#思い出
卒業式のあと、70代の友人とパフェを食べた
卒業式にいい思い出がない。
小学校の卒業式は「やっとこのクラスから解放される」とせいせいしたし、中学は不登校だったから参加していない。高校は通信制で卒業にたいした感慨もなく、思い出いっぱいの専門学校も、卒業式は「こんなもんか」という感じだった。
卒業式について書こうと考えたとき、真っ先に浮かんだのは、もっとも印象の薄い高校の卒業式だ。正確には、卒業式のあと、すすきのの老舗喫茶店でおじいさんとパ
思い出、道路に転がして
小学…何年生の頃だったろうか。
2年…いや、3年生だったかも知れない。
クラスに転校生がやって来た。
先生がにこやかに彼の紹介をし、「じゃあ一言、あいさつを」と振ると、彼は挨拶をする代わりに私達をギリッと睨んだ。
強い黒目が白目の光を引き立たせ、短く濃いまつ毛の線が、眼球を際立たせていた。
──蛇。
人の目が蛇のそれに見えることがあるのだと、その時、初めて知った。
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