「グッドデザイン賞を受賞しました」のハナ氏。
こんにちは。ハナ氏です。
まずは、なんとなくでもこのページを開いてくださり、ありがとうございます。大変光栄です。
この度、グッドデザイン賞を受賞しました。
受賞作品はworksの「EWALU」です。
米農家を営む会社が、「米から農業を発信する」という場としてOPENした米粉パン店。 生産・加工・販売をすべて自社で行い、6次産業に取り組んでいる企業です。 クライアント様の考えや思いが多くつまったお店に、ぜひ一度、店舗に足を運んでみてください!
今回は、グッドデザイン賞を受賞した感想など聞いてみました!
グッドデザイン賞2024 評価コメント
評価コメントを受けて
ハナ氏:グッドデザイン賞を受賞して、審査員の方からの評価コメントがありましたね。この店舗は地域農業と米の2次利用に焦点を当てたデザインが評価されたみたいで、サスティテナブルなアプローチを表現しているっていうのが評価されたポイントのようです。
ボス:お店をつくるときとか、お店に限らずオフィスもそうだし、それこそ中規模の大規模建築もそうだけどさ。
流行りにのったデザインというのは、もはやデザインではないという位置づけになってるから・・サスティナブルとかSDGsとか、持続可能的なものとか社会に対して訴求する何かというのをつくらないと、建築デザインというのはもうダメなんだろうなというのが露骨にわかるよね。
今回は、いわゆる農業の会社さんの6次産業というものを具現化したような店舗だから、決して流行りに乗ったデザインをつくっているつもりはないんだよね。
6次産業ってわかる?生産が1次産業、加工が2次産業、流通・販売は3次産業で、1×2×3で6次産業っていうかたちなんだけど、田んぼを耕し稲を刈り、その人たちが加工をして販売までするという、この一連の流れをすること。
米をつくれば終わりとかじゃなくて米の可能性というのをより多く広められるじゃん。
米からこういうものができるんだよっていうこととか・・その意味でいうとパンだよね。小麦じゃない、米粉という。
最初は「米粉パン屋さんをつくりたいです」という依頼が来たんだけど、途中から農業を訴求するアンテナショップみたいな・・そういう立ち位置にしたらどうかというところで、版築をやってみたりとかさ。
トラクターを飾ってみたりとか。
デザインの位置づけというのは、一見おしゃれなかたちで素敵って感じる人も多いと思うんだけれども、噛めば噛むほど味が出るじゃないけど、そういうデザインっていうのは、その裏側にいろいろな意味合いがいるじゃん。
その意味合いっていうのが、サスティナブルとかSDGsとか、そういうものにリンクさせてあげるのが、これからのデザインのスタンダードなんだろうなとは思うかな。
サスティナブルなデザインってなに?
ヒントは伝統工法
デザイン手法として、サスティナブルなデザインってどうやってやったらいいのかって考えた時に、昔の建築技法・・ 伝統工法みたいなもの、そこにヒントがある気がしていて。
昔ってあるもの(材料)で建築物をつくってたでしょ?土が取れるから土壁ができたとか。日本は木がいっぱい採れるから木で建築したとか。
そういうことを考えていく中で、版築も結局土がメインだよね。だから、ある意味サステナビリティっていうか、持続可能性っていうのに繋がるのかなとは思っていて、ヒントは伝統工法にあるかなというのは最近思っているんだよね。
洗い出し・テラゾー
今、洗い出しとかも流行ってるよね。コンクリートとかひいたりして、乾く前に水流しすれば、中の石がぽつぽつ見えるみたいな。
昔流行っていて、衰退してったんだけど、また流行りだしているからさ。あ
れも伝統工法の一つだと思うし。
あとテラゾーね。あれも材料を活かしたデザインじゃん。
以前話ししたかもしれないけどさ、シンプルなデザインにする=材料を活かすというところにも繋がるのかなと思っていて、そういうのが加工品じゃなくて材料本来の力を発揮するっていうのがサスティナブルに繋がるのかなっていうのはなんとなく感じているかな。
三和土(たたき)
昔の古民家なんかの玄関土間とかに使われていた。土にいろいろなものを入れるんだよね。消石灰とかにがりとか海水とか入れておもいきりたたくんだよ。土が締め固められたような状態っていうのが「たたき」っていう。「三和土」って書いて「たたき」。こういうのが流行ると、また表情が変わるからいいなと思うんだよね。
左官職人
左官職人さんが今は結構減っちゃったけど、今出たものとかはそういう方がやる手仕事だよね。
アフリカの方では農作物を育てるために水を確保しないといけない。だけどやっぱりコンクリートとかつくるのはお金もかかるし難しいから、そこに三和土が使われたっていうのがあったんだよね。
でも今は、左官職人さんがだいぶ減っちゃってるからね・・今塗りの壁するって言ってもさ、塗装が多いじゃん。本当の塗り壁や漆喰を塗りますっていう人や、土壁をつくりますっていう人って、やっぱり全体に見ると少ない。左官職人さんの仕事が 減っていくんだよね。
擬洋風建築
明治ぐらいの建物ってさ、和洋折衷みたいな建物じゃん。「擬洋風建築」って言うんだけど洋風のデザインってさ、石とかタイルとか使ってるじゃん。そういうのが流行ったことで左官職人さんたちがそういう方(石やタイルなど)に走っていったから、いつの間にか土壁をつくる技術とか、三和土をつくる技術っていうのがどんどん衰退してたんだよね。
だけど昔はね、左官というのは位が上だったからさ、左官と右官ってあったんだよ。右官は大工さんのことなんだけど、大工さんはそのまま工事のリーダーとして棟梁って呼ばれるようになってるじゃん。同じように左官職人さんたちも素晴らしい技術を持ってる人たちなんだよね。
こういうのが完全に復活はしないかもしれないけれども、テクスチャーとか仕上げの流行りに乗って左官職人さんたちが力を発揮してくれる機会が増えたらもっと建築とか、インテリアが面白くなるよね。
左官でなにか仕上げたものって、結構素敵だから絶対に無くなってほしくはないかな。
ボス:グッドデザイン賞の話とかけ離れたね・・ちなみにグッドデザインってなんだと思う?
ハナ氏:SDGsでサスティナブルがおされてるから 時代背景とか、社会情勢にあったデザインっていうのは大事ってことですよね。常にグッドデザイン賞の評価も変わってるってことかもしれないですし・・。
ボス:変わってるし、地域によって違うもんね。デザインって地域によって違うじゃん。環境によって日本のデザインとヨーロッパのデザインって、やっぱりちょっと違うからさ。時々の場所・環境とかと、その時の社会の流れでデザインっていうのは変化していく。
僕たちはそこに対応していかないといけないし、その中で普遍的なものを見つけ出さなきゃいけない。
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