二十四節気・七十二候とは?-古代の科学を今も引き継ぐ-
「二十四節気」(にじゅうしせっき)と「七十二候」(しちじゅうにこう)って、聞いたことありますか?
日本の季節行事の由来を調べると必ず出てきます。そう、必ずです。
俳句や短歌を詠むときにも必ずぶち当たる単語たちです。
なぜなのか。
それは、二十四節気と七十二候が日本の季節を細かく表している指標だからです。
これから暖かくなって花が咲くよ〜とか、霜がそろそろ降りたりするよ〜とかを教えているのです。
昔は、これが農業において大事な指標となっていました。田植えのタイミングや水の調整の時期など、これらが教えていくれていたのです。
農業以外にも、例えば冬至にはゆず湯に入って温まる、とか春分の日は祝日でハッピーとか、意外に日常に溶け込んでいます。
二十四節気とは?
これが二十四節気すべてを表した図です。
二十四節気は古代の中国で考案された、太陽の動きに合わせて1年を24に分割して表しているものです。
奈良・平安時代ごろに日本に伝来したと言われています。
春夏秋冬を3つずつ分け、さらにそれを2つに分けています。
二十四節気はどのように決まるのか?
二十四節気は、年によって日付が違います。
例えば「雨水」は、2020年は2月19日ですが、2021年は2月18日です。
二十四節気は、春分を基準にすべてが決まります。そしてこの春分は、国立天文台が天文学的計算によって導き出している日付なのです。
地球を中心としたときに、地球の赤道をそのまま宇宙上にもってきたのが「天の赤道」です。
そして、太陽の通り道を「黄道」(図の中で言うと、赤い線)といいます。
春分は、この2つが交わる瞬間なのです。(交わる瞬間が含まれる日が、祝日の春分になります)
春分点の真反対(天の赤道がもう一度黄道と交わるところ)が、秋分になります。
夏至は春分点からみて90度の位置に太陽が到達したタイミング、冬至は春分点からみて270度の位置に太陽が到達したタイミングです。
すべてはこの春分点を基準に、そこからXX日後に〇〇、という具合で決まっていくのです。
七十二候とは?
七十二候は、二十四節気を更に3つずつに細分化したものです。
二十四節気よりも細かく、季節を表すことできます。
こちらも同じように古代中国で考案され、日本に伝来しました。
考案された中国は季節の巡りが異なるため、日本の風土に合うように何度もの変更されてきています。現在の七十二候は、明治時代に改訂されたものなのです。
時代によって変えていくとは、なんと素敵。
これから先、あまりにもかけ離れていったらアップデートがあるのかも!?
改訂前がどんなのだったのかも、気になります。
七十二候の一覧はこちらです。
具体的な生き物や植物が出てきて、知っていると身近な自然を観察するきっかけになったりします。
七十二候ではこんな時期だけど、家の周りにあるかな?という視点が一つ増えるだけでも、生活に彩りが少し添えられますよね。
全部覚えておく必要はないと思います。折りに触れ、ここに見に来てください。もしくは、そゆるのインスタグラムをフォローしていただくと、このタイミングをお知らせする投稿をしていますので、「季節を感じる」ために活用ください!
そゆる姉妹の七十二候再探訪
そゆる姉妹で、七十二候を深堀りするシリーズを始めました。
公開され次第、ここに追記していきます。
ぜひ、見てみてください!
参考文献
石原幸男, 『暦はエレガントな科学』
国立天文台, 「質問3-1)何年後かの春分の日・秋分の日はわかるの?」, https://www.nao.ac.jp/faq/a0301.html
私の根っこプロジェクト, 二十四節気, https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/shichijyuunikou/
私の根っこプロジェクト, 七十二候, https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/shichijyuunikou/
※図や表はすべてオリジナルです。
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