CRMツール選びで持つべき視点
EC通販事業のCRM戦略を日々立案しています
こんにちは。
山崎です。
皆さんは「CRMツール」使っていますか?
BtoBビジネスではSalesforceなどが有名ですが、BtoC、特にEC通販においてはより業界に特化したツールが多数存在しています。
今回は、そんなCRMツールの選び方(私の独断と偏見)をお伝えします。
CRMツールの定義
この記事では、以下の機能を備えているものを「CRMツール」として定義します。
・EC通販のカートシステム、基幹システムと連携ができる
・購買データや顧客データを用いたデータ分析が可能
・メールやLINEなどの配信機能が付いている
EC通販に関わる方であれば何社か思いつくツールがあるかもしれませんが、ここでは特定のツール名は挙げずに説明してきます。
ざっくりと特徴別にCRMツールを分類
経験上、CRMツールは分析機能の特徴で大きく2つに分類できるかと考えています。
分類1:CRM入門者向けツール
【特徴】
EC通販で使用する分析機能が予め管理画面上に実装されていて、商品や媒体といった分析条件だけ入力すればデータを抽出できる
【メリット】
・CRM未経験者でも使いやすい(分析手法やKPIの理解など、前提知識が不要)
・低コストで使えるツールが多い
【デメリット】
・ツールによっては抽出できるデータが単純過ぎて分析に使えない
・自社の顧客全体の傾向しか見ることができず、購買ステータスや属性などの“セグメント”毎の分析ができない
・分析のフォーマットや抽出条件が固定化されているため、その範囲でしかデータ抽出ができない
分類2:経験者仕様の本格派ツール
【特徴】
担当者自身で自由に分析を設計できる
【メリット】
・自社独自の指標などを再現しやすい
・ダッシュボード機能が充実していて、日次での定点観測がしやすい
【デメリット】
・コストは高いツールが多い
・CRMを理解していて、効果的なKPI設計ができる必要がある(分析の設計が難しい)
どのツールも一長一短あります。
必ずしも「高機能のツールが良い」という訳ではありません。
自社に合ったツール選びのポイント
結論、ご自身や自社の社員の方が「使いこなせるか」一択だと思っています。
自社でCRMの戦略が決まっていて、設計に関する知見や実行リソースも十分ある場合はどんなツールを使っても大丈夫。
ですが、逆の場合は「経験者仕様の本格派ツール」は避けた方が良いです。
使いこなせるかどうか、社員の方のレベル感に合わせて見極めましょう。
どのベンダーさんも機能の充実を謳ってくるのでめちゃくちゃ魅力的に見えます(実際どれも魅力的なツールだと思います)
費用対効果をアピールされる場合もあります(事業者側がやたらと気にして聞く場合もあります)
結論、CRMツールというのは”道具”なので、当たり前ですが導入しただけでLTVが上がる訳はないです。
ツールの費用対効果は、あくまで「施策実行数」と「施策精度」の掛け算なので。
しっかり使いこなして、手数を増やす。
↓
蓄積されるデータを検証し、PDCAを回して精度を上げる。
まずは基本的なことをしっかりと行いましょう。
それでは。