【特別支援】知的学級の子はバカ?個性重視に問う。
うちのクラスでのお話
ある生徒が僕に言った一言がきっかけで、じっくり話し合いをすることになりました。
衝撃の一言、話し合いへ
その子が僕に言ったのは、
「自分、普通の人よりもバカなので。」
衝撃でした。
僕の中で2つの想いがありました。
”中学生がこれを言うのか”
”それを言わせてしまう環境下にいたんだ...”
この一言をきっかけに、僕はクラスで話し合いをしました。
「このクラスの人たちって、普通の人と比べてバカだと思う?」
僕が伝えたかった事
聞いてみた結果、ほとんどの子が手を上げました。
僕「どうしてそう思うの?」
生徒「勉強ができないからです」
たしかに、通常学級で行われている授業にはついていけないのは事実。
しかし、僕には知的学級の子がバカだとは到底思えませんでした。
僕「君たちにとって先生は頭がいいの?」
生徒「はい。」
僕「でも、Aは大好きなアニメ(作品名は伏せます)のことだったら学校で一番になれる自信があるよね?」
A「あります」
僕「Bは大好きなスポーツ(伏せます)だったら学校で一番になれるよね?」
B「なれます。」
僕「じゃあ、皆の好きなことだったり、得意なことをそのまま教科としてテスト受けたら、間違いなく先生よりいい点数とれるよね。」
生徒「絶対とれる!」
僕「じゃあ君たちはバカじゃないじゃん。たまたま君たちが苦手なことが”教科”になっているだけで、好きなことに対しての知識は尊敬してるよ」
僕「だからこそ約束してほしい。自分のことを誰かと比べて”バカ”だなんて思わないでほしい。全然”バカ”じゃない。誰かが決めた”教科”がちょっと苦手なだけ。素晴らしいものを持っているんだから自信を持ってほしい。」
個性重視の社会に問いたい
この発言を聞いて、色々なことを考えました。
基本的な学力の低さはあれど、彼らもまだ発展途上。
「自分は”普通の人”と比べて”バカ”」
こう思わせてしまったのは、私たち大人の責任であり、
”教科”というモノサシなのかな、と。
個性重視の社会とは言われますが、”教科”というモノサシで自己肯定感を下げてしまっている現状は変えないといけない。
もっともっと特別支援教育を世の中へ。
彼らも、人とのコミュニケーションや、自分の感情の表現など、
生活の中で困っていることなんてたくさんある。
助けを求める訴求力。
その部分を大事に勉強してきたはいたが、もうひとつかけていることに気付きました。
訴求を受信するアンテナ、受容力です。
世の中に「特別支援を必要とする子どもは、こんなことに困っている」
ということを発信し、知ってもらう。
それを世の中が認識しなければ、彼らの辛さや苦しさを、
拭うことなんて絶対にできない。
変わろうよ。みんなで。