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サッちゃんの食べられるバナナの本数を増やす方法について本気出して考えてみた
サッちゃんはバナナを半分しか食べられない
標題の通りサッちゃんはバナナを半分しか食べられない。
1本だったら半分しか食べられない。
ところがである。
2本だったらどうだろうか?
サッちゃんはバナナを半分しか食べられない。
つまり1本食べられてしまうのだ。2の半分は1だからな。
4本だったらどうなる?
答えはサッちゃんはバナナを半分しか食べられない、だ。
つまり2本食べられることになる。
100本だったら? 50本食べられる。1万本バナナがあったら? 半分しか食べられないのだから、5000本はいける。
もし、無限だったら? バナナが無限にあったら?
無限の半分の無限の本数を、サッちゃんは食べられることになる。
なぜならさっちゃんはバナナを半分しか食べられないからだ。
逆に、半分しかないバナナがあったらどうなるのかというと、4分の1しか食べられない。8分の1しかなかったら16分の1しか食べられない。ここは、ビスケットを叩くとビスケットが二つになる理論と関係する。
サッちゃんが先物取引でバナナを先に食べたことにしたら? その半分が後にさっちゃんの家に届くことになるだろう。
おかしいな、サッちゃん。
サッちゃんは本当にかわいそうなのか?
サッちゃんに与えるバナナの本数を増やしていくことで、サッちゃんは私たちの知る常識からはるか遠くへ行ってしまうことをおわかりいただけたかと思う。
このことについて、私たちはサッちゃんをかわいそうと思うかもしれない。けれども、サッちゃんがバナナが大好きなのはリアルだ。本人としてはできることをできる、半分なら食べられると言って、実践しているだけなのかもしれない。
本人の気持ちは、本人にしかわからない。たとえ本人に聴いたとしても、言葉として出てきたものが本人の本当に言いたいことだったか、本人にもわからないことがある。また受け取り手である私たちがその言を正確に受け止めることができないかもしれない。
前章ではサッちゃんになるべく多くのバナナを食べてもらおうと腐心したのだが、サッちゃんがバナナをたくさん食べたいかどうかを私たちは知ることができない。そこには確かなさびしさがある。
さびしいね、サッちゃん。