今週の良かった新曲感想【11/18~11/24】
どうもです。
毎週恒例の新曲感想記事。11/18~11/24リリース分です。アルバム、EP、シングルを対象に自信をもってオススメできる曲を紹介していきます。読んでくださった方に1曲でも良き出逢いがあります様に。ではどうぞー。
#1『暁光クロニクル』/ 秘密結社holoX
ニューシングル。活動3周年を記念してリリースされました。まさかの*Lunaさん提供曲!holoXメンバーの"出会い"と”これまでの軌跡"をテーマに制作された1曲で、エモーショナル成分たっぷりで描かれていますね。目の前を明るく照らす力強いエネルギーと、思わず走り出したくなる様な疾走感あるサビが最高。歌声もそれぞれ違った魅力を持っているのに、改めてハーモニーがとても綺麗だなと。3周年記念配信は11月26日から12月2日までありますので是非。
#2『現世回帰』/ 少女革命計画
初のオリジナル楽曲。失われた記憶と自らの存在の意味を問いながらも、再会を願う心を描いたと云う1曲。これが初オリ曲かと…鳥肌が立ちましたね。力強いバンドサウンドを基盤に、静かな気迫を湛えたオーケストレーションが加って、奏でられる優美なメロディ。圧倒的なスケールの荘厳で神秘的な世界観が生まれているなと。これまでソロ曲で実力を発揮してきた6人の歌声も一堂に会する事で、とんでもない迫力と凄みを体感できました。今後も"原点にして頂点"になりそうな渾身の1曲に仕上がってると思います。いつかライブで聴けるのが楽しみです。
#3『夢魔』/ 花譜×春猿火
V.W.P派生曲と呼ばれるシリーズより、花譜と春猿火のデュエット曲。交錯する2人の歌声が可愛くてカッコイイ!これに尽きますね。輪郭が際立つ春猿火と、浮遊感を纏う花譜、属性の異なる2人の歌声から生まれる独特の空気感が堪らない。レトロチックなサウンドが随所に散りばめられており、どこか懐かしい想いを抱かせつつも、疾走感を持って駆け抜けるメロディにもグッときました。
#4『Kiss and Cry』/ 七海うらら
メジャー1stフルアルバム。今年1月にリリースしたミニアルバム『PRISM』の7曲に、「感情革命ロックンロール」や表題曲「Kiss and Cry」を含む新録7曲を加えた全14曲を収録。また、初のパッケージフルアルバムにもなりました。
『Kiss and Cry』はフィギュアスケートで滑走後に点数を待つ場所であり、今迄の人生を1度諦めたフィギュアスケートの世界に重ねて描いたアルバムに仕上がったとの事。アルバムの開幕も飾る表題曲「Kiss and Cry」では、彼女自身が作詞しており、切なる想いと力強い決意が、煌びやかで推進力あるメロディに乗せて綴られていました。Tr.2「蒼のカケラ」でマイクを握った後、中盤Tr.3~Tr.6まではキュートでキラキラした世界観が拡がり、Tr.7「Rhapsody」で小休止も兼ねて雰囲気を一変。Tr.8~Tr.10ではアッパーチューンを熱くパワフルに畳み掛け、Tr.11とTr.12ではエモーショナルバラードが涙を誘いますね。そして、辿り着いた先はメジャー1stシングルTr.13「ダイヤノカガヤキ」と、渾身作にして名曲Tr.14「Seventh Heaven」となっており、壮大に美しくアルバムを締め括ってくれました。幅広い音域、感情表現の高さ、抜群のリズム感等でどんな曲でも歌いこなす歌唱スキルが光るのは勿論、彼女の人生の軌跡と真っ直ぐな想いが詰まっているからこそ、共感を呼ぶし、感化されるなと改めて思いました。既存曲は「Seventh Heaven」、新録では「光のみちしるべ」が特に気に入っています。ライブセトリにしても違和感がないくらい、多彩でメッセージ性に優れた完成度の高い1枚。間違いなく名盤です。またワンマンライブあれば絶対行くわよ!
#5『RUMBLING』/ VESPERBELL
記念すべきメジャー1st EP。まとまった作品は『革命』から2年ぶり。メジャー1stシングル「Noise in Silence」や、ドラマ『私の死体を探してください。』のタイアップ曲「羽化」などに、新録3曲を加えた全6曲を収録。
全体的にはラウドロック感が強調され、武骨なバンドのダイナミクスに、躍動感溢れるエレクトロサウンドが添えられた楽曲が揃った印象。開幕Tr.1「鳴動」やTr.6「Bell Ringer」はメタリックなギターリフ際立ち、狼煙を上げる勇ましさを感じられるTr.2「Noise in Silence」、ダークなトーンで緊張感のあるトラップナンバーTr.3「羽化」は先行リリース曲として改めて存在感を示してました。新録のTr.4「Trust Me」とTr.5「Imperfect」もゴリゴリのバンドサウンドですが、ポエトリーリーディングがあったり、スケール感が増したりで、滅茶苦茶気に入ってます。芯のあるハスキーな歌声でインパクト強く発声するヨミと、丸みのある可愛い歌声で突き抜けていくカスカ。2人のどんなメロディでも乗りこなす流麗なボーカルラインは更に進化を遂げ、前作からの成長が明らかでしたね。このデュオだからこそ生まれる独特の美しいハーモニーと、一切の迷いなく目の前をド派手に切り裂いていく様な力強さの共存は活動初期から変わらない魅力だなと。1月16日にはO-EASTにて2ndワンマンライブを開催、今から本当に楽しみです。
#6『thrill me』/ シマナガエナ
新しいオリジナル楽曲。5周年を記念してリリースされました。キラキラとした浮遊感に溢れるKawaii Future Bassっぽい1曲。瑞々しいエレクトロサウンドと共に、フロアライクなアプローチで跳んで踊りたくなるメロディも搭載してて最高。揺蕩う様な透明感溢れる歌声もサウンドと見事に溶け合っており、夢の中のような世界へと誘われる感覚もグッド。
#7『スタンドバイミー』/ 廻花
4thシングル。1月の花譜4thワンマンライブで初披露された曲が遂にリリース。"そばにいてほしい"と思わずにはいられない瞬間の気持ちを赤裸々に綴った楽曲。触れてしまったら…言葉にしてしまったら…何かが変わってしまう、そんな繊細な儚さが閉じ込められていて心を締め付けられました。柔らかく揺らぎながらも芯を捉え続ける歌声も変わらず魅力的で、今回はハミングの響きがとても美しい。
#8『Whiplash』/ Architects
ニューシングル。前シングルに引き続き、Jordan Fish(ex-BRING ME THE HORIZON)がプロデュースしており、本楽曲を含む11枚目となるニューアルバム『The Sky, The Earth & All Between』が来年2025年2月28日にリリースされる事も発表されました。かなりパワフルでダイナミックな仕上がり。特にスタジアムロック感溢れるサビと、Vo. Samの牽引力のあるボーカルワークがそのスケールに引き込んでくれてますね。"everything is going to be fine"機械的アナウンスからのブレイクダウンも痺れる。
#9『Shapeshifter』/ Memphis May Fire
ニューシングル。彼らも本楽曲を含む8枚目となるニューアルバム『Shapeshifter』が来年2025年3月28日にリリースされる事が発表されました。緊迫感を煽るシンセも鳴り響くスリリングでスタイリッシュな展開が続く中、随所でダイナミズムを刻み込んでいく1曲。非常にグルーヴィーなボーカルワークで、Djentっぽいユニゾンを魅せてくれるパートも良き。アルバムは全10曲らしく、既に半分以上リリースされてますが、まぁ通常運転…。
#10『Paradox』/ Invert Hourglass
記念すべき1stフルアルバム。1st EPをリリースしてから僅か1年半でフルアルバムを完成させる素晴らしさ。2023年から2024年にかけてリリースされたシングルに、新録5曲(内inst1曲)を加えた全10曲を収録。
今年の名盤入りです。前半6曲はアグレッシブに攻め立て、残り後半ではスケール感を増してエモーショナルに、ライブセトリの様な構成も満足感を一層高めてくれました。独創的なリズムと強靭すぎるグルーヴが常に楽曲の核を成し、時に誰も手が付けられない程ダイナミックに猛進し、時に胸に迫る美しく叙情的なメロディを奏でていくスタイル。冷たく輝いたリフセンスと、アトモスフェリックなエレクトロサウンドを駆使して生まれる浮遊感とアンビエント感も魅力的だなと。感情を表に出し力強く叫び続けるボーカルの牽引力に加え、ShadecarrierのVo. RAFと、The MadpotatomanのVo. Hayatoを迎えた2曲のエネルギーも凄まじいです。流麗なインストTr.7「Ace of your Grace」⇒Tr.8「Paradox」の流れはもはや映画的なサウンドスケープで、引き込まれたら最後、そのままバンド史上最も叙情的なTr.10『Sunset become the Lenz』へ至る流れも非常にドラマティックでした。衝動的な勢いがちゃんと演奏技術と美しく融合し、自然と世界観が浮かび上がってくるのが本当に素晴らしい。全力で推せる若手バンドなので、未来が楽しみです。
#11『Broken Home』/ Traveller
記念すべき1stアルバム。これまでEPは3枚リリースしていますが、今回は全10曲収録のフルアルバムとなりました。今年4月にリリースした「Homewrecker」以降のシングル5枚に、新録5曲を加えています。
良盤以上、名盤候補。好きの気持ちだけなら今作も名盤入りですが、このボリュームだからこそ似通った曲が若干浮き彫りになってしまったのが懸念点です。テーマとしてはタイトル通り、愛、喪失、そして壊れた家庭の最中あるいは後で人生を歩むことの意味を深く追求したとの事。そんな絶望感に包まれた暗鬱とした世界観を確立させつつも、どこか哀愁を帯びた美しさが漂っているのが魅力的。冷たく煌びやかなアンビエントエッセンスや、サビ裏のタッピングフレーズなど相変わらずセンスが際立つポイントも散りばめられてます。今作からクリーンパートも増え、メロディがより練られた印象を受けましたね。ドライブ感と浮遊感を行き来するリフを駆使し、ドラマティックな展開をプログレらしくギュッと詰め込んだ姿勢も非常に好印象。中盤の新録も織り交ぜられたTr.3~Tr.6がかなりメリハリあって気に入っています。全体的に雰囲気やトーンが冷たく暗く重いんですが、その"感じ"がやっぱり好きだなと。年末まで聴き込んでいこうと思います。
#12『Cult Of The Dead』/ Despite Exile
ニューシングル。今年はコレで5枚目ですが、イチバン良いですね。下手したら2022年のアルバム『Wound』よりイイかも。ブルータルなテクデスを地盤にしているのは変わらず、ブレイクダウンへの一連の流れとかはメタルコア寄りのノリになったのを感じますし、しっかりメロディを聴かせるドラマティックな展開も良かったです。サウンドプロダクションも今年から改善されているので、アルバム期待できそう。
#13『Honestly, This is the Death of Me』/ Livealie
Oceans Ate Alaskaの元Vo. James Harrison率いるバンドのニューシングル。OAA時代の記憶も蘇る圧巻のボーカルワークですね。対を成すクリーンボーカルとのコントラストもこの陰鬱とした仄暗い雰囲気の中だからこそ美しく映えていて。プログレリフの輝きもどこか儚さを漂わせていてグッド。デビューアルバム新規曲は少なそうですが、名盤入りはほぼ確実。
―――以上、11/18~11/24はアルバム3枚、EP1枚、シングル9枚の新曲感想でした。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。その他何かオススメ曲や要望等あれば何でもお気軽にコメントください。また、少しでも良かったと感じていただけたら、スキ♡を押したり(noteアカウントなくても押せます)、シェアしたりしていただけると大変励みになります。フォローも大歓迎です。よろしくお願いします!
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