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【続いてる写経 1777日め】日本のレジェンド女性マンガ家さんは、タフである
2025年2月の日本経済新聞の看板コラム「私の履歴書」は、『有閑倶楽部』で有名な一条ゆかり先生。画業60周年を迎えられたそう。
先生が描くマンガの世界のように、ドラマティックなエピソード満載で、毎日楽しく読んでいます。
ご実家が没落して一気に貧しくなったとか、高校時代は不良に目をつけられていたとか、後々のマンガの肥やしとなるような体験が満載なのです。
プロ意識が非常に高く、読者アンケートを積極的に利用したり、編集側の固定観念を打ち負かすような新しいテーマを開拓したりと、日々是努力。
驚いたのはマンガの連載掛け持ちが過酷すぎて20代から腱鞘炎発症、左手(利き手)が動かなくなったとか。やがて鍼治療も効かなくなり、指とペンを縛り付けて描いたとか…。
このような努力により生み出されたマンガが面白くないはずないですね。
それにしても、日本の少女漫画界のレジェンド、すごいですよね。
錚々たる先生方、軒並み70代なんですよ。
しかも大半の先生方は、現役。
萩尾望都(はぎお もと):1949年生まれ(『ポーの一族』『トーマの心臓』)
大島弓子(おおしま ゆみこ):1947年生まれ(『綿の国星』『バナナブレッドのプディング』)
池田理代子(いけだ りよこ):1947年生まれ(『ベルサイユのばら』『オルフェウスの窓』)
山岸凉子(やまぎし りょうこ):1947年生まれ(『日出処の天子』『アラベスク』)
里中満智子(さとなか まちこ):1948年生まれ(『あした輝く』『天上の虹』)
大和和紀(やまとわき):1948年生まれ(『はいからさんが通る』『あさきゆめみし』)
一条ゆかり(いちじょう ゆかり):1949年生まれ(『有閑倶楽部』『砂の城』)
竹宮惠子(たけみや けいこ):1950年生まれ(『風と木の詩』『地球へ…』)
青池保子(あおいけ やすこ):1950年生まれ(『エロイカより愛をこめて』)
美内すずえ(みうち すずえ):1951年生まれ(『ガラスの仮面』)
Over70の中で、画業60周年を迎えられた青池保子先生の展覧会も弥生美術館で開催中。これは観に行かねば。
レジェンドマンガ家さんたちの題材は、どれもこれも内容練られている。
さらに1970年代から活躍されている先生方の絵って、コマ割りも多いし、背景や書き込みが半端ないのですよね。
ちなみに、青池先生の『エロイカより愛をこめて』では世界情勢を勉強させてもらいました。
『エロイカ』連載当時は、東西冷戦が主軸テーマ。ソ連消滅以降は、もはや当時を振り返る歴史教科書のような位置付けに。
素晴らしいマンガの名作を生み出したレジェンドがたくさんいる、やっぱりサブカル界も日本ってすごいんだわなあ〜。
ホント恵まれている。