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12 遊具に負けない楽しいサッカーを見つけ出そう



今回は少し小さい子どもたちの話です。

先日、少年サッカーで幼稚園生と小学1年生を臨時で担当しました。この年代は本当に小さくてかわいいですが、

まったく言うことを聞いてくれません。



気づけばグランド外のジャングルジムに登り始めてしまうことも。

そうです!この年代はサッカーそのものよりも、まずサッカーにたどり着くのが大変です。

練習中は集中しないのに、休憩中になると急に練習を始めることもあります(笑)。

こんな状況に頭を悩ませているコーチや保護者の方も多いのではないでしょうか?

結論としては、楽しく過ごせていれば良いのです。でも、せっかくサッカーに来ているのだから、サッカーに夢中になって活躍してほしいですよね。子どもたちも少しでもサッカーが好きだから来ているはずです。

ここからはコーチの腕の見せ所です。ある意味、自分自身に対して気合と根性が必要です。相手は純粋な子どもで、好きなものや楽しいものに興味を持って一直線です。

ジャングルジムにサッカーが勝たなくてはいけません。

しかし、相手はジャングルジムだけです。こちらにはサッカー、コーチ、そして子どもたちがいます。これ以上、ジャングルジムに子どもを奪われてはいけません!

まず、その子がサッカーのどのプレーが好きかを観察します。大体はシュートが好きなことが多いですが、他にも何か自慢したいプレーがあるはずです。

先日の子はダブルタッチが好きで、私のチームではこの技を「カニさん」と呼んでいます。

その子は自分の中でカニさんが超スーパー上手いと自負していました。

そこを見つければこっちのもんです!

ジャングルジムに向かいそうになった時、と言うと、無限に見せてくれます。

ロンド(トリカゴ)の練習中も

「そろそろジャングルジムでも行きますか」となった時、

「トリカゴではカニさんできないよね?」と聞くと、

目がキラリと輝き

「できるよ!」

と答えてトリカゴ中にカニさんを連発していました。

休憩を挟んで最後の紅白戦。


「やれやれ、やっとジャングルジムで自分を癒すことができるよ」と
ジャングルジムへ向かった矢先に

「さすがに紅白戦ではカニさんできるわけないよね?年長さんではそんなスーパーな選手見たことないわ…」と言うと、

目がランランと輝き

「コーチ…できるよ」と答えて

紅白戦中もボールが来るたびにカニさんをやっていました。

後から知りましたが、この子はこれまで練習を最後までやり切ったことがなかったそうです。
他のコーチからも最後まで練習をやり切ったことを褒められ、満面の笑みを浮かべていました。

さすがに一人体制ではこのような指導は難しいですが、二人以上いる場合は、一人が子どもたちが輝けるように工夫してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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