中学校は社会の縮図

中学校は社会の縮図？
小さな世界のサバイバル術

「中学校は社会の縮図」とよく言われる。
大人になった今、中学のことを思い出すと意外と社会の仕組みが凝縮されていることに気づく。

友人関係、ルール、競争、評価、リーダーシップ

これらは大人の社会にもそっくりそのまま存在する。つまり、中学校は社会の“ミニチュア版”なのかもしれない。

人間関係は会社とそっくり？

クラスにはいろんなキャラがいる。
リーダーシップを発揮してみんなをまとめる生徒は、会社でいう上司や社長タイプ
そのそばには、頭脳派の参謀や、ムードメーカーの広報担当がいる。
勉強やスポーツにストイックな人はエリート社員、マイペースに生きる人は職人気質のスペシャリスト。
さらに、どのグループにも属さず、単独行動を好むフリーランサーのような人もいる。

そして、中学校の中には「権力構造」が生まれる。

人気者や、陰でサポートする人、対抗勢力も現れる。
これって、政治や会社の派閥争いにそっくりな気がする。
仲良くやるのが理想だが、思春期は感情が先行しやすいので、衝突が起こることもある。

校則＝社会の法律？

「靴下の長さは〇cmまで」「前髪は眉毛の上」——なんでこんな細かいルールがあるんだ？ と思うが、社会に出ると会社の規則や法律が待っている。
「スーツは黒か紺」「名刺交換の角度は30度」など、謎ルールは意外と多い。しかも、それを破ると評価が下がることもある。

ただ、ルールとの向き合い方は人によって違う。真面目に守る人、ギリギリのラインを攻める人、完全に無視して怒られる人——このあたりも、大人の社会とそっくりだ。

競争と評価は避けられない

テストの点数や部活の成績で評価されるのは、社会の「成果主義」と同じ。
成績が高ければ「優秀」とされ、低いと肩身が狭い。
学校推薦や内申点のシステムは、就職活動の履歴書と似ている。さらに、生徒会や部活のキャプテン選挙は、政治の選挙に通じるものがある。

ただし、大人の社会と決定的に違うのは、
「やり直しがきくこと」
テストで失敗しても次のチャンスがあるし、部活でミスしてもまだ試合は続く。
社会に出ると、一度のミスが大きなダメージになることもあるが、中学校は失敗して学ぶ場所でもある。

中学校は人生の予行演習？

こうして見ると、中学校は社会の縮図というより、「社会のシミュレーションゲーム」に近いのかもしれない。
このミニ社会で、どう生きるか、どう人と関わるかを学びながら、大人の世界へと歩んでいく。
だから、もし中学校のルールや人間関係に悩んでいるなら、「これは未来の練習なんだ」と、考えてみるのもいい。

とはいえ、無理に社会に合わせる必要はないとオデは思う。
マイペースに生きるのも、ルールを疑うのもアリ。
ただ、いろんな人と出会い、試行錯誤することで、「自分はどんな生き方をしたいのか」が見えてくる。それが、中学校という社会の縮図を生きる一番の醍醐味なのかもしれない。