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冬に読みたいおすすめ写真集6選

みなさんこんにちは!写真のCURBONです。2022年も残りわずか。本格的な寒さを感じる季節ですね。
以前、夏に読みたいおすすめ写真集を紹介しましたが、今回は冬に読みたくなる写真集のご紹介です。雪景色が印象的なものや、家族を意識させる1冊を紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

前回の「夏に読みたいおすすめ写真集6選」はこちら


川島小鳥 著/‎出版 ナナロク社 /出版年 2011年

1冊目は、フィルムで撮る“人のありのままの姿”の写真が印象的な川島小鳥さんの写真集「未来ちゃん」です。
「未来ちゃん」は、佐渡島で会った不思議な魅力の女の子の一年間を追いかけた、川島小鳥さんの代表作。
おかっぱ頭に、真っ赤なほっぺが印象的な女の子が、天真爛漫にいろいろな表情を見せてくれます。人気デザイナー祖父江慎の装丁による、写真そのままを本にしたような造本も魅力的な1冊です。
他の季節の写真も収録されていますが、雪景色で撮られた写真がとても印象的な写真集です。

蒼井 優 (著),高橋ヨーコ (写真)/出版 ロッキングオン/出版年 2007年

2冊目は、世界の生活文化やファッション写真を中心に、独自の色彩感覚による写真が人気のフォトグラファー・高橋ヨーコさんが撮影した「ダンデライオン」です。
舞台は極寒のロシア。マネージャーの同行もなく、蒼井優、高橋ヨーコ、タンナイミサ(スタイリスト)の女3人旅を記録した写真集です。
シベリア鉄道に乗ったり、現地の家を訪問したり、凍った川の上を歩いたり...シベリアの荘厳な風景の中に切り取られた写真は、息を飲むような美しさです。旅の思い出を綴ったデジカメ日記も収録し、ちょっぴり大人になった蒼井優さんの魅力が最大限に詰まった透明感あふれる写真集です。

「ダンデライオン」についてはこちらの記事でも紹介しています。
「はじめての写真集#3〜美しい一冊にひとめぼれ〜」

ソール・ライター 著/出版 青幻舎/出版年 2017年

3冊目はシンプルな色味に、アクセントカラーが特徴的なストリートフォトが印象的なフォトグラファー、ソール・ライターさんの「ソール・ライターのすべて」です。
「人生で大切なことは、何を手に入れるかじゃない。何を捨てるかということだ」というハッとさせられる作品と言葉で紡ぐ、ソール・ライターさんの人生哲学と美意識が詰まった1冊です。
初期のストリートフォトから広告写真、プライベートヌード、ペインティングなど約200点とともに、アトリエ写真、愛用品などの資料も収録されています。

浅田政志 著/出版 赤々舎/出版年 2019年

4冊目は「家族」と「記念写真」をテーマに、ユニークな家族写真をつくり出すフォトグラファー、浅田政志さんの「浅田家」です。
父、母、兄、そして写真家本人である浅田政志さんの4人家族が、ラーメン屋や消防士、極道など様々なシーンに扮するシリーズ、『浅田家』。
地元の三重県でいろいろな方の協力を得ながら撮影した写真からは、「演出」の楽しさ以上に、家族の関わりがもたらす「記念写真」の力を感じることができます。
全員の休みを合わせ、場所を借り、服を決め、シーンを皆で考え、タイマーのスイッチを押すーー。待っていてもなかなか来ない記念日を、写真を通じて自分たちでつくり上げていくという行為は、家族が集まるきっかけであり、記録でもあります。
それは写真が根源的に持つ力を新たに追求した「記念写真」と言いえるでしょう。家族の絆が感じられる写真集です。

横浪修 著/出版 KUSAMURA/出版年 2019年

5冊目はファッション、エディトリアル、コマーシャルと分野横断的に活躍するフォトグラファー・横浪修さんの「Assembly snowⅡ」です。
「Assembly snow」は個々が溶け合い、ひとつとなる表現が追求されており、現在1と2が出版されています。
「Assembly snowⅡ」では前作の「Assembly snow」同様、雪景色の中の少女たちの姿が切り取られています。 ブレによって生まれる独特な揺らぎの中で、個々の象が重なり、少女たちは溶け合うように融合しています。 夜の雪景色の中で、少女たちが手にもつ明かりが美しく揺らぐ様子など、幻想的な風景が広がる一冊です。

桑島智輝 著/出版 青幻舎/出版年 2019年

6冊目はポートレートを中心に、雑誌や写真集、広告など幅広く手がけているフォトグラファー・桑島智輝さんの「我我」です。
桑島さんは2014年に女優の安達祐実さんと結婚後、現在に至るまで毎日彼女を撮影し続けているそうです。撮影はフィルムカメラで行われ、約8年が経った今、アルバムは100冊を超え、写真は35,000枚に及びます。
その途方もない量のアーカイブから、本書では2015年11月13日の結婚記念日から2人にとって初めての子どもの誕生を挟んだ、約3年間にフォーカスを当てました。
レンズを挟んで営まれる夫婦の、家族の日常。そこにあるのはカメラを媒介にして成り立つ、ただひたすらに純粋なコミュニケーションが形となった1冊です。

以上「冬に読みたいおすすめ写真集6選」、いかがでしたか。シン…と静まる音さえ聞こえてきそうなものから、家族について考えさせられる写真集まで集めてみました。
気になる写真集があったら、年末年始のお休みのお供にぜひ読んでみてください。


今回ご紹介した川島小鳥さんや浅田政志さんは、CURBONが運営するサブスク型のあたらしい写真の学び場「CURBON+」にてトークショーや写真展を開催しています。
「CURBON+」とはどんな思いで作られたのかーー、下記の記事もおすすめです。

前回の「夏に読みたいおすすめ写真集6選」はこちらからご覧ください。


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