「聴く」ということ。
新しい年が始まりました。
2024年も一緒に
素晴らしい時間を過ごせることを願っています。
週に一回は書きたいと思っていますが
ゆっくりとペースを保ちながら、
働くうえでのヒントをお届けしていこうと思います。
一つ、お知らせです!
本日、ダイヤモンド・オンラインに
また新たな記事が掲載されました。
https://diamond.jp/articles/-/337095
今回のテーマは「聴くスキル」です。
私は研修講師として、1on1セッションを行う管理職向けに、
「聴く」に焦点をあてたワークショップを提供しています。
このワークショップに参加する管理職の方々からよく
「部下の意見に共感できないとき、良い聴き手になるのが難しい」
というお悩みを聞きます。
私自身も経験があります。
営業部に配属された入社半年の新卒社員と
面談したときのこと。
新人さんの「成長が伸び悩み」が
面談の理由だったのですが
「会社から与えられた目標って、
達成しなかったからって別にどうってことないと思うんです。」
と言われました。
こう話してもらえたとき、
聴く機会が得られてよかったと
胸をなでおろしました。
私が学ぶアドラー心理学では
「共感」を「相手の関心に関心を持つこと」
と定義しています。
相手の意見に同意すること
ではありません。
たとえ「目標達成しなくてもいい」という意見であっても、
「どうしてそうした意見を持つのか」に興味を持つことならできます。
例えば、
「もう少し詳しく話してもらえますか?」
「そう思ったきっかけは何だったの?」
といった質問を通じて、
相手の視点を知ることができます。
また、「その時、どんな気持ちだったの?」と
相手の感情に焦点をあてることも重要です。
相手の関心に注意を向けながら「聴く」ことができるようになると、
話す側も自分の考えを整理しやすくなり、
伸び悩みの原因・背景に気づくこともできます。
そして、聴く側とそれらが共有できたなら、
一緒に解決に向かうことができますよね。
先ほどの新卒社員は、営業向きというより
じっくり物ごとを考える研究職タイプでした。
数字数字とせかされる毎日に、
疲れ切っていたことがわかりました。
次の異動のタイミングで企画関連の部署に配属され、
時が過ぎたいまも、のびのび働いていると聞いています。
「聴く」力を磨くことは、
リーダーシップ・コミュニケーションの向上につながるばかりか
大事な人材の定着にも効果があることがわかります。
ぜひ、この新年のはじまりに「聴く」ことへの興味を
さらにプラスしてみてくださいね。