ドキンちゃんっていい女だよなぁ
序論 ドキンちゃんは可愛いというよりかは、いい女感がある
ドキンちゃんはいい女だと思う。この文言で試しに検索してみると、結構女性陣からもそうした評言があることに気付かされる。
恋愛コンサルティングの方や、開運系の方、最後の引用はおねえの方なのだがそれぞれドキンちゃんの魅力に触れている。
本稿では、屋上屋を架すことになるかもしれないけれども、ドキンちゃんの魅力について改めて整理しつつ、私たちがなぜドキンちゃんを魅力的だと思うかについて考察を試みたい。
ドキンちゃんのいい女感の淵源
1-1 自分の魅力に気がついている
ドキンちゃんは自分が可愛いってことに結構気がついている。そのため、仕草や話し方など自分の振る舞いを可愛い感じに纏めてくる。
自分の魅力をわかった上で、自分がある程度可愛いとわかったその上で振る舞われると、やられる側としては手に負えなくなる。
ドキンちゃんはこんな感じでアトラクティブな女とまずは位置付けられる。
1-2 自分に自信がある
1-1と関連するんだけど、ドキンちゃんは自分に自信がある。
ドキンちゃんって、確かに可愛いんだろうけど、自分に自信があるのがいい。根拠もなく地下から湧き上がる泉のような渾々(こんこん)とした自信がある。
可愛くたって、自分に自信のない人はいる。人からいくらよさを指摘されても、自信を持てない人がいる。一方でドキンちゃんは元気だ。掛け値なしで自分に自信があるところがいいし、そこが彼女の魅力の一つと言っていいだろう。
1-3 声が可愛い
いやこれは歴戦の声優さんなのだからだが、鶴さんでも富永さんでも、ドキンちゃんのオンナの魅力をたっぷりと伝えてくれる。ちょっと挑発的で、元気な可愛い女の子の声。これは天性のものである。
1-4 なんかすべすべしてそう
ドキンちゃんの肌って、いやバイキンマンとかもそうなんだが、どんな感じなのだろうか。
個人的にはウルトラマンみたいな質感なんじゃないかと思っているのだが、せっかくのアニメ作品なのだから、野暮なことは考えずにおくのがいいのかもしれない。
いずれにしてもなんかすべすべしてそうで可愛い。
1-5 しょくぱんまん様が好きなところ
ドキンちゃんを見た時の安定感がここにある。魅力的な女の子で周囲に愛嬌を振る舞い、ときにわがままにも捉えうる女の子なのだが、好きな相手がどっかの浅薄な男ではなく、しょくぱんまん様なのが良い。
ドキンちゃんくらいの女ならばいくらでも相手がいる。さらにいうと、男を何人も侍らせたり、たぶらかしたりもできるかもしれない。もっと邪悪なこと、たとえば保険金や遺産などで大変なことをしでかす実力ももしかしたらあるかもしれないし、「おぢ」からいただける女子になるポテンシャル自体はありそうな気がする。
作中においても、若干バイキンマンやホラーマンのリソースを略取している感が否めない。ところが、そこに極度のあくどさを見出せないのは、彼女がしょくぱんまん様へ一途な想いを持っているからに他ならない。
ドキンちゃんへの憧憬 その距離感
さて、前章ではいくつかにわけてドキンちゃんのチャーミングさについて紹介してきたわけだが、私たちがこれほどまでにドキンちゃんをいい女だと思う要素を外的要因からも探ってみたい。
一言で言えば絶妙な理想像と言うところにある。
アンパンマンに出てくる身近なキャラのドキンちゃん。私たちが「こうありたい」というモノのうちのいくつかを明確に持っている。
しかもそのチャームポイントは、私たちが手に届きそうで届かない、一歩先に位置しているのが良い。
例えば、自分の魅力にしっかりと気づけていたり、自分に自信があったり、声が可愛かったりお肌が綺麗だったりと外見上良い点があったり、良い相手を一途に想えたりなど、現代人が目標としながらもなかなかできないところを、なんというか、カジュアルに達成しているところがいい。
インスタでたくさんのイイねをもらうようなトップモデルやアイドルが持つカリスマ性とは異なる、自分でもこういうふうに考えたり振舞ったりケアしたら、少し人生がよくなるのではないか、と思わせる要素がドキンちゃんには確かにある。
ドキンちゃんみたくなりたい、自分でもも少し頑張ればあんな風になれるのではないか。そんなふうに思わせるところも彼女の良さの一つだろう。
おわりに
この前仕事で一緒になった女性の大学生の方が、リュックにドキンちゃんをつけていた。「ドキンちゃん好きなんですよね」とのこと。
この方はしっかりしていて、自分の専門分野について頑張って卒論をまとめているところで、就職先の業界についても勉強中とのことだった。一緒に行なった仕事もテキパキ頑張っていた。
ドキンちゃんみたいな派手さを伴う男を尻に敷くようなタイプではなく、芯を持ってしっかりコツコツやってくタイプの雰囲気を持つ方だったのだが、そうした女性がドキンちゃんファンであることは、ある種ドキンちゃんの魅力の本質的な部分を表しているように思う。このことに気がついて、今回は筆を取ったのであった。