今週の良かった新曲感想【7/30~8/4】
どうもです。
毎週恒例の新曲感想記事。7/30~8/4リリース分です。アルバム、EP、シングルを対象に自信をもってオススメできる曲を紹介していきます。読んでくださった方に1曲でも良き出逢いがあります様に。ではどうぞー。
#1『幽霊船戦』/ 宝鐘マリン
ニューシングル。7月30日の生誕祭ライブで初披露され、10月16日に全国流通1stアルバム『Ahoy!! キミたちみんなパイレーツ♡』のリリースも決定しました(本楽曲も収録)。「マリ箱」から続投となった作家陣が贈る壮大なシンフォニックメタルナンバーとなっており、情熱的で勇壮なメロディに滾らずにはいられませんでしたね。凄みを魅せるヘドバン必至のパートから、憂いを帯びた落ちサビまで、船長の幅広い歌声も堪能できるかと。現地ライブで聴ける日は来るのか…楽しみに待ちたいと思います。
#2『虚無虚無です。』/ 天籠りのん
初のオリジナル楽曲。7月21日に行われた3Dお披露目ライブで初披露されました。"歌が歌っていられたらいい、どんな歌でも何でも歌いたい"と語った彼女の純真無垢な想いに、最強作家陣が全力で応えた攻撃的なエレクトロロックナンバー。虚無に至るまでに辿ってきた怒りや呆れが確実に籠っており、虚無だからこそ躊躇いのない勢いが素晴らしい。がなりの効いたキレ気味な歌い方や、煽り性能の高いカワイイボイスも器用に織り交ぜてますね。自慢のハイトーンボイスを駆使したサビの中毒性も抜群で、最初から最後まで切れ味の鋭い歌声にパワーを貰える1曲でした。
#3『システムズコア』/ ヰ世界情緒
ニューシングル。ロボットアクションゲーム『QuantanoID』の主題歌に起用されました。緊張感を煽るサイレンと重厚感たっぷりのリフが響き、光が反射する様なメタリックな質感も堪らない壮大なロックナンバー。疾走感溢れるメロディを綺麗に乗りこなす歌唱には、力強さだけでなく神秘的な艶感もあり、ラストの超高音は鳥肌が立つ程でした。8月7日に開催が迫った初有敢客ワンマンライブ『Anima III』でも披露されるはずなので楽しみです。
#4『アサノヒ』/ 小純マアメ
4thシングル。「街」と「朝」をテーマに制作された1曲。思わずステップを踏みたくなるハンドクラップをベースに、爽やかな朝をデザインした様なサウンドが印象的で、日常のBGMにピッタリですね。サビの階段状に上がってくメロディラインもクセになりますし、耳馴染みの良い澄んだ柔らかい歌声もステキでした。10月31日にはクラファン達成を経ての1stワンマンライブも開催されますので是非。
#5『ever_changing』/ Bearwear × 長瀬有花
長瀬有花とBearwearとの3曲入りコラボEP。リード曲Tr.1「Basilisk」は大の爬虫類好きの長瀬有花が、トカゲの登場するBearwearのMVにSNSで触れた事がキッカケでコラボが実現しました。3曲ともローファイやエモを軸に、アンビエントな浮遊感溢れるサウンドが特徴的で、長瀬ちゃんの優しく蕩ける脱力ボイスとも抜群のシナジーが生まれてますね。シューゲイザーの空気感も孕んだ心地良い揺らぎと、ポップながらどこか叙情的な香りもするメロディラインにはグッとくるはず。気付いたらリピートしたくなる不思議な感覚に包まれると云うか、それが次第に感動へと昇華されていく体験を味わう事ができました。全曲本当に気に入ったので、暫く聴き込むと思います。長瀬有花は9月大阪と10月東京でのワンマンライブも決定してますので、是非。
#6『Born to be "BAU"DOL☆★』/ FUWAMOCO
初のオリジナル楽曲。活動1周年を記念してリリースされました。コール全開、キャラクター性抜群、どこか古き良き懐かしさも香る電波ソングなので、ライブで絶対に盛り上がるなと。コミカルでキャッチーなサウンドが駆け巡り、2人の可愛さからは逃げられないメロディが次々と迫ってくる中、終盤モココによってメタルに様変わりするユニークさも刺さりましたw
#7『LIES』/ 小春
新しいオリジナル楽曲。活動2周年記念ライブにて初披露されました。お洒落で解放感あるメロディが広がっていくフロアライクなダンスナンバー。ハンドクラップからシンガロングまで巻き起こる光景が目に浮かぶ、ライブ向けの1曲ですね。ずっと楽しく飛び跳ねて踊れそう。低音から高音まで芯のブレない歌声もドッシリとした力強い印象を与えてくれました。
#8『涙の薫りがする』/ HIMEHINA
ニューシングル。8月3、4日のHIMEHINA LIVE 2024『涙の薫りがする』にて初披露されました。キラキラと輝くようなオーケストラサウンドに後押しされながら、真っ直ぐ突き進むエモーショナルロックナンバー。流した涙を受け容れ、未来へと進んでいく力強さをしっかり感じますね。Gohgoさんらしい言葉遊びに溢れた歌詞も泣けますし、歌声がハモって追い重なる処も好き。ラストは笑顔で皆んなとシンガロングもできるので、ライブのフィナーレに相応しい1曲だったと思います。後述するライブレポも是非。
#9『クラルテ』/ 陽月るるふ
2ndオリジナル曲。8月3日の3Dお披露目ライブで初披露されました。まさかの涼海ネモの名曲『UMenity』と同じ作家陣が揃った1曲。素朴な月明かりの青みがかった空間が浮かび上がるサウンドスケープなのに、とても温かい気持ちになるエモーショナルなメロディが魅力的でした。丁寧に音階を上がっていく進行や泣きを誘う転調も良すぎる。後半コーラスやクラップが入ってくるのは、柔らかな光がるるふちゃんの元に集まってくる様にも感じましたね。包み込んでくれる様な優しくフワッとした歌声が本当に沁みる。
#10『飾り窓』/ 龍ヶ崎リン
ニューシングル。8月4日のアコースティックライブにて初披露され、同時に10月2日に全国流通1stフルアルバムのリリースも発表されました(本楽曲も収録)。シティポップを通過した様なテイストも感じるメロウでムーディーなチルアウトミュージックに仕上がった1曲。息成分多めのハスキーボイスは幾重にも重ねられ存在感がより増しており、同時に中毒性もむっちゃありますね。心地良すぎて段々と身体の力が抜けてもくる。
#11『約束の空に』/ Odd
3rdシングル。胸の高鳴りを抑えられない、駆け出したくなるサビメロが良すぎて泣き。明るく爽やかな音色のギターも透明感溢れるボーカルもしっかりエモーショナルを引き連れていて。敢えて2サビ封印からのギターソロ⇒ピアノソロ⇒ラスサビ⇒シンガロングへと繋がっていく壮大な盛り上がりも最高でした。今年3月のデビューEP以降、コンスタントにリリースが続いていて本当に嬉しい限りです。
#12『Place Of Solace』/ The Northern
ニューシングル。ニューメタルコアにも通ずる叩き付ける様なバウンシーなリフや不協和音に、緩急を付けながらピロピロギターも織り交ぜた欲張りセット。そこにボーカルがダイナミックかつ丁寧に呼応してる事もあり、相変わらずグルーヴが気持ちいいですね。シングル溜まってきたので、そろそろアルバムも欲しいところ。
#13『Sparrow』/ Inchaos
新体制2枚目シングル。きめ細かくハリのあるプログレッシヴ・メタルコアサウンドの大きな変化はないですが、これまでと雰囲気違うなと。それもそのはず、原曲は2017年に制作され、当時のサウンドプロダクションが良くなかった為、中国国外へのリリースはせず、ライブ限定曲だったようです。7年越しに音源リリースされたと云う感動的な経緯。アニソンっぽい熱さを帯びたヒロイックなリフが印象的な1曲で、オタク心を擽られますね。ギターソロ明けは一変して、セカイ系のエモさとほろ苦さで泣きを誘ってくるドラマティックな構成も見事でした。この路線でもかなり好き。
#14『Unholy』/ Hereafter
通算3曲目、2年ぶりのニューシングル。ドライブ感溢れるリフを乗りこなす様に、早口でまくし立てるボーカルの存在感抜群な1曲。クリーンも伸びやかに歌い上げててメリハリ付いてますし、ブレイクダウンでの破裂音みたいなのも面白いですね。次回作も期待。
#15『The Fear of God』/ Convictions
5thアルバム。バンドの転換点となった前作『I Won't Survive』から約3年ぶり。その間でVo. MichaelとDr. Zach以外のメンバーを新たに揃えてリリース。今年リリースされたシングル5曲に新規曲を加えた全10曲を収録。
良盤。前作よりクリアで存在感のあるミックスにもなり、前作が好きだった人には必ず刺さる1枚になったかなと。穏やかな浮遊感とダイナミックな重厚感を両立させつつ、きめ細かな泣きのギターも添えた、ドラマティックな展開が魅力的。ツインボーカル体制も変わらず、新Gt/Vo. Quintonは切なげで伸びやかなクリーンを魅せ、Vo. Michaelは前作以上にローからハイまで多彩で幅広いボーカルワークが圧巻でした。2人を通して感情を揺さぶられるポイントも多く、そう言った面でも叙情性に深みが増した様に思います。Tr. 4「Hurts Like Hell」やTr. 8「The Coastal Glow」は特に。惜しむらくはトータルで聴くと、あと少し何かが足りない感があって名盤一歩手前と云った印象でしたね(良くも悪くも聴き易すぎたかも?)。それでも、かなり良曲揃いではあるので次回作にも期待です。
―――以上、7/30~8/4はアルバム1枚、EP1枚、シングル13枚の新曲感想でした。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。その他何かオススメ曲や要望等あれば何でもお気軽にコメントください。また、少しでも良かったと感じていただけたら、スキ♡を押したり(noteアカウントなくても押せます)、シェアしたりしていただけると大変励みになります。フォローも大歓迎です。よろしくお願いします!
※先週の新曲感想はこちらから。
#ライブレポート
※3本あるので今回は簡易レポです
【8/3 AZKi Major Debut LiVE“声音エントロピー”@Zepp Yokohama】
ホロライブ所属のAZKiのワンマンライブ(昼公演のみ)に行ってきました。7月24日にリリースしたメジャーデビューアルバム『Route if』を引っ提げての公演で、現地会場でのワンマンは約4年7か月ぶり史上最大規模。生バンドを迎えての開催となりました。
合計16曲、約2時間に及ぶライブでした。あずきちの生歌はライブでも安定しており、終始綺麗な歌声を聴かせてくれました。ライブ向けの盛り上がる系では振り付けもしながら可愛らしく、しっとりバラード系ではファンや遠くを見つめる様に美しい佇まいで歌い上げていて。最新のアルバム曲のみならず、昔の曲もかなり多く歌ってくれたのも意外で嬉しかったですね。夜公演とも半分以上セトリが異なっていたので、あずきちの只ならぬこだわりが伝わってくるライブだったなと思います。(どうしても聴きたい曲がある方は次回以降も警戒した方がよさそう?)
あずきちを四方から囲む形のLEDパネルや、一斉に色が変わる無線式ペンライトなど、概ねライブ演出は満足しているんですが、生バンドの演奏してる姿が見えないステージセットになってたのは個人的には少し残念でした。サウンドが素晴らしかっただけに表情や手元も見たかったなと。あずきち本人が主役ではあるし、全体的な演出の見栄えを優先したんだと思うので、偶にはコレはコレで。
好きな曲も沢山、良かった所も沢山あったのだけれど、「エンドロールは終わらない」をやっと現地で聴けた事が何よりも嬉しくて感無量でした。リリースされた日からずっと大好きで、2023年のVTuber楽曲10選に選んだ位。本当に来れて良かったなと。その直後で「オーバーライト」やったのもエモでしたね。スクリーンに映る映像演出込みで、聴けて嬉しかったです。
MCでは「ここまで活動を続けてこれたり、ライブができたりしたのは、皆んなのお蔭だから恩返ししていきたい」と言っていたのが印象的でした。でも、活動を続ける決断をしたのは彼女自身なので、そこへの感謝を今後も忘れずに、引き続き応援していきたいですね。改めて、素晴らしいライブをありがとうございました!
【8/3 HIMEHINA LIVE 2024『涙の薫りがする』@豊洲PIT】
「Studio LaRa」所属、田中ヒメと鈴木ヒナによる2人組VTuberユニットHIMEHINAのワンマンライブに行ってきました。ワンマンは久々の声出しとなった約1年前の『提灯暗航、夏をゆく』ぶりですが、前回とは違いニューアルバムを冠してとかではないので正真正銘ワンマンって感じでしたね。
1年前もでしたが、やっぱりヒメヒナは凄いと何度も思わせてくれるライブでした。40曲越えの約3時間に及ぶボリューム、盛り上がる曲多めでMCは必要最低限だった事もあり、体感的にはあっという間。ワンマンならではお得意のアレンジで名曲達が天才的に次々と繋がっていくあの興奮は一度体験したら病み付きになります。しかも、1曲毎にリリックモーション込みのCGの舞台セットが付いてますし、Electric ver.やRock ver.にマッシュアップ、オリジナルメドレーまで盛り沢山。それらを難なくこなす歌唱技術やパフォーマンス力は他の追随を許さないレベルに来てるいるなと改めて思いました。
観客に問い掛ける様なイントロムービーから、ライブタイトル『涙の薫りがする』の答えを新曲も以て回収していく構成も見事でした。ボカロカバーパートなのに特別に「美少女無罪♡パイレーツ」が混ざってたり、Today's 3分ガールでは星川サラちゃんが歌ったり、個人的にも嬉しいポイント多かったなと。新曲は合計6曲も披露され、最後にはニューアルバム『Bubblin』のリリースも発表してくれたので、近い内にまた聴けるんだとファンの心を掴んで幕を閉じたなと思います。新曲は「風編み鳥」がかなり好き。
お知らせは全国ツアー(西)が決まった事もありましたね。2020年の全国ツアー『藍の華』がコ〇ナで中止になった事がずっと心残りでやりたいって言い続けてたんだけど、やっとできる!と喜びを涙混じりに伝えてくれたMCも印象に残っています。ファンも当然喜んでいたし、あの頃からずっとファンは付いて来ている事を証明する様な会場の声の大きさも最高だったなと。今年の大ヒットソング「愛包ダンスホール」を筆頭に、「藍の華」「こだましがみ」などコールの精度や声量は誰もが感動を覚えるレベルなので、この辺りもまたライブに来たいと思わせてくれました。
音楽活動の本格化を宣言した1年前から確実に有限実行していると思うので、今後も楽しみです。いつもの如くまた少し先の未来で逢いましょう。改めて、素晴らしいライブをありがとうございました!
※この日はライブハシゴした訳ですが、どちらも共通した感動があって。あずきちもヒメヒナも、過去を置き去りにしない、あの頃の息吹を掬い上げる様な姿勢が隅々から感じられたのが本当に良かったなと。どちらも活動歴長くてライブ経験も多いので、5年以上経った今だからこそ味わえる感動だと思うし、感謝しかないですね。決して当たり前ではない地続きの感動をまだまだ未来へと繋いでいって欲しいなと思います。
【8/4 パン野実々美 Live Tour 2024 -夏のパン祭り-@渋谷WWW】
佐賀県出身19歳のネット発シンガー"パン野実々美"のワンマンツアー、ファイナル東京公演に行ってきました。ワンマンは今年4月29日の新代田公演ぶりですが、ツアーライブは今回が初だったので、その特別感は間違いなくあったライブだったのではないかと思います。今回も生バンド編成のライブとなり、メンバーは次の通り。Gt. 涼木シンジ、Ba. Ryosuke、Dr. オオコシタクミ、Key&マニピ. 藤原泰斗。
まず何よりツアーお疲れ様でした!と言葉を送りたいですね。7月からのリリースイベントも含めると合計10カ所近く全国を駆け回ったと思うので、ツイートとか見る限りは無事に完走できて良かったなと思います。
ライブの方もバンドメンバーと回数を重ねて成長していく過程があったと思いますし、実際かなり息の合ったステージングが多々見られてそれが伝わってきましたね。そもそもバンドメンバーさん演奏超上手かった。笑顔でアイコンタクト取りながら演奏してるメンバーを信頼して、いつも以上に生き生きと歌っているみみみちゃんの姿も印象的でした。ステージの大きさも過去最大だったので広々と使えていて、「チントンシャンでぱーりない!」や「ハニートースト」では、ダンサーの"みみみガールズ"を呼んで、大いに盛り上がったのも良かったなと。「チントンシャンでぱーりない!」に関してはWアンコールでもやって、本当に楽しかったです。
MCでは、初めてのメジャーデビューやツアーを経験して、“初めては一度しかない“って気持ちを何度も口にしていたのが印象的でした。自分にとってもファンにとっても特別な日にしようと、いつも以上にこの日に懸ける想いの強さが伝わってくるライブだったなと思います。限界ギリギリまで声出てたと思いますし、「夏雨」「群像夏」「群星」は特に気持ちも乗っていて、彼女の真骨頂とも言える胸に迫る歌声をこの日も味わう事ができました。終演が近づくに連れて名残惜しそうにもしてましたが、最後に出演者全員揃って手を繋いで一列に並びお辞儀をする時は皆んな笑顔で、"これぞ大団円"と云った一幕を見れて良かったです。
正直に言えば、会場のキャパ的には客足が少なかった点だけファンとしても悔しかったなぁと。でも、前回よりは確実に増えてるので、焦らずに少しずつ進んでいけたらと思います。怒涛の勢いでメジャーデビューして、ツアーもして、それでまだ今年20歳ですからね。いつかまた同じ会場でやる時があればソールドアウト公演で喜び合いたいなと。これから新章が始まったばかりなので、引き続き応援していきたいと思います。改めて、素晴らしいライブをありがとうございました!