今週の良かった新曲感想【9/23~9/29】
どうもです。
毎週恒例の新曲感想記事。9/23~9/29リリース分です。アルバム、EP、シングルを対象に自信をもってオススメできる曲を紹介していきます。読んでくださった方に1曲でも良き出逢いがあります様に。ではどうぞー。
#1『flower rhapsody』/ さくらみこ
記念すべき1stフルアルバム。じん、ナナホシ管弦楽団、カルロス袴田(サイゼP)、Aiobahn +81/にゃるら、Medansy、キノシタ、かいりきベア、やしきん、真島ゆろ、40mP、堀江晶太、など豪華作家陣書き下ろしの新曲含む全12曲を収録。
6年間の活動を経て見つける事ができた「自分らしさ」と、ずっと隣を歩いてくれた「あなたへの想い」を詰め込んだ、と云う1枚。確かに昨年リリースされた初EP『heart♡connect』より更に彼女の人柄や内面が色濃く反映された、非常にパーソナルな1枚に仕上がっていました。"さくらみこ"を知らない人がこのアルバムを聴いても、自然と伝わってくると思いますし、彼女と対話しているかの様な親近感があるはずで。一度耳にすれば忘れられない中毒性ある可愛いらしい歌声と、素直で真っ直ぐメッセージがそうさせてくれるます。そこには、配信者でもありアイドルでもありたい等身大のVTuberアイドル像もしっかり貫かれていて、だから思わず笑顔になる楽曲も多く、何なら半分以上はライブで絶対に盛り上がれる仕様になってるのも最高でした。そして、ラストのTr.12「flower rhapsody」は名曲です。アルバム冒頭から流れてきた"ありのまま"というテーマが、最後に"大丈夫だよ"というメッセージに着地する美しさよ。歌詞を後押しする堀江晶太らしい泣きメロの応酬と、それらを引き立てる祝福感溢れるオーケストラアレンジに脱帽です。シンプルながら深みある彼女の想いはリスナーに共感と勇気を与えてくれますね。来る10月26日に開催される初ソロライブ、ガチで楽しみです。
※タワレコのこちらの記事も良かったので是非。
#2『真っ白は色褪せない』/ えのぐ
3rdフルアルバム。2023年の「LIVE Ⅳ LIFE」から、2024年夏までにリリースされた楽曲に加え、書き下ろし新曲2曲を加えた全14曲を収録。
何年経っても色褪せることのない「真っ白な想い」を込めた"現在のえのぐ"を象徴する1枚であり、グループ曲と各メンバーのプロデュース曲も網羅された決定盤ですね。最高に盛り上がれるライブアンセムから、しっとりと胸に沁みるエモーショナルバラードまで揃い踏み。Tr.5~Tr.7、Tr.11~Tr.13のプロデュース曲もハッキリと三者三様の個性が伝わってくる楽曲だなと改めて思いましたね。個人的トップ3は、3人新体制初となるシングルTr.2「星は三度瞬く」、4人体制ラストのシングルTr.9「LIVE Ⅳ LIFE」、独立して「えのぐ合同会社」を立ち上げてから初となるワンマンライブにて初披露されたTr.14「僕色インフィニティ」ですね。どれも意味深い大切な曲ですし、何より畳み掛ける様な泣きメロが搭載されてて本当に好き。新録であるTr.1「プロローグ」は、始まりの高揚感に溢れており、表題曲であるTr.10「真っ白は色褪せない」もえのぐにしか歌えない歌詞がとても良かったです。9月30日より、「enogu Re:1st one-man Live -THE FIRST- 」の開催を目指したクラウドファンディングを実施中です。観客の心を撃ち抜くパフォーマンスを必ず魅せてくれるので、是非ライブにお越しください。
#3『シズムリウム』/ 焔魔るり
ニューシングル。ピアノとストリングスが織りなす豊かなサウンドは聴く者を誘うかの様な奥深さに満ちていて、詞にもある「深淵の花」の力強く咲き誇る美しさを体現した1曲でした。多彩なニュアンスを魅せる繊細すぎる歌声、まるで音の花弁の様に広がる多重コーラスの響きが、サウンドとも極限まで調和し、楽曲の世界に更に深みを与えていますね。正に圧巻の出来。
#4『楽園』/ 黒燿リラ
初のオリジナル楽曲。ダークでアングラな雰囲気が漂い、激しくもどこか不穏なサウンドから、まるで深夜の裏路地へ引き込まれる様な感覚になるラウドロックナンバー。煮え滾る様々な感情が凝縮、解き放たれていくメロディに痺れますね。カッコイイだけでなく、フレーズ毎に表情を変えてくるハスキーボイスも強烈な印象を残してくれました。彼女が所属している事務所「VEE」の2ndライブが来年3月24日に決まったので、楽しみです。
#5『青は藍より出でて藍より青し』/ 宗谷いちか
7thシングルにして、6ヶ月連続デジタルリリースの第4弾。イントロから神すぎますね。夏を感じさせる爽快なギターリフが印象的なロックナンバーで、そやさんの独特な清らかさを持つ美しい歌声がもたらす透き通った空気感と絶妙にマッチしていますね。"あの日々"を必死に追いかけ、追い越そうとしている様な疾走感や焦燥感も滲み出ていて、歌詞と相まって胸が締め付けられる感覚も魅力的でした。11月2日には、3年振りのオンラインソロライブが開催決定。オリ曲もかなり揃ってきたので、是非。
#6『DIGGER』/ 罪十罰
2ndシングル。スタイリッシュな音空間を演出するエレクトロサウンドが際立ち、そこにカッコイイラップが見事に絡み合った1曲。ダンスナンバーでありながら、まるで視界を切り裂いていくかの様な鋭さも感じさせます。3人の声色は勿論、低音から高音まで幅広く味わえるのが良いですね。
#7『浸夜』/ 拠鳥きまゆ
ニューシングル。力強くユニゾンするサウンドが迫るエモーショナルロックナンバー。胸が苦しくなる焦燥感や切なさが隅々まで詰め込まれていますし、それを体現するかの様な感情の乗った歌声も楽曲全体により一層の深みを加えてくれていますね。全てを叫んで、最後の最後、全てが終わったかの様な静けさの中で「ハッ」と息を呑む声が聞こえてきて。この余韻も好き。
#8『Wishing you』/ Nornis
ニューシングル。9月28日に開催されたワンマンツアーライブ仙台公演内で初披露されました。美しく切なげなストリングスが印象的な珠玉のミディアムバラードとなっており、心の奥底にじんわりと光を灯してくれる様な1曲でした。想いを伝えようと言葉一つ一つに乗せられたニュアンスも非常に繊細で、2人の表現力豊かな歌声を余す事なく味わえました。無事にツアーが終わったかと思えば、来年3月8日にはオーケストラライブの開催が決定。絶対にチケット握って行きたいところ。
#9『Good morning Celeste』/ 龍海言
2ndオリジナル曲。海の景色や星空が自然と目に浮かぶ様な美しいサウンドスケープが印象的な1曲。爽やかなギターを軸に、どこまでも拡がりと浮遊感を感じさせるアレンジが凄まじい。凄く自然体で深い安らぎを感じさせる歌声とも調和して、一緒に旅に出ている様な感覚でした。歌詞も語り掛ける様に、優しく切なく届いてきて、最後の何とも言えない余韻も良き。
#10『機械生命体』/ ナナツカゼ
ニューシングル。近未来的なシンセポップサウンドに包まれる感覚が心地良く、どこか温かみも感じさせる1曲。その一方で歌詞には、"僕を愛したいけど愛せない"心の奥底に潜む葛藤が表現されており、"機械になれたなら"…とそんな言葉も切なく響きますね。聴けば聴くほどメロディが馴染んでくると云うか、優しく繊細な歌声も相まって胸がキュッとなります。
#11『熱狂Euphoria』/ 背徳ピストルズ
ニューシングル。かなり久々のリリースですが、君たち良い曲しか出さないな!と改めて感心してしまった。限られた音だけで生み出されるグルーヴ感が余りに心地好く、徐々にエモーショナルな風も吹かしてくれるロックナンバー。一歩ずつ一歩ずつ、踏みしめる様な力強さが感じられるのが好きですね。3人の魅力たっぷりな歌声も相まってサビメロが耳に残ります。
#12『熱風』/ プロジェクトセカイ
4周年アニバーサリーソング。9月28日に参加したプロセカ感謝祭では一足先に聴くことができました。マジで良いですね、今年イチバンの堀江晶太ソングかもしれん。目の前の景色が徐々に開けていく様な力強く壮大な盛り上がりとドラムパターンが彼らしく、その瞬間に湧き上がるエモーショナルな波がじわじわと押し寄せてくる感覚も良き。1人1人の輝く歌声が一つになった美しいコーラスも全体曲ならでは。メロディに重ね掛けされているのが、背中を押してくれている様で熱くなりますね。次は来年のセカライで聴けるの楽しみにしています。
#13『腐敗』/ Knosis
SHARPTONE RECORDSとの契約を発表してリリースされた、ニューシングル。7月のライブで一足先に聴いていたんですが、改めてヤバい。その時にはMACHINE HEADの「Ten Ton Hammer」のイントロから繋げてきたのも頷ける、骨太縦ノリハードコアで、Vo. Ryoが波打つ様に変化する圧巻のボーカルワークで驚異的なグルーヴを生み出していますね。花冷え。のVo. Yukinaによって付け加えられる"カワイイ"と"ポップ"で、結果的にカオスになっていく展開と、ならばブルータルなブレイクダウンも許されるだろとばかりに、ぶち込んでくるのも最高でした。12月にツアーファイナルシリーズの開催が決まったので、また聴けるの楽しみです。
#14『Hope & Hell』/ Our Hollow, Our Home
4thアルバム。新体制初のアルバムとなりますが、7月に解散を発表されたため、これがキャリア最後のアルバムにもなりました。今年リリースされたシングルに、新録5曲を含めた全10曲を収録。
名盤とさせてください。正直、最高傑作だった前作『Burn In The Flood』でやり切った、もう限界かもしれないと感じさせる節もあった1枚ではありました。ただそれでも、OHOH節全開の美メロを奏で歌う、ツインボーカルスタイルの真骨頂を魅せつけられると、やっぱり最高だよと思わずにはいられなくて。新Vo. Gazの瞬発力高い系のスクリームに合わせて、絶妙のタイミングで差し込まれるGt/Vo. Tobiasのクリーンは、他には代え難い胸に迫る熱さがありました。要素的には、壮大なオーケストラサウンドに包まれたかと思えば、近未来的インダストリアルシンセを用いたり、時にハードコア由来のドライブ感溢れるリフが出たり、メロデス味のあるクサメロ満載で疾走したり、と雑食+逆行する形ではありましたが、全てを一新する事無くクラシカルなメタルコアの血を巡らせながら、初期からずっと貫いてきた泣きとキャッチーさが巧みな構成の中で織り込まれていたと思います。そして、内省的で悲しく苦しんでいるのが伝わってくる詞が多かったのも印象的でした。
Tr.2「Hope & Hell」では、"Don't know if it's destiny, could this be fate or fantasy? It's getting pretty hard to tell, now I'm living between hope and Hell"
Tr.3「Burial Season」では、"I'll carry my burdens without, without regret"ですからね。解散理由も踏まえると、もがき苦しみながら制作したんだろう…と窺えて涙を禁じ得なかった。今作に限らずGt/Vo. Tobiasの書く詞が好きでした。最高の音楽を沢山ありがとう。またどこかで逢えたら逢いましょう。
―――以上、9/23~9/29はアルバム3枚、シングル11枚の新曲感想でした。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。その他何かオススメ曲や要望等あれば何でもお気軽にコメントください。また、少しでも良かったと感じていただけたら、スキ♡を押したり(noteアカウントなくても押せます)、シェアしたりしていただけると大変励みになります。フォローも大歓迎です。よろしくお願いします!
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