ギターのスクラッチガード
世の中には二種類のエレキギターがあると思う。使い込んだ傷が似合うギターと似合わないギターだ。
ジーンズと一緒で、使い込まれたギターにしかない独特の雰囲気というものもある。古いギターを見ていると、意図的に経年劣化を再現するレリック加工にニーズがあるというのも納得できる気がする。
意図的に傷をつけるようなことはしないが、特にラッカー塗装のギターは今後どのような変化が起きるのか楽しみにしている。
一方で、可能な限り傷をつけたくないギターもある。
少し前に購入したこのギターも、傷をつけたくないギターの一つだ。現在の見た目が美しいのでなるべくこの状態を維持したい。ただ、演奏しているとどうしてもピッキングの小傷がついてしまう。
ピックガードつきのギターであれば、最悪の場合ピックガードを交換すれば良いのでピッキングの傷にそこまで神経質にならずに済むが、残念ながらこのギターにはピックガードがない。見た目と演奏性を維持しつつ、ピッキングの傷からボディを保護するためにスクラッチガードを貼ることにした。
過去に購入したギターにスクラッチガードがついていたことはあるが、自分で取り付けをするのは初めてだった。
ギターの形状に合わせて形をカットできること
貼っていることが目立ちにくいこと
ギターに接着跡が残らないこと
日焼けや塗装面の劣化が起きないこと
今回スクラッチガードに求めることは上の3点だった。色々なメーカーのものを検討した結果、今回はARIAのASG-1を選んだ。日焼けや塗装面の劣化については、レビューを参考にしつつ定期的に自分でも剥がして状態をチェックするしかない。日焼けや塗装面の劣化に関してはしばらく使ってみないとなんとも言えないが、レビューを見る限りでは言及している人が見当たらなかった。とはいえ一番の心配事ではあるので、時々様子を確認していきたいと思う。
「剥がれやすい」というレビューが多少散見されるが、自分の場合に定期的に剥がして状態を確認していきたいのでむしろ好都合だ。剥がれても水洗いで貼り直すことができるとのことだが、買い直しても1,000円程度という値段設定も良い。
ASG-1は17cm x 21.5cmのシートで、そこから使いたいギターの形状に合わせて自分でシートをカットして使う。まずは適当な紙を使って型紙を作る。ノブ類やネジを回避しつつ、ピッキング傷がつきやすい箇所をカバーできるように形状を決める。
形状が決まったら、型紙を元にシートをカットする。シートには裏表があるので注意。
カットしたシートをボディに当ててみて、最終調整する。
ボディ表面をよく掃除してからシートを貼る。角度によってエッジの部分の光の反射によって存在がわかるが、注意してみなければ気づかないレベルだと思う。
別の角度から。
ひとまずこれで最低限の傷対策ができた。安価で加工しやすく、剥がしやすいので気軽に試せて良い。長期間使った場合にボディに跡がつかないか、焼けの差が起きないだけが若干心配なので、時々剥がして様子を見ながら使っていこうと思う。
なお、手軽で便利なアイテムだが構造上平面にしか貼り付かないので注意。