タイヤル族の村に着いて
五月天のコンサートの
後は村に一週間滞在しました
本来ならすぐ帰る
予定だったんだけど
旧正月前で航空券が
めちゃ高いんすよ！
行きは22000円だったのが
帰りは60000円超！！
ちょっとこれは出せませんよねえ
ということで以前から
お世話になってる
タイヤル族の村に
滞在することに
しました
最初、泊まる場所が決まらなくて
（民宿が一個あるんだけど
夏の間だけの開業だった）
どないしよと思ったけど
台日ハイブリッド先輩の
お母様が家を貸してくださる
ということで
なんとか住居を確保しました
初日はコンサートで
知り合ったおばちゃんと
一緒に村まで行って
（電車・バスの時刻表まで
調べてくれていた）
鍵を持ってる人が
仕事（養鶏）に出てるもんで
家の外でダラダラ過ごしてました
おばちゃんはゴザ引いて
空き地で寝てたね
山に来るとなんか
眠くなるんすよ
これフィトンチッドの
効果ですか？
昼メシもテキトーに
友達のおじさんちで
食べてたら
鍵開けてもらえた
もんで
また部屋でダベリます
おばちゃんはびっこひいてて
傘で足かばってんなあと思ってたら
半年前車の事故に遭ったみたいで
両足に６本くらいボルト入れてると
色々話してくれました
『これは天啓なんだ』
『急いでる生活を改めるようにと
この事故に遭ったんだ』
て言ってました
そしてオレの躁鬱についても
『自分の心を抑えてるから
鬱になる』
『もっと解放していい』
『あなたの病はあなたに
気づかせるためになったんだ』
と言ってくれました
オレは
なんか今回の旅って
みんな内情を明かしてくれて
自分のためか
オレのためか
涙を流してることが
多いなあ
（と、若干客観的に思ってました）
いつもニコニコして
楽しそうで
楽観的に見える台湾人たち
内面は深く哀しみを
沈めてることがあるようです
そして
知り合ったばかりの人にも
それを打ち明けてくれる
打ち明けられずにいられない
心の脆さを抱えてるんだなあ
彼女は上村（下村もある）を
散策して楽しげに帰って行きました
（台東の人）
その日の夜から
帰るまで
毎晩酒盛りかカラオケか
して楽しみました
旧正月前なんで
ふだん村に居ない人が
帰ってくるから
余計にみんな酒飲んでて
オレは一日め飲んだら
酔っぱらっちゃったので
それ以降ミルクティー用意してくれる
ようになりました
（飲めない人には無理に飲まさない）
本来なら午前中村長のとこで
畑仕事手伝って
午後は子どもたちの
『夢』を集めるインタビュー
をするつもりだったんですけど
午前中ももう眠くて眠くて
寝てました…
（酒は飲んでない）
そんで昼は面倒見てくれてる
人の家で食べるか
（メシ屋をやってる）
パン買ってきて食べるかして
とりあえず村で消費に貢献することを
目指してたんですけど
村だと安いのよ！
コンビニだと40元（160円くらい）のが
村だと10元（40円）で売ってるのね
底値じゃね？
仕入れ値じゃね？
村民は『日々暮らしに
困ることがなければそれでいい』
『毎日食べるものがあれば
それでいい』と言います
それ以上の贅沢は望んでないんですね
まあ、その生活は
原住民恩給とか
若者の苦労（仕事がめっちゃ忙しい）が
あってこそ
成り立ってるものですが…
ある人はまだ若くして
子ども4人いて
家も二階建てで
（普通は平屋）
睡眠時間は3時間とのこと
カラオケ来てたんですけど
疲れて酔っ払っちゃって
寝てたところを帰らせたら
兄弟喧嘩勃発
結果警察まで来て
（警察は村によく来るらしい）
彼は顔に傷が出来た、
と聞いたけど
2日後 何もなかったかのように
兄弟も揃って
子どもの誕生日パーティしてました
ここでも
無視しない関係性か…
たぶんあんま
引きずらないタイプなんですよね
村は村で限られた人数の中
やはり家族で助け合って
生活してるから
引きずったところで
毎日会う関係性で
助け合ってるなら
引きずるだけ面倒です
ただ根本の問題は
解決しない
学歴がないので
長時間単純労働するしかない
（台湾は香港に次ぐ超超学歴社会）
（そして村には教育資源がない）
この問題はずっと続いています
村長は
『子どもに学歴をつけさせたい』
と言い
台日ハイブリッド先輩の伯父さんは
『普段街で働いて
村に帰ってくるのは
たまにでいい』
と言います
（ちなみにこのおじさんは
大卒後、軍の航空部隊で
パイロットとして長く働いてた
60歳後半で歯は全部
自歯だそう
村人は檳榔を噛むためか
男女ともに歯がない人が多い
歯がなくなっても
義歯を入れる金がない）
様々な問題はありますが
一番は労働問題かと
若くして亡くなる人
若くして身体に怪我を負う人
が後を立ちません
だいたい70代で亡くなる人が多く
台湾人の平均からしても
低いんじゃないかしら
（終）