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九州一人旅(3)
熊本から宮崎,福岡へ
ホテルの朝食
朝7時に起きる。一度、5時くらいに目が覚め二度寝をしたので体の疲れは少し回復したようだ。
ルートイン熊本駅前駅の朝はバイキング形式。窓から熊本の街並みが見える。
卵,ベーコン、納豆,牛乳,味噌汁,ごぼう、レタス、スパゲティ、ジュースなどとても体に良いものばかり。ずっとコンビニの食事だったので体の芯から生き返ったような気がした。
食後のコーヒー。次第に身体が充電されて行くような気分になった。もちろんおかわりをした。
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熊本城へ
食事を終えチェックアウトを済ませる。ホテルを出て9時過ぎに熊本城の駐車場に到着。駐車場の外に出て太い通りをしばらく歩く。と正面の方に熊本城らしきものが少し見えてきた。地震で崩れかけた箇所もかなり散見された。観光客の列の後に続きしばらく歩く。
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雰囲気で城が間近に迫ってきているのがわかってきた。と思いきや地下の回廊みたいな通路に出くわした。
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この城は地下もあり迷路のような構造になっていて敵の侵入を少しでも防止しようとしている。随所にこのような工夫が施されているようだ。最強の城の痕跡だ。
そしてついに熊本城の全貌を現れた。息を呑むような美しさと力強さ。
城の中に潜り込む。上階には加藤清正や細川氏の展示品もあった。そしてさらに階段を登るとついに頂上の天守閣に着いた。眺望は最高。熊本市内を一望できた。
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大観峰へ
続いて大観峰に向う。城下町の城壁に沿った湾曲した道を延々と進み、東の山の方にへと進む。どんどん山奥に入って行く。やがて辺りが緑色からゴツゴツとした赤茶けた岩肌の景色へと変わっていく。
やがてとてつもなくスケールの大きな風景が目の前に飛び込んできた。大観峰に到着。巨大カルデラがそこにあった。壮大な自然と眼下には阿蘇の街並み。そして阿蘇山の美しい山々は言葉にならなかった。5つくらいの山々を総称して阿蘇というらい。
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車に戻った。ガソリンのメーターが気になっていたのでガソリンスタンドへ向かった。
こんな山奥にもガソリンスタンドがある事に驚きと感謝の気持ちが湧いた。
高千穂峡へ
そして次の目的地高千穂に向かう。30〜40メートル級の飫肥杉の林をくぐり抜ける。遠くの方に牛達がのんびり牧草を食べている。まさに日本の農村の原風景。
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やがて高千穂峡に到着。
すぐにボート乗り場に行ったが混雑していてかなりの順番待ちのようだ。そこで一応予約して高千穂神社に向かう事にした。来た道を戻り、葛折りになった上り坂を歩く。汗が流れる。この頃から何故か不思議な現象が起きる。特に遠くの方が視界のピントが合わなくなる。何かふわふわした状態。どうしたんだろう?
もしかして「高千穂神社の神々に包まれているのでは」とイイように解釈した。ところがである。よくよく考えると今日中に博多まで帰らなければならない。果たしてこの状態で帰れるだろうか。不安が全身をよぎった。
とりあえず神社で御朱印とお守り六つを買った。
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ボート乗り場に着いたのは夕方の4時。ボートに乗り込み船を漕ぐ。真名井の滝まで行くと川と滝と紅葉が見事に調和していた。美しい風景に陶酔しながらしシャッターを切った。全てを優しく包み込むような高千穂は本当に素晴らしかった。
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天の岩戸神社
5時は過ぎていたので最後の目的地、天岩戸神社に行くかどうか迷っていた。しかしどうしても見たい神社だったので車を走らせた。
20分くらいで到着。
鳥居をくぐり抜け拝殿だろうか手を合わせ拝む。とりあえず見学したい所はほぼ見たようなのでしばらく満ち足りた気分に浸った。
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福岡へ
夜の6時は過ぎただろうか。今日の宿泊地博多に向かう。
先ほどの視点が合わない現象は宮崎から福岡に行く途中まで続いた。目線の角度を変えたりして対処したが高千穂を離れるにしたがって自然に治ってきた。不思議な体験だった。
宮崎から福岡に入り次第に大都会の雰囲気を全身で受け入れた。北海道と比べて複雑な高速道路の乗り換えは大変だった。
都会のネオンを見入りながらやがてThe B ホテルに着く。すぐにホテルを飛び出しタクシーを捕まえ中洲の屋台に向かう。
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無数の屋台が那珂川沿いに並んでいた。
たまたま横にいた30代くらいのお客さんと話をする。愛知から来ている若者で、9日間休みがあり行きの片道航空券のみ買って来ていたらしい。ホテルも予約してないようだ。行き当たりばったりの片道切符の旅行も旅の醍醐味かもしれない。
博多ラーメンを食べた後は中洲の雰囲気を味わいに盛場方向に向かう。コロナ渦とは思えない賑わい。高級車がスレスレに駆け抜けて行く。危なく接触しそうになった。なんかススキノに近い雰囲気を感じた。
今日もいろいろなことがあった。
ホテルに戻り風呂に入り眠りに着いた。