「報道カメラマン」
割引あり
どうあがいても50分後には
夕方のニュースが始まってしまう。
デスクから指示が出た時から時間的に
ぎりぎりなのはわかっていた。
既に15分が経過した。
車で虎ノ門の研究所に向かったものの
あと35分後には撮影したテープを
報道局に届けなくてはいけない。
さらに10分が経過した。
研究所に着いた。
放送まで残り25分しかない。
私は研究所に駆け込み
撮影の趣旨を研究員に話し撮影を始めた。
編集無しで放送できるように状況のカットから
先に撮り順番に核心に迫る構成で
40秒11カットを撮り終える。
10分で撮影を終えて、
一言礼を言いハイヤーに走る。
放送までの残り時間は後15分だ。
やたらと気ばっかり焦る。
局舎が見えてきたが、5時30分、
放送が始まった。