今週の良かった新曲感想【6/17~6/23】
どうもです。
毎週恒例の新曲感想記事。6/17~6/23リリース分です。アルバム、EP、シングルを対象に自信をもってオススメできる曲を紹介していきます。読んでくださった方に1曲でも良き出逢いがあります様に。ではどうぞー。
#1『気まぐれ屋のウェザーリポート』/ 海妹四葉
初のオリジナル楽曲。誕生日を記念してリリースされ、3Dライブでも披露されました。足取り軽やかに、晴れやかな空間を演出するポップでロックなナンバー。ピアノやブラス、クラップなど色彩豊かなサウンドの数々が楽しく、真っ直ぐなメロディラインに乗せた歌声には、手を引っ張ってくれるような力強さと優しさに満ち溢れてますね。明瞭さが素晴らしい。
#2『Dreamy Sky』/ 風真いろは
2週連続となった新しいオリジナル曲。誕生日を記念してリリースされ、3Dライブでも披露されました。piccoさんらしいキュートでエレポップなプロダクションが生み出すフロアライクなメロディが全開。彼女の明るいトーンの可愛いらしい歌声と共に、目の前を明るく照らしてくれる様なエモーショナルなエネルギーを盛大に振り撒いてくれてますね。
#3『SUPADOPA』/ Ayatsuno Yuni
2ndシングル。どこか幻想的なのに日常感を感じられるポップな雰囲気が心地良く、サビでは炭酸系の弾けるキャッチーなメロディでしっかり刺してくる1曲。韓国語特有の語感や響き、幼げな無邪気さすら感じる可愛らしい歌声などが活かされている一体感も素晴らしいです。
#4『Tensegrity』/ Nornis
6月23日に2周年を迎えたNornisの1stミニアルバム。先行リリースされた「innocent flowers」や「Deep Forest」を含む全7曲を収録。
タイトル"Tensegrity"は、Tension(張力)とIntegrity(統合)を掛け合わせた概念との事で、2人が時に掛け合い、時にシンクロして、Nornisならではの魅力を突き詰めた様な1枚でした。可憐ながらも芯のある歌声を持つ町田ちま、妖艶で力強い歌声の中に優しさも感じる戌亥とこ、個人個人でも様々な表情を覗かせる歌声を魅せ、美しいハモリからは世界観やメッセージを更に押し出すパワーが生まれてますね。表題曲Tr.1「Tensegrity」も始まりを告げるに相応しい壮大で神々しさ感じる1曲となっていました。新規曲では、奇妙な無機質感が中毒性あるメロディを後押しするTr.3「ジョハリ」(ケンカイヨシ提供)と、クールな雰囲気だけど抑えられない激情が表現されたTr.4「just wonder」(堀江晶太提供)が特に気に入ってます。Tr.5「Shangri-la」も音の拡がりが気持ち良くシンガロングやクラップ必至だったのでライブ映えが楽しみです。9月に開催のツアー必ず参加したいところ。
#5『シニフィエ』/ ユプシロン
2ndミニアルバム。シングルカットされた「サイレントトリープ」や「白夜」を含む、自身で作詞作曲を手掛けた全5曲(+inst5曲)を収録。
タイトルの"シニフィエ"は、言語を形成する"音"と"意味"のうち、"意味"の側面を指したモノで、楽曲の意味や中身を考えてほしいと思って、このタイトルにしたとの事。アルバムの始まりを飾るTr.1「ダイアル」の歌詞に、"僕だけのストーリー"とある様に、ユプシロンの物語に住まう行動や感情の背景まで考えを巡らせる事ができる様な1枚でした。Tr.4「RED」は、2021年に初めて作ったボカロ曲のセルフカバーとなっており(歌詞も一部変更)、荒々しいバンドサウンドを味方に歌声にも想いを込めたパワフルで美しい歌唱力は圧巻。Tr.5「scar;prayer」は14歳の頃に書いた曲が原曲との事で、切なくも温かいメロディに乗せた語りかける様な歌声が印象的。ラスト倍テンになる勢いからは生命力も感じられました。改めて、どの曲も歌詞が本当にスッと入ってきますし、歌い方や表情の引き出しの多さに今回も感動です。
#6『エフェメラルガーデン』/ 釣鐘ふうり
3rdシングル。駆け出したくなる疾走感に、優雅なストリングスも響き渡るロックナンバー。サビのメロディラインが非常にお洒落で美しいですね。マイナスイオンを感じる様な澄んだ空気感が美しい歌声でもしっかり演出されてます。可憐で柔らかい歌声がステキ。
#7『ありのまま』/ 波兎ちゃい
初のオリジナル楽曲。クラファンを経てデビュー3周年を記念してリリースされました。キュートでポップなサウンドに、温かみのあるエモーショナルなメロディが心地良く沁みる1曲。ポエトリーリーディングの部分も含めて、等身大の真っ直ぐな想いが伝わってきますね。しっかり感情の乗った歌声から優しさも滲み出ています。
#8『SUMMERTIDE』/ Alohaii
海外のVTuber達をフィーチャーし楽曲制作するアメリカのトラックメイカーAlohaiiの3rdアルバム。これまでリリースされた「One Step At A Time」や「Through The Night」などを含む計10曲を収録。
『SUMMERTIDE』というタイトルに噓偽りない夏の雰囲気が隅々まで行き渡った1枚に仕上がっていました。夏のビーチ沿いの空気感、南国を連想させるサウンド、リゾート気分になるチルいメロディなど、ゆったりと身体に流れ込んできて心地良くなるはず。女性VTuber達の歌声もサウンドスケープとしっかり溶け合っているので、耳馴染みが非常に良いですね。テンションが上がる曲から、しっとりとしたメロウな楽曲まで、本当にどれもお洒落で美しいので日常のBGMとしてオススメです。先述したシングルカットの2曲に加えて、Tr.1「Embrace」, Tr.6「Cinnamon」が特に気に入っています。
#9『rotten blue』/ 雨霧リアン
初のオリジナル楽曲。非常にダークで重い雰囲気ながら、深みと奥行きのあるサウンドに沈み込んでいく様な感覚に襲われる1曲。悲哀に満ちた冷たいメロディと、どこか物憂げで儚いウィスパーボイスにも惹きつけられ、その中から見出せる美しさが堪らなく魅力的でした。
#10『夜狐七変化』/ 月深ツキ
新しいオリジナル曲。和の妖しげな雰囲気ながら、高揚感を煽るジャズチックなサウンドと、テクノ的な技巧も凝らしたアプローチに引き込まれる1曲。滑らかなテンポチェンジも没入感を促し、リズミカルにメリハリよく声色を変化させながらの歌唱にも魅了されますね。
#11『楽園航路』/ 凪原涼菜
新しいオリジナル曲。6月9日に開催されたライブ『哉醒』で初披露されました。美しい生命へ捧げる鎮魂歌という事で、非常に清らかで優しい空気感に包み込まれる1曲でした。シンプルながら鮮やかで強度あるサウンドが心地良く刻まれていきますね。歌声の柔らかさ、透明感は今回も流石と云ったところで、歌声に込められた希望ある祈りに心が浄化されるはず。
#12『ABOVE BELOW』/ hololive English -Justice-
記念すべきデビュー曲。強すぎ!目まぐるしくもグルーヴィーで、決めるトコはしっかりメロディアスなトランスミュージックに仕上がっており、ブチ上がらずにはいられない。4人の賑やかな雰囲気も楽しく、個性を活かした歌割りも綺麗にハマってます。特に1:44~のエリザベスパートは鳥肌。今後の彼女達の配信は勿論、ライブで聴ける日は来るのか…楽しみです。
#13『我らっ!だい・けん・ぞくっ!』/ 中井みのる
初のオリジナル楽曲。活動3周年を記念してリリースされました。序盤の妖艶な雰囲気ぶち壊してから電波ソングへと移行しても、最後まで元気いっぱい展開モリモリで楽しすぎる1曲。彼女の魅力が色々と詰まっている中、演技と歌唱を綺麗に織り交ぜた二段構えのサビが本当に好き。バイノーラル収録の部分多いのでイヤホン/ヘッドホン全力推奨です。
#14『オトナリティ』/ 涼花みなせ
初のオリジナル楽曲。誕生日を記念してリリースされました。フワフワした雰囲気とクセになる変拍子、甘く優しい歌声が一体となって生み出す心地良い中毒性に満ち溢れた1曲。演技やオノマトペも交えて、色んな方向から色んな声が聞こえてくるし、歌詞も沁み渡るので本当に癒される事間違い無しです…。こちらも必ずイヤホン等で視聴しましょう。
#15『About You』/ ロクデナシ
1stシングル『ユリイカ』のB面曲。Guiano節全開すぎて好き。繊細で立体感のある音作りに、スケール感を増すドラマティックな展開、ハネ感MAXのドロップも本当に気持ちいい。ボーカルにんじんさんの歌声も儚さと力強さが同居している様で、メロディと見事に調和した魅力を放ってます。
#16『Day of the Locust』/ ACCVSED
今年初のニューシングル。どこか不気味な雰囲気の中、バウンス感溢れるニューメタルコアとメロディアスなメタルコアを行き来しながら展開。Djent的な影響を感じるのも好ポイントだし、ブレイクダウンの破壊力も申し分なし。ブチギレシャウトのニュアンスを残したクリーンも魅力的ですね。
#17『Dissolve Me』/ Windrunner
今年初のニューシングル。煌びやかで宇宙的なサウンドスケープが非常に美しく、それを崩す事なく堅実なプログレッシヴメタルコアサウンドも展開。彼ららしい流麗で浮遊感あるメロディに酔いしれる事間違い無しかと。最後まで緊張の糸を解かせないドラマティックさも良かったです。
#18『Weightless』/ Reserate
今年4曲目となるニューシングル。近未来感もある幻想的なサウンドスケープが緻密に描かれ、コーラスなども含めて奥行きが心地良い1曲。グルーヴィーで重量感のあるリフはプログレだけでなくニューメタルコアの影響も感じさせるアプローチで、ブレイクダウンは特に凄まじかったです。
―――以上、6/17~6/23はアルバム1枚、ミニアルバム2枚、シングル15枚の新曲感想でした。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。その他何かオススメ曲や要望等あれば何でもお気軽にコメントください。また、少しでも良かったと感じていただけたら、スキ♡を押したり(noteアカウントなくても押せます)、シェアしたりしていただけると大変励みになります。フォローも大歓迎です。よろしくお願いします!
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#ライブレポート
【6/22 FUURYUUFES 5.0 2024@Kアリーナ横浜】
リアルとバーチャルが融合する次世代型アイドルライブイベント「FUURYUUFES 5.0 2024」に行ってきました。企画趣旨としては公式のプレスリリースによると、株式会社V doing社によるVXer0号"水ヰ知(スイチ)りりな"のお披露目の為のイベントらしく、全席入場無料。会場もKアリーナと最大規模ですし、どこからそんなお金が…?と当日まで謎に包まれたイベントでしたが、アーティストのラインナップは悪くは無かったので、無料なら…という事で参戦を決めました。
計4時間にも渡るイベントだったので、大まかな様子は既に上がっているライブレポートの方を見ていただければと思います。私の方からはいくつかピックアップして感想を。
まず、MCですよね。いきなりココリコが登場したので、笑い転げましたw だって事前アナウンスも無かったので。まさか無銭でココリコを見る事ができるとは思わず、普通に嬉しかったです。VTuber文化と接点が無いながらも楽しくイベントを進めてくれました。
ライブはいくつかパート分けされており、その間にココリコと今回の一応メインであるAIりりなとの会話及びオリ曲のパフォーマンスを挟んでいく感じの構成。ココリコのお蔭もあり、そこまで退屈でも無かったし、休憩時間には丁度良かったです。
んで、ライブの方ですが、個人的にイチバンの目当てだったのは、ヴイアライヴ。アイマスブランドの一つとして始動したプロジェクトですが、最初期から追っていたので、この日初現地のパフォーマンスを見る事ができて嬉しかったです。カバー音源をリリースしているとは言え選曲が少し斜めで驚きましたが、それでも3人とも堂々と自信を持ってダンスも歌も披露しているのが伝わってきましたね。改めて、3人のビジュアル可愛いなあともしみじみ。恐らく同じファンであろう人達の歓声も大きく上がっていて、雰囲気も良かったですね。初オリ曲「リローディング」も本当にカッコよかったです。この日の次の日に晴れてアイドルデビューする事も宣伝して、新たなファンも獲得できたんじゃないかなと思います。
続いた、七海うららも見れて良かったです。というのも、昨年の1stライブには足を運べたものの、今年の2ndワンマンは他現場と被ってしまい行けなかったんですよね。なので、最新曲を現地でまだ聴けていなかった。そんな個人的な悔しさを晴らしてくれる様なセトリを組んでくれて本当に感謝しかなかったです。「Love and Hate」と「茜光」の2曲ですね、前者は低音ラップも披露してバチバチにカッコよく決めて、後者はエモーショナルバラードで泣きを誘ってくれました。この日彼女は夜に別現場もあるハードスケジュールだったので、途中退場しハシゴするであろうファンも見かけられました。今年も着々とファンが増えていると思うので、またワンマンライブがあれば行きたいですね。
3人目はP丸様。彼女を見るのは初めてでもあるし、厳密には初めてではない1人。そんなメタい話はさておき、この日も元気いっぱい笑顔を誘うパフォーマンスをしてくれましたね。最後には「シル・ヴ・プレジデント」もしっかり聴けて盛大に盛り上がる事ができました。
中盤は、株式会社アップランドから、ばあちゃる、電脳少女シロ、カルロ・ピノ、もこ田めめめ、神楽すずが一気に登場。活動歴が長い時代を錯覚する様な面々ですが、「知らない人がいるかもしれない」と自己紹介している姿に、VTuber文化の驚異的なスピード感を感じつつも、あの頃からまた成長したパフォーマンスを魅せつけてくれたと思います。特にばあちゃると、シロちゃんは良い意味で今日もぶっ飛んでましたね。ばあちゃるのソロ「うまぴょい伝説」には爆笑しながら全力で叫んで楽しんでましたw
後半に入ると、実は『MUSIC VERSE FES』以来2週間ぶりとなる、因幡はねる。あの日とほぼ同じセトリで、この後登場するぶいごま(後藤真希)と念願のコラボパフォーマンスがこの日限りでしたね。「今が人生のピークかもしれない」と喜びを表わにしてる姿も印象的で、一緒に「特等席」を披露してくれました。
"ぶいごま"こと、VTuber後藤真希は、Vになっても流石のアイドルオーラを放っていた気がしますね。ファンでなくても知らない人はいないであろう「LOVEマシーン」では、アップランドの皆んなと、今回のラインナップにはいないのに、"まりなす"や"LiLYPSE"も急に一緒に踊っててビックリでした。粋なサプライズですね。
終盤は、ネオポルテから渋谷ハルと、白雪レイド。現地で見るのは何気に初。ストリーマーらしいお喋りで笑いを取りつつ、歌唱はカバーをメインに披露してくれました。どれも良かったですが、「チューリングラブ」はやっぱライブだと盛り上がりますね。
ラストを飾ったのは、やはりHIMEHINA。ライブ経験値だけで言えば彼女達がズバ抜けているので納得の采配。昨年のワンマンぶりに観ましたが、この日も熱気溢れるキレキレのパフォーマンスで、一気に会場の熱をピークに持ってってくれました。「劣等上等」「ヒトガタ」と代表曲から、最後はバズリまくった「愛包ダンスホール」も。愛包は恐らく現地初披露ですかね。8月にワンマンを控えてますが、一足早く聴けて良かったです。ノンストップ展開が本当に楽しかった。欲を言えば、彼女達も5曲くらい聴きたかったですが、残りはワンマンという事で。楽しみに待ちたいと思います。
総じて、最後まで謎なイベントでしたが、概ね満足できる内容でした。このイベント自体を実績として何かの宣伝材料に使うのかなとか、お金の流れや詳細はよく分からないし、客入りも無料といえどメンツ的にやはり厳しかった(LEVEL1アリーナと、LEVEL5に関係者?)ですが、それらを考えなければ、個人個人で十分に意味を見出せる、楽しめるイベントだったかなと。個人的には、ラインナップの半分以上がV黎明期から活動してる子達だったという事もあり、彼女達が大舞台に立ってるのを見て何だか感慨深くなりましたね。映像や照明等々演出も申し分ないクオリティだったし、ファンもしっかり盛り上がっていました。まぁ今日みたいなイベントだと余程熱心なファンしか来てないと思いますしw Kアリーナという素晴らしい環境だったのもデカいですね。この音響でHIMEHINAとか聴けたのはかなり価値あったなと。来年以降も開催されるのかわかりませんが、是非ラインナップが強化されたら嬉しいなと思います。改めて、ありがとうございました!