二回目の緊急事態宣言を受けて
昨日、今日とわたしたちクレモナは練習をしました。3月17日の演奏会に向けて、です。
去年3月の定期公演を中止・延期したときのあの悔しさは、思い出したくないくらい心が締め付けられるものでした。
今回あっという間に緊急事態宣言が発令されて、わたしたちはまたこの3月の演奏会ができるのか?という不安の中進めていくことになります。
最近お店を片付けてから、30分から1時間池田を歩きます。ウォーキングと散歩の間みたいな歩きなのですが、居酒屋の前を通ったとき、大きな歌声と密になる人々を見て、ああ、こういう人たちが感染を拡大して、こうやってわたしたちの仕事を奪っていくのだな、と不思議な気持ちになりました。
軽率なひとつのアクションが赤の他人の人生に影響する。コーヒーを学ぶときに、この一杯のコーヒーが遠くの国の誰かを不幸にもできるし、少しだけでもハッピーにすることができるって、監督が教えてくれたことが思い出されて、ああなるほどな、と思ったわけです。
「エシカル」。倫理的に正しい選択。これをわたしたちクレモナは活動の指針にしているし、大切なテーマとして向き合っています。
わたしたちが取りたい選択は、というか、取るべき選択は、「演奏会を必ず開催して、成功させる」ということ。演奏会を開催できれば、必ず、お客様に喜んでいただける自信を持ちたい。
だから、今回の緊急事態宣言では尚更、なんでも我慢したいと思います。
遊びに出かけること、人ごみの中に入ることを避け、マスクを徹底して着用し、手洗いうがいを励行する。そのほか、感染のリスクがあるような誘惑は我慢する。
これで演奏会が開催できるなら、なんでもします。
だから、3月17日には皆さんの前で演奏させてほしいと心の底からお願いします。クレモナの演奏では、「感染のリスクはない」と、言い切れるくらい、身を引き締め、手綱引き締め、3月17日に向かって進みたいと思うのです。