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実際のところ、朱肉は無限機関です

朱肉って無限に使えませんか?


はじめに 需用費消耗品費なのに消耗しないものがある

職場の簡便な物品は備品とは登録されず、消耗品として扱われる。事務用品なんかはその代表例で、お買い物するときは消耗品費から支出する。

消耗品は当然ながら消耗していく。消しゴムや鉛筆はそうだし、紙だって使っていけば無くなって補充する。

ところが消耗品の中に一つだけ全然消耗しないものがあることを、私は長年のビジネス経験で発見した。

すなわち朱肉である。

おい、無限に押せるぞ!

ご存知の通り、朱肉はずっと使える。ハンコを押しまくれる。補充とかの頻度が、シャーペンの芯とかプリンターのインクとかリソ機のトナーとかより全然低い。ほぼ補充を行わず、その割に高い頻度でポンポン押せる。

使う頻度を補充の頻度で割り算した場合、事務用品の中で一番高い数値を出せるのではないか。

私は体感、朱肉を無限に押せる気がしている。

しかし社会通念的にそんなことはあってはならない。日用品の中にそんな魔法の品みたいなものがあってはならないのだ。

そのため、庶民には朱肉が無限に押せるということは巧妙に隠されている。

朱肉の補充インキの役割

朱肉が無限機関であると説明したとき、note諸賢の皆様の中には反論の準備がすでにできていることであろう。ここからは特にスポンジ朱肉について焦点を当てて論じていくが、練り朱肉でも同質の議論が展開可能だ。

朱肉が無限機関であり、消耗品であるにもかかわらず消耗しないことについて、下記のような反論がありうる。

「事務用品で朱肉の補充インキが売られている。これは、朱肉が有限機関であることの証左に他ならない」と。

本節ではこのことに反論を試みたい。

この朱肉の補充インキで朱肉を補充するという営為だが、もちろん商品が販売されているので実際に見たことがあったり、さらには使用したことがある方もいらっしゃるだろう。

ところがである。これは朱肉が有限機関であると庶民に錯覚させるための、最も一般に広まった手段であるに他ならないのだ。

つまり朱肉が無限機関であることを隠蔽するために、このような商品が一般に認知されているということだ。

実際のところ朱肉は無限機関だ。

そのため、朱肉の補充インキを使おうが使わまいが、無限は無限なのだ。補充インキを使用した人は、いわば無限+1をしているに他ならない。無限+2でもいい。とにかく無限に何か数字を足している。おわかりいただけるかと思うが、無限に何を足しても結果は変わらない。無限のままだ。

かくして朱肉の無限機関であることは、朱肉の補充インキで補充するという儀式めいた営為により巧妙に隠されている。補充する必要があるかのような物品を一般に流通させることで、朱肉業界は無限性を隠蔽し、かつ朱肉の無限に関する秘術の資金源としているわけだ。

おわりに 無限を楽しめ

こうした事態に対して我々庶民にできることは少ない。今更朱肉の無限性について江湖に問うことをしても、あまりの馬鹿馬鹿しさに無視されてしまうだろう。それに朱肉業界の闇を暴くことになるから、あなたの肉が朱に染まる可能性すらある。

そこで本ブログでは、朱肉の無限性をただ愉しむことを推奨したい。

すなわち、実は無限に押せる朱肉で、ハンコを押しまくるのが良い。愉しんで無限にハンコを押しまくるのだ。何せ無限にハンコを押せるのだ。楽しいぞ。押しまくろう。たまには補充インキを使って無限に1を足して愉しみにアクセントを加えるのもいいだろう。ずっと押せるのだ。ならば愉しんで押すことだ。

それだけのことを消耗品であるはずの朱肉は押下にじっ、と堪えて私たちに提供してくれる。

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