大切な人の幸せを願うなら
いまからつい二日前、羽生結弦公式youtubeチャンネルで通称“メンシプらじお”(命名某ツイ主様)「ほぼテスト」という名目(いや本当にテストなのだとは思いますが)で30分強の音声生配信がありました。
そのとき話した内容を具体的にはお話しできませんが、現在の思いや6~8月の激流のチャットの中から質問を、仕事の裏話的なものをピックアップして話してくれました。
様々な出版社から発売になる書籍(ほぼ写真集てか写真集)のお話や、RE_PRAYの映像で映っていたにも拘らずどこにも引っかかる事がなく誰もがモヤっていた葡萄の謎について種明かし?してくれました。
最後の〆の中で、日本語圏外の方に対して、日本語の勉強的な感じで聴いてくれたら嬉しいという風に言ってくれていました。
メンシプでは羽生君が語った内容をその国の言語に訳して(有志代表者が各国一名)コメ欄に掲載するというルールが羽生君によって発案され大いに活用されています。これはあくまでもメンシプメンバー限定のものではありますが、海外の方に向けても羽生君の思いは伝わる様に、可能な限り現地の言葉で齟齬なく伝わるようにと羽生君が配慮してくれたお蔭で可能になったことです。
メンシプ自体も無理強いをするわけではなく、いつでも脱会してくれていいし、いつでも戻って来てくれていいんだよ、と無理しないでね、と言ってくれています。
何より「お空で聴いてくださってる方」への想いも抱いて一瞬一瞬を過ごしてくれてる優しいやさしい人です。
近々にAERA・フィギュアスケートLifeエキストラ、家庭画報、少し先に蜷川実花さんとの写真集「Shin」「Gi」が発売になります。どれもが羽生君が頑張ってくれた大切な“お仕事”の成果です。
その中には羽生君の貴重なインタビューが、言葉が沢山詰まっています。
書籍を手にして読み考えて、想像し、涙で潤んだり胸が熱くなったり感情が沢山動かされる言葉達。
私は北海道在住なので、本州にお住いの方々の様に誰それの講座、写真展、その他スポンサー企業のイベントごとなどにはそうおいそれとは参戦する事は出来ません。行った方の感想や写真、レポ等に感謝しつつもやはり悲しく寂しく感じる事はしばしば。
けれど、海外のファンに比べたら同じ言語の国の人間として生まれている事がどれだけ恵まれているだろうと、この事を忘れてはいけないと。
そういった方々の為に、良かれ、と有志の方が書籍の文章を翻訳し、Twitterに掲載する事や、有料放送(CS)での羽生君のインタビュー内容を活字に起こして呟く方がおられます。
海外ファンの為に。
良かれと思って。
海外ファンの皆さんはこの事で羽生君の言葉に触れる事が出来て嬉しいと思います。本来なら日本から配達される期間、数か月のディレイが僅か数日のそれで済むばかりか、気が遠くなるような翻訳作業を有志の方が請け負ってくれて無料で読ませてくれる。嬉しくない筈がないです。
でも、それは誰の幸せを願っているのでしょう❓
ファンの為、ファンの幸せ❓
ファンの一番の幸せは羽生君が幸せである事ですよね。
この行為の一つ一つは、実は羽生君の足を引っ張る行為であると、もっともっと自覚する必要があるのかな…と思います。
羽生君はこれらの仕事で収入を得ています。
出版社は羽生君が仕事をしたものをカタチにしてそれを売り、利益を得ます。その中から羽生君にも収入が分配されるのです。
一人一人の「お互い様」の善意は、実は羽生君に不利益を被らせている事を知らねばなりません。
無料で配布する。
これは大きな事件となった【漫画村事件】に詳しいですが、海賊版サイトが無料で漫画をアップロードし、各出版社から刑事告訴までされたものです。
そんな大仰な、ファンだけの内輪なものじゃないか、と思うのは大間違いです。
1つの仕事の裏側には沢山の権利関係があり、契約があります。
羽生君には(いえ、正確には私達一人一人に)著作権・肖像権等様々なものがあります。お互いの権利を守りながら、この世の物事は回っているのです。
無料配布は、その出版物の販売に対しての妨害となり得ます。海外への翻訳だからというのは言い訳にもならないのです。これが権利関係に煩い企業が相手だとしたら、発覚した瞬間に訴えられる事もあるのです。
私は知らなかったのですが、 RE_PRAYの8ビットキャラを用いたファンアートをグッズにして販売しようとしてる人がいるんです?
あの子達はとても可愛くて、先日もチラと私も触れたのですけど、羽生君の中ではあの子達がグッズとして今後展開される予定があるとの事ですよ。
そういう状況の中で、ファンアートと言ってもあの子達をリアルに模倣したものが出回るというのはリスクが高いという事なのですね…。
私も末端絵描きの端くれですし、ファンアートに関しては限りなく、限りなくグレーゾーンをひた走っている身です。だから本来は偉そうな事を言い放てる者ではないのです。自覚しています。耳が痛いです。
でも、絶対的アウトな案件には足を踏み入れていません。
アマ時代はアウトな事もしていましたけれどね…次第に自覚し出して現在に至っています。
プロになってからの羽生君を支えているのは連盟ではありません。
一人一人のファン達です。世界中にいる同志達。誇らしい彼・彼女達と共にこれからも全力で、前を向いて時に頽れそうになっても決して膝をつくことなく歩みを辞めない人を応援して行きたいのです。
羽生君の幸せを願うなら、彼の足を引っ張ってはいけない。
絶対的ブラックゾーンを歩んではいけない。
彼を悲しませてはいけない。
メンシプのラジオで柔らかく笑って忌憚なく語ってくれた優しい人がこれ以上傷つかないために、私達は彼を応援する立場、守る立場、支える立場であること、すなわち傷つけないことを今一度、自覚して行きたいですね。
余談ですが、お隣の国の恐らくプロのアニメーターで羽生君のファンの方がいます。アマ時代は沢山のリアル羽生君を描いておられ、彼女の絵自体に沢山のファンがついていました。今でも彼女が好意で配布してくれたヘッダー等を使っている方もおられるでしょう。その彼女は、羽生君がプロに転向してからみるみるTwitterに姿を見せる事はなくなり、いまでは殆ど見かけなくなってしまいました。彼女に直接訊いた訳でも何でもないですし、私の憶測に過ぎないですが、それは一重に彼女の絵が独り歩きするリスクを慮ったが故だと。彼女の絵は本当にクオリティが高く、私が知る限り、一番羽生君の姿を写し取ったリアルさを絵として表現しておられたので、アマ時代も彼女の絵を無断転用で非公式のグッズを作りアマゾンで販売されたりしてきました。一度や二度ではありません。そういう過去が沢山あったからこそ、彼女はTwitterで羽生君の絵を上げる事を辞めたのだと思っています。
彼女は自分自身が描く絵が、羽生君の権利を侵害するリスクを痛感していたからだと私は考えています。彼女は業界人ですから、権利関係には詳しいでしょうしね。
そんな訳で、羽生君の画像や言葉の無断転載は法に訴えられる危険性と共に、羽生君への不利益を与える事はあっても、羽生君の幸せには直結しない事を今一度、よくよく胸に刻んで、疚しい思いを抱かず堂々と応援していきたいものです。
(考えをまとめる事と伝えたい事を忘れないうちに一気に吐き出した為、色々おかしい処もあるかと思いますが、平にご容赦ください。
後日、加筆修正していくかもしれませんがお許しください)