わかったわかった! 4種のチーズっていうのがあるのは解ったから!! ・・・無理してない?
はじめに
4種のチーズピザというものがある。クワトロフォルマッジとも呼ばれ、本場イタリアで親しまれているものが、日本にも入ってきている。
私の住んでいる北海道は小麦も乳製品も生産が盛んだから、個人のお店でこだわりのクワトロフォルマッジを味わうことができる。キッチンカーでお祭りや雑貨市なんかにやってきて振る舞っているお店もある。
ネットで検索すると、やはりこだわりのお店の情報がでてくる。以下のサイトは長野のお店。とっても美味しそうだ。
また、デリバリーでよく見かけるピザのお店も、4種のチーズピザをやっている。要するに大きいところも小さいところも、ピザ屋さんの定番になっているわけだ。
さて、4種のチーズピザは、うまい。
そのためか、ピザのみならずいろいろな食品で「4種のチーズ〇〇」が世に溢れている。
1 本当に4種入っているのかぁ?
大抵の場合あらゆる4種のチーズはうまいから見逃されているのだが、本当に4種類入っているのか? といつも疑問に思っている。
もちろんこだわりのピザ屋さんや大手のピザ屋さんには疑念の目を向けていない。それが本職で、4種のチーズピザやその他のピザ全体の信用・沽券に関わるからだ。
だが、世に溢れている様々な「4種のチーズ〇〇」は「4種のチーズ」というかそもそもチーズがあまりにうますぎるあまり、そして「4種のチーズ」という語感があまりに食欲をそそるあまり、ごまかしてんじゃねーか? と密かに思うことがある。
すなわち、4つも入れてねーんじゃねーのか? というわけだ
一つだけ、とても誠実な商品がある。
商品の説明欄を引用しよう。
カマンベールチーズパウダァーーーーーーーーーーーーッッッッッッ!!?
カマンベールチーズパウダーが0.7%以上しか入っていないのである。
みなさんは、刺激の強いものとかであっても、全体の0.7%しか入っていないものを味覚として把握できるだろうか。あまつさえ、チーズが4つあって、そのうちの一つが0.7%以上しか入っていなかったとして、「うおおカマンベールチーズパウダーが味のアクセントになってるぅぅぅぅ〜〜〜〜〜〜ッ!!」とかできるだろうか。
少なくとも私は無理だ。
2 雪印メグミルク商品の誠実さから思うこと
1で見た「4種のチーズ とろけるスライス(7枚入り)」のチーズの配分を見た時、私の胸には色々な事柄が去来した。
まず、雪印メグミルク社の誠実な姿勢だ。4種のうち1種ほぼ入っていないのだが、確かに入れていることをはっきり消費者に示している。雪印メグミルク社はいろいろあったから、もしかしたらこういう誠実な姿勢があるのかもしれない。
ふたつめは、「4種のチーズ とろけるスライス(7枚入り)」よ、無理するな〜〜〜ッという気持ちだ。私たちはもしかしたら「4種の〇〇」の呪縛に囚われすぎているのかもしれない。チーズはそれだけでうまいのだ。もしかしたら、無理しないでもう少しチーズの種類を少なくしても十分やっていけるのではないか。
みっつめ。もしかしたら、他の「4種のチーズ〇〇」たちも無理してるかもしれない。私たちは、ほぼ4種のチーズの配分を知ることができない。これは味の組み合わせが商品の独自性に繋がるから、ある種の秘伝になっていることも影響している。一方で、「4種のチーズ」の呪縛で、無理をしている商品があっても見えにくい構造になっているのかもしれない。
雪印メグミルク社という大手の誠実な姿勢は、私たちの社会が「4種のチーズ〇〇」の呪縛にとらわれている可能性を示唆する。
3種チーズのピザという解呪
ところがどっこい私たちは令和を生きている。やすやすと日本社会は楽をしている。以下の3種のチーズ商品をご覧いただきたい。
4種? うるせーいろいろチーズあったらコストかかるだろ! ひゃあああアアァァ〜〜〜〜〜〜〜〜3種で十分だぜ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ!!
という声が聞こえてくる。
ピザですら3種になっちゃった!!
おわりに
結論:チーズはうまい。4種でもうまいし、3種でもうまい。
補論:4種は本場イタリアからやってきた考え方で、それは時に呪縛になり得たのだが、我々は朝四暮三的発想でこれをちゃっかり超克している。
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