ケロQ&枕 25th ANNIVERSARY LIVE ライブレポ
10月6日(日)ヒューリックホール東京.
美少女ゲームブランド「ケロQ」の設立25周年を記念したアニバーサリーライブに行ってきました。ケロQの作品楽曲は勿論、姉妹ブランド「枕」の楽曲も併せて生バンドで披露されるとの事で、絶対に行くしかないと即決しましたね。大好きな名曲を生バンドで聴ける機会なんて次いつ訪れるかわかりません。プレミアチケット含めて、沢山の種類が用意されたんですが、自分は通常チケットで無事に当選する事ができました。
出演メンバーは以下の通り。オールスターラインナップ!
結論、最高すぎてガチ泣きです。一瞬一瞬の感動は勿論、構成が本当に良かったし、個人的に聴きたい曲も全部聴けたので大満足。感動の余り記憶が曖昧な処も多いんですが、出来るだけ思い出してレポート書いていきます。
会場に到着すると、早速BGMが流れてましたね。すぐに曲名を確認できなかったんですが、多分すばひびの「音に出来る事」だった様な気がします。開演前には注意事項などを読み上げる影ナレもあって、担当していたのは、夏目圭(CV. 藤神司朗)でした。寸劇っぽく面白く進めてくれて、いよいよ始まるんだなと、期待に胸が膨らみましたね。
ほぼ定刻通り、暗転すると、ボーカルはなさんと、ピアノおはるさんの2人が登場して「空気力学少女と少年の詩 -Piano Vocal Ver.-」で開幕。もういきなり泣かせに来ていて⁈ピアノの第一音が響いた瞬間に、観客が一斉に息を呑んで、引き込まれていたと思います。それくらいピアノと歌声で紡がれる美しさと温かさは、繊細で初っ端から感動を呼び起こしてくれました。完璧にファンの心掴んでまま、続けて、「呪われた生/祝福された生」⇒「天球の下の奇蹟」と色んな作品を跨ぎながら楽曲は披露されていきました。この1回目のはなさんパートでは、「希望の前で待ち合わせ」が個人的に嬉しかったです。と云うのも、今年ひまなつをクリアしたばかりなので。鮮明な記憶と共に浸る事ができました。タイトルからメロディまで全てが好き。はなさんの歌声も本当に優しくて沁みましたね…。ラストは、「虚無の先で愛を見つける」を披露して、次のパートへバトンを繋ぎます。
viewtorinoさんパートで、Gt/Vo. Ogataさんが務めておりました。披露されたのは実際に彼らが手掛けた「幾望‐既望‐希望」から、ピクセルビーさんが手掛けた「DREAM」⇒「Pica pica」でした。シューゲイザー味の強い薄暗くて力強いバンドサウンドと綺麗なコントラストを生む、中性的な甘い歌声で見事に歌い上げてくれました。何とも言えない独特の空気感が漂ってましたね。MCでは、元々ケロQ作品のファンから作品に携われる様になった事、敬愛するピクセルビーさんがいなくなって寂しいけれど、楽曲を聴く機会はこうやって残っていくから、そんな事を話してくれました。愛ですね…。
中盤パートに入ると、ボーカルはLunaさんに。「在りし日のために」⇒「登れない坂道」と、ラストに歌った「ナグルファルの船上にて」がガチで良すぎて…たまげました。伸びやかでエネルギーに満ち溢れた歌声が響き渡り、楽曲に新たな息吹が吹き込まれるのも感じましたね。改めて、こんなに良い曲だったんだなって。スクリーンに映る希美香を見て、あぁ゛~って色んなシーンが脳内を駆け巡りながら、聴き浸る事できました。貴女の名言「わすれたんなら、わすれものじゃないなぁ」が大好きです。
ライブは早くも後半戦へ。会場に熱を届けてくれたのは、ボーカル狩野七夏さんでした。滅茶苦茶ロックバンドのボーカルでカッコよかった。パンクな髪型を始めとしたビジュから、熱を帯びた芯のある歌声、魂のこもったパフォーマンス、会場の盛り上げ方まで。「神と旋律」「鏡の世界には私しかいない」「光差す世界」「夢のスガタ」「櫻ト向日葵」、楽曲に合わせて、時に物憂げに、時に激情的に、その表情の豊かさに多くの人が魅了されていたはずです。原曲で歌唱担当した「櫻ト向日葵」では、爽快感のある感動を届けてくれましたね。MCでは、ケロQ枕との出逢いをお話ししてくれて。居酒屋で働いている時に、すかぢさん達がピクセルビー解散の打ち上げしていて、そこで声を掛けられたのが出逢いだったそうです(その時から音楽はやってたみたい)。出逢いをキッカケにケロQ枕作品も大好きになって、この日大舞台に立っている喜びと感謝を熱く語っていた姿も印象的でした。
お次は、おはるさんによる、ピアノソロBGMパート。もうガチで良かった…。1曲目「夏の夜の展覧会は」から既にピアノの音色が綺麗で、優しくて、切なくて。心の奥底にまで染み渡る美しい音色でしたね。そして2曲目で「夜の向日葵」。ここで遂に涙腺崩壊。この日はこの曲を聴きに来たと言っても過言ではなかったので。イチバン大好きな楽曲です。すばひび名シーンの数々が映し出されていたのもズルいですわ。もっと聴いていたかったけど最後は「天球の奇蹟」でした。大きな温もりに包み込まれる感覚、本当に心地良かったです。おはるさんの手元を見たり、目を瞑ったり、映像を見たりして聴いていたんですが、時間が止まってほしいと願うほどの至福のひとときでした。自分は激しいバンドサウンドも大好物なんですが、イチバン好きな音色はピアノなんだなって確信できた気がします。松本文紀先生…最高の楽曲を生み出してくれてありがとう。
いよいよ終盤戦になり、2度目のはなさんパート。ここで松本文紀先生もギターを弾きにステージに登場してくれました。サイン会ぶりにお目にかかれたんですが、ギター弾いてる姿は初なので楽しみでしたね。「Dear my friend」と「さくらとことり」を披露されたんですが、「さくらとことり」が最高すぎて!!!生バンドだとライブ映え凄くて、ライブ感と云う意味ではこの日ベストとも言える瞬間だったかもしれない。松本先生も別人みたいに激しく弾き散らかしていて、カッコよさに心を奪われましたね。はなさんは、1回目のMCで観客に「○○(地方名)から来た人ー?」と聞いていて、併せて地方毎に好きな食べ物とかも話してたんですが、まだ沖縄を答えておらず、このタイミングで沖縄はちんすこう一択ですね。と答えていたのを憶えていますw 松本先生にもマイクが渡されたんですが、前半に披露されたピクセルビー楽曲をアレンジするに当たって、改めて楽曲の素晴らしさを再認識して、その良さを最大限に活かそうと意識してアレンジをした、と語ってくれました。ここでも深いリスペクトと愛を感じられて、会場からも温かい拍手に包まれてましたね。
本編ラストパートを担当したのは、2度目のLunaさん。歌い始める前にMCで、9月にコロナに罹ってしまった事を話してくれました。声が全く出なくなり、9月末になってもライブで歌えるかどうか難しい状況だった為、欠席した場合のボイスレター的なのも録っていた程だったそうです。それでも、ライブ前日ギリギリで声が出るようになったと。「正直万全ではないけれど、全力で歌います」―そう力強い前振りから披露されたのは「刻ト詩」!うおおお!鳥肌!拍手!涙!Lunaさんがステージに立てた感動、楽曲自体の感動、『サクラノ刻』クリア時の感動、色んな感動がごちゃ混ぜになって渦巻いてました。そこに追い打ちを掛ける様に「Mon Panache!」ですよ。『サクラノ刻』の映像もずっと流れていて、こんなん泣かずにはいられない。歌声も心にダイレクトに届きました。そんな本編ラストに相応しい1曲で最高の余韻を残し、ライブは一旦幕を閉じました。
熱烈なアンコールに応えると、はなさん達が再びステージに登場。なんと「空気力学少女と少年の詩」でライブ再開。神イントロです、圧倒的感謝。全てのギター音を掬い上げたい位には綺麗で聴き入っていたし、何度かユニゾンする処も気持ち良すぎて。”今~”の伸ばす処の突き抜ける様な歌声も最高でした。すばひび大好きだー!と思いながら聴いていた処、ラストに松本先生がセンターに来て、ギターソロ弾いてくれたのもガチでカッコよかったですね。因みに、スクリーンに流れてたのはYouTubeにも上がっている以下のMAD動画でした、凄すぎる。
続けて披露されたのは「終末の微笑」。まさかこのタイミングで来るとは思わず。でもOPがあればEDがありますからね。すばひびの想い出を更に思い起こしてくれました。そして、次が本当に最後の1曲と告げられると、先ほどまで真っ赤だったペンライトも、皆んな桜色に変えていて準備万端。全員が待ってたであろう名曲「櫻ノ詩」を満を持して披露してくれました。しかもスクリーンに映し出されたのは『サクラノ刻』のエンディング映像!神です、ガチ泣きです。やっぱりこの曲良すぎるよ。エロゲ界隈で留まってしまうには余りに勿体ないクオリティの神曲。この神曲を現地で生バンドで浴びれた時間、本当に美しかったし、本当に幸せでした。
極上の余韻で万雷の拍手に包まれ、演者さんも全員出てきて挨拶して、これで終幕…と思いきや、すかぢ先生が登場。嬉しかったし、すかぢ先生もサイン会ぶりに見ましたが変わらず元気そうで何よりでしたね。しかも滅茶苦茶マシンガントークするw 気付けば25年も続けて来れたのはファンの皆さんのお蔭です、と感謝を伝えつつ、もし25年前の自分にこの事を教えたらエロゲ作るのやめます!って言うwと冗談交じりにそんな事も言ってましたね。来年で、すばひび15周年、サクラノ詩10周年とキリがいいので何か出るかも…?みたいな匂わせもしてました(皆んなの期待に応えるすかぢ!)。
そして、このライブ開催については、すかぢ先生は大変だから乗り気じゃなかったみたいで、それでもやりたい!と譲らなかった功労者でありヒーローの新見さんも登場してくれました。「どうしてそんなやりたかったの?」とすかぢ先生に改めて問われて、「この景色ですよ!」と堂々と答えていた新見さん最高でした。そんな感じで笑いが絶えない時間が続いた後に記念撮影をして、最後はお決まり?の掛け声で締め括られました。すかぢ先生の「全部~?」に続けて観客から「すかぢが悪い~!」と笑顔で返し、温かくて楽しい最高の雰囲気の中、ライブは終幕となりました。
因みに、規制退場時のアナウンスは圭ではなく、救世主様―卓司でした。 ここでは結構アドリブで規制退場を促しつつ、お別れを告げていましたねw
改めて、素晴らしいライブをありがとうございました。名曲多すぎだし、生バンド最高だなと、しかもこの日MAXギター4人と贅沢すぎる編成ですからね…。圧巻でした。どのボーカルさんも嬉しそうに全力で歌い上げていて、演者さん達の裏側にあったドラマも直接聞けたからこそ押し寄せてくる感動もありましたし。それに作品のライブあるあるですが、やっぱり映像付きだと感動の蘇り方や押し寄せ方はやっぱり尋常じゃなかったですね。それだけ脳裏に感動が焼き付いているんだと、その事実にさえも改めて感動していました。最後に同じ作品を愛するファンがこんなに沢山いるんだと肌で実感できたのも、何より嬉しかったです。この日の想い出を大切にしつつ、来年以降も色々と楽しみに期待しています!
※集合写真、ケロQ公式ポストを何故かnoteに埋め込めなかったので、この日マニピュレーターだった折倉さんのをポストをお借りしました。