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只今PTSDを経験中

「バカ親父とうとう呆けちまったよ!」と弟から聞かされた。

その瞬間、悔しさを覚えた。それは父親が呆けたことへの悔しさではなく、これからいくら見返してもその事を理解できない人間に父親がなってしまったことである。

「俺がなりたかったプロボクサーになりやがったことが憎たらしい!」

約10年前に他界した母親に父親は話していたそうだ。(そう思っていたなら勘当されて当然だなと)

最高に恨んでいる人間に対して、もういくら頑張って見返しても無意味なこと。それを理解した瞬間、完全に私の身体は崩壊した。幼少期から虐待されたことのフラッシュバックが始まり、不眠、食欲不振…。3週間余りで約10キロ痩せてしまった。
「俺、死ぬかも…」と感じて遺言書を作成して弟に保管場所を伝えた。どうしても感謝の気持ちを伝えたい方に連絡したり手紙を書いたり。人生初、本格的な死への準備を始めた。
突然の独りよがりな連絡に多くの方に励ましてもらって嬉しかったが、残念ながら完全回復へ向かうには遠かった。

食事をしても不味く食べる気がしないし楽しくない。夜になればフラッシュバックが激しくなり、起きていても寝ようとしても昔の記憶が呼び戻されて来た。家にいるのが苦しくなると外に出て行き、橋の上から川に飛び込もうかと思ったが止める。そんなことを繰り返す日々が1ヶ月以上続いた。

そんなある日、ふと思ったのである。「この身体の状態で俺はよく生きているな…。俺にはまだ生きなければならない理由が何かあるのでは?」と。

その瞬間、

「それならば、これからの人生は必ず幸せになろう!」

それが父親への最大級の復讐になると思えたのである。

こう心境に変化が生じて少し楽になれた。
体重は戻らず食欲不振も続くが、フラッシュバックの回数は減ってきて心は楽になり始めてきた。

これからの人生は必ず幸せになる!

その目標達成と心身の完全回復に向けて、自分自身としっかり向き合って行きたい。

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大勇 (Daiyu) プロボクサーでお坊さん
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