身体能力の高さは、スポーツに活かすか?美に昇華するか?
シルク・ド・ソレイユの「アレグリア」を鑑賞。
「アレグリア」は、私が初めてみたシルク・ド・ソレイユのパフォーマンス。
日本発上陸だった「サルティンバンコ」に続く第二弾だったと記憶している。
もう20年以上前だと思うが、すごい衝撃だったことを覚えている。
照明や音楽が入ったサーカス。というだけでは言葉が足りない。
確かに、
サーカス=曲芸
の分野ではあるだろうが、音楽性や物語性なども持ち、一つずつのシーン、全体としての統一性、衣装など、すべてが「美」になっていた。
極限まで人間の体をつかいこなすと、こんなにも「美」になるのだ。
というのを、体感したものだ。
以前から、私はスポーツというものの良さが判らない。
大抵、スポーツはスポーツ競技であり、勝敗をきめることをゴールとしている。
この、勝敗を決める。ということがよくわからないのだ。
体を動かすことと、勝敗、って関係ないじゃん!!
と、常々思っていた。
身体能力の高さは、「美しいかどうか」と関係するんじゃないの?
筋肉は美しいものだし
美はパワーだから
美しい動く、動ける筋肉というものには、パワーがある
よって、身体能力の高さと美は関係する。
という持論があるのだ。
もちろん、身体能力が高いだけで、それをどう美に昇華するかのセンスがないと、美にはならないのだけども・・・
よって、昔のフィギュアスケートに、芸術点があったり、
ジャンプスキーに飛ぶ姿の美しさが加点される。ということが、あるべき姿だよな~。
と思っていた。
話は戻って・・・
シルク・ド・ソレイユのパフォーマーたちは、超一流の身体能力を持つ人たちだ。
かつてはきっと、スポーツ競技の世界にいたのだろうけれども、セカンドキャリアとして、美を紡ぐ人となって、私たちに肉体という美をみせてくれている。
そして、それらパフォーマーたちと掛け算する、照明・音楽・セット・裏方さんたちが一丸となって、怪我なく事故なく、上演されてくれていることに、心から拍手を送るのだった。