がわかる人と話したい」

彼はそれに応えてくれたが
ちんぷんかんぷんだった。
まず、もう本当は寛解してるけど
障害者年金が途切れないように
セーブして働いている、
精神科も年金の為だけに月1回通っている
…という自慢話し(?)から始まり

摂食障害でガリガリにやせ細り
極度の栄養失調だった私に
けっこうムリ目な「運動」を勧めたり
リハビリと称して「デート」に誘ったり。
↑こんなやつじゃなかったwww

何度断っても3歩歩けば忘れる鶏のように
またデートの誘いで不快になり
流石にこれ「3回目だけど」と前置きして
・私は今、摂食障害で激しい運動は不可
・それでも犬の散歩というできる範囲の運動や外出をしている。
・今の私には「約束」をして人と会うという行動は重い。
・別居中とは言え、まだ夫と婚姻関係にある。

とてもはっきり、ゆっくり、丁寧に伝えた。
これでやっと伝わったみたいだ。
私は悟った。彼は寛解などしてない病人なのだ。

それから「ちょっと話し聞いて」
…と、逆に彼にのしかかられるようになった。
「支え合える人が欲しい」
「結婚したことない(してみたい)」
「会いたい」
「寂しい」
相談というていから始まり
彼の話しを締めくくると結局これなのだ。

彼は「鬱から救ってくれた」という
格闘技の師匠が居て、彼を崇拝している。
なんと、彼の家の近所まで引っ越した。
彼はよく「師匠が~って言ったから」
…という。

師匠は接骨院と道場を営むビジネスマンで
彼は自分のなりたい自分じゃなく
師匠になろうとしているのだ。
そもそも格闘技始めたのも不純で
「女性にモテたかった」かららしい。

そして「ライバル」と決めているのが
帯が同格のひとりの生徒。
彼に負けない為に1日も休まないらしい。
それはすごいけど、よくよく聞いたら
奥さんが美人で周りに信頼されている生徒
「あいつ、何でももってやがる。武術だけは負けたくない。」

…って、ドン引きしましたわ。

そして彼が確定申告のとき、
「暇電していい?」という電話を断ったら
「実は昨日泣いちゃって」
…というので、時間つくると
師匠がやれって言うから(出た)4月から
週3回で紹介先の職場で事務の仕事をし
しかも仕事終わりから夜から22時間まで
フリーのリラグゼーション出張サロンをやるという。
そのビラを「作らされ」「撒いちゃった」けど
週3働いて、稽古行って、フリーでサロンやって…
「俺、全く時間ない」って気付いて
プレッシャーで泣いちゃって薬をいっぱい飲んじゃったんだ。

…と、嘆いていた。

極めつけには私が話したことも
数秒後には忘れてまた同じ質問してくるし
プレッシャーで泣いちゃったとかいう割には
急に「例えば君ひとりなら養える」とか言ってきて…

お前アウト

「あのね。すごく言いづらい事を言うけど
  あんたの為だからメモを取れ」と前置き

あんた病識ないけど、完全に躁鬱が出てます。
なので、年金の為でなく治療の為に通院して下さい。
根拠は私が数秒前に答えた質問を繰り返すからです。
そして気が大きくなったと思ったら泣き出す。
正常ではありません。
そして飲まない薬をキープし、
気分で発作的に量用を超えて
過剰摂取するくらいなら棄てなさい。
それは服薬ではなく、ドラッグとしての使い方です。
そして何年通ってもあなたは寛解していません。
いきなりクリニックを変えるのは
怖い気持ちはわかるので、できれば
セカンドオピニオンを受けながら
「治してくれる」お医者に出会って下さい。
そして何度も言うけど私は既婚者です。

以上


彼はグズグズ泣きながらメモを取っていた。
分かった…
これ、ちゃんと医者にみせるし報告する。
本当に言いづらい事を俺の為にありがとう。

本当だよ

精神病の怖いとこは「病識」がないこと。
これが1番危ないと思う。
だからこそ「今、そうだよ。」って
社会と繋がること、客観視してもらう事は
大切なのだ。
社会はもちろん主治医も含まれる。
その主治医と「信頼関係」を築けば
時間が掛かっても癒されるのだ。
だけど彼は既に「年金もらうため」と主治医を欺いている。
そこに「信頼関係」は存在しない。
だから彼は治らないのだ。
医療倫理の強い意志ならそれを見抜き指摘するだろうが、その主治医も質が低いのだろう。
主治医も彼を見抜いてあえて放っているに違いない。
診療報酬が頂ければ経営は安定するし
正直「真の病人」より
「ただ薬をもらいにくる客」の方が
コスパが良いのが日本の医療制度だ。
むしろ、回転率が高い方が儲かるのだから。

最後に欲望の質の話しに戻るけど
目標を達成するには「欲望」が必要だ。
欲自体に「悪意」はない。
しかし、欲望には「質」がある。
質をコントロールするのは自分だ。

たわ子さんご本人は35歳で
「英語ペラペラじゃなく中身がペラペラ」
…と、自己受容に成功したが(辛かったね)
たわ子さんの20代の欲望は
「チヤホヤされたい」という質の低いもの
だったから叶わなかったのだ。

私の友人も「モテたい」から武術を始め
弟子から信頼され、経営者としても
成功している師匠のようになりたいだけで
「チヤホヤされたい」「崇められたい」
=「愛されたい」というところに繋がっている。

「愛されたい」時の「愛」は他人の心だ。
他人の心を自分の自由にしたいと思う者は
対象に対する「愛」はない。質が低い。

「支え合える人が欲しい」
支え合うにはまず「自分が自立している」必要がある。
私は重傷者であった時も
犬の世話はベッドから這い上がってした。
自分は10日食わなくても
犬には1日2回、定量を与えた。
1度薬が合わなくて
アル中になりかけ、記憶が飛びやすく
「あげたかあげなかったか」
分からなくなった時は戦慄した。

ひとまずあげて即座にExcelで
飼育カレンダーを作成し、記録を始めた。

「犬は永遠の子供」と言うが
私は「犬」という人間が育てないと
生きられない生き物と暮らしているので
自分の病気、経済状況は関係ないのだ。

それぐらい「自分から与える愛」は
強くて、質が高くて病すら乗り越える。
信仰心みたいなもんだ。
結果、それもリハビリや「正気」の
トリガーとなり、「奇跡の精神1級」と
主治医に言わせる程、私の回復は早かった。

私はもちろん主治医も信頼している。
私がADHDの判定を受け落ち込んだとき
「私の周りの医者、弁護士、経営者、
  ほとんどアスペか、発達障害‼️」
…とか、言っちゃう先生なのだ🤣
もーマジでギャグセン高くて好き過ぎるw

クリニックのスタッフの方々もだ。
接遇の鏡。君たちあれか?修道女か?
観音様か???毎度拝みたくなるんだが。

そんな訳でクリニックでは
先生やスタッフの方々に感謝を示す。
きちんとメモをとる。
主治医の勧めた事は実践して報告する。
正直に醜い心も打ち明ける。
毎週、これの繰り返しで、今は主治医は私を
「良くて手帳3級、というか、ほぼ健常者」
…という。

精神病に完治はない。あくまでも寛解なのだ。
一生、付きまとう影と対峙しながら
今日も「自分を愛する」ために1日の
やれること、やりたいこと
面倒だが、やるべきことをやるだけです。
※べきってあんま好きじゃないけど、
支払いや環境整備みたいに物理的、
物質的なものには必要不可欠だからね😅

いいなと思ったら応援しよう!