パソコンとかの文字変換、さらにもっと優れたAIを導入してほしい
この文脈ならこの文字でしょ! みたいに文字を変換して欲しいのだ。
伯夷叔斉
皆さんは、伯夷叔斉という中国の伝説上の人物をご存知だろうか。殷の末、周の初めに生きた人物とされ、……あああああああ! 面倒だ! 詳しくはネットで調べてみてほしい。ざっくり言うと、わらび食べ正論兄弟王子みたいなキャラだ。
それで、私はある時仕事で伯夷叔斉とデータで打ち込むことがあった。この令和の時代に仕事でエクセルとかに伯夷叔斉を入れるのはちょっと異常な仕事と思われるかもしれないが、しゃーない。そういう仕事が稀にあるのだ。
はくいしゅくせい……とキーボードに打ち込む。なぜか変換が「はくい」と「しゅくせい」に分かれてしまっていたようで(あるいは「てにおは」の繋がりがあったから変換が変になってしまったのかも)、「白衣粛清」と出てしまった。
おいおい今は令和だぞ、という気分だ。殷の末、周の初め、中国で初めて易姓革命が起こったあの時に変換機能があったならば、周国の文官である散宜生とかが「伯夷叔斉」と打とうとして「白衣粛清」とかになってしまうならば、まだわかる。古代中国だからな。ところが今は現代だぞ。もっと文脈意識しろよ。伯夷って来たら絶対叔斉だろ。
木を見るに瓶
ある日私は「機を見るに敏」と変換しようとしていた。
お分かりいただけるかと思うが「木を見るに瓶」と変換してしまった。
おいおい今は令和だぞ。どうして瓶を使って木を見なくちゃいけないのか。どう考えても「きをみるにびん」という字面だったら「機を見るに敏」が来るでしょ。瓶で木を見るわけがないのだ。俺たち人類は文字を打って変換キーを押すしかできないんだからさ、その先はAIでなんとかしてくれよ。絶対決まってる文章の流れに基づいて、変換してくれよ。
お疲れsamです
メールの冒頭に「お疲れ様です」をつける文化がある。俺はある日仕事が忙しすぎて疲れていた。そのため打ち漏らしてしまい「お疲れsamです」と打って相手に送ってしまった。
俺は確かに疲れていたのかもしれないが、それ以前にまず俺はsamじゃない。それにsamだってたとえ疲れていても自分のことを「お疲れsam」みたいなニックネームにしてメールで相手に送らないだろ、流石に。
令和なんだから、この辺りもAIになんとかしてほしい。メールの始まりあたりに来る「お疲れ様です」みたいな文字列は、たとえミスったとしてもしっかり「お疲れ様です」としてくれるような、そんな役割がAIに求められているのではないだろうか。
おわりに
変換はまだまだ発展可能性がある。今は変換キーを押した箇所だけで判断しているけれども、文の流れや一般的な文脈から「これがきたらこの文字になる」「この文脈なら同音異義語の中でこれが選択される」みたいな現代的な変換AIが出てきてもおかしくないような気がしている。
samの本人こと俺は、瓶で木を眺めながらそんな未来をこいねがっている。それに正論野郎の伯夷叔斉も令和を生きてたらnote更新してきっとおんなじこと言うんじゃないかな?