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おいしいヴィーガンクッキーで“ハッピー”に環境課題を食い止める。ovgo Bakerが取り組んできた「楽しい課題解決」
みなさんは、「ヴィーガン」のお菓子を食べたことがありますか?
卵や乳製品を含む、動物性食品をいっさい口にしない「完全菜食主義者」を意味するヴィーガンは、「環境へやさしいライフスタイル」として、今注目を集めています。
とはいえ、卵や乳製品はとてもおいしいし、動物性食品を一切食べないのは難しい…。そんな方でも、ヴィーガンをおいしく気軽に取り入れられるお菓子のブランドがあるんです。それが、アメリカンベイクショップ「ovgo Baker」。
ovgo Bakerでは、卵もバターも使わない、プラントベースのアメリカンクッキーを販売しています。動物性原材料が入っていないとは思えないほど、食べごたえがあって満足感たっぷりのovgo Bakerのお菓子には、どんなこだわりが詰まっているのでしょうか?
実際に焼き立てベイクが買える店舗「ovgo Baker Edo St. EAST」を訪れて、株式会社ovgoの代表である高木里沙さんに、ovgo Bakerが目指す「課題解決の在り方」についてお聞きしました!
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株式会社ovgo(ovgo Baker)
環境や社会についての課題を食を通じて解決するSocially Consious Lifestyle Brand。2019年10月、三井物産法務部出身の溝渕が小学校の同級生と共に創業。社名は、”organic, vegan, gluten-free as options”の頭文字から名付けた。食を通じた環境問題への貢献や、ダイバーシティの実現を目指し、ECやPOP-UPイベントにてヴィーガンベイクショップ「ovgo Baker」でのクッキー販売をスタートし、2021年6月には日本橋・小伝馬町に初の路面店「ovgo Baker Edo St.」をオープン。その後2022年3月にはラフォーレ原宿、そして2022年12月に京都と、直近では虎ノ門ステーションタワーに「ovgo Baker BBB」をオープン。およそ2年で6店舗へと拡大。
カラダにも、環境にもやさしいヴィーガン仕様のクッキーを届けるお店「ovgo Baker」
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ーー「ovgo Baker Edo St. EAST」のお店に入った瞬間、甘くておいしそうな香りが漂ってきました! こちらのお店で作っているお菓子の特徴を教えてください!
高木さん:
ovgo Bakerでは、販売している全商品が植物性原材料のみで作ったヴィーガン仕様になっていて、お菓子の原料も、可能な限り環境負荷の少ないオーガニックの食材を使用しています。
動物性原材料を使っていないので、ベジタリアンの方や卵や乳製品のアレルギー等、食に制限がある方でも、安心して召し上がれるのが特徴です。
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ーー実際にovgo Bakerのクッキーをいただきましたが、動物性原材料不使用とは思えないほど、食べごたえがあっておいしかったです。
高木さん:
ライフスタイルに「ヴィーガンをおいしく気軽に取り入れてほしい」というコンセプトで立ち上がったブランドなので、おいしさには創業当初からこだわりつづけてきました。
ovgoというブランド名も「食の選択肢を広げ、たくさんの人にハッピーになってほしい」という想いを込めて、「Organic(有機)」、「Vegan(菜食主義者)」、「Gluten Free(小麦抜き)」、「Options(選択肢)」の頭文字から取って名付けています。
ただ、お客様が「ヴィーガン」という言葉に壁を感じないよう、お店のホームページやお客様への説明では極力「プラントベース」という表現を使うようにしています。
目指しているのは、多くの人がヴィーガンという選択肢を取り入れることで、自然に環境課題への貢献できること。
ただ、それがおいしくないものだったら、積極的に手を伸ばしたいと思えませんよね。
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高木さん:
だからこそ、私たちは「おいしい」「楽しい」「かわいい」というハッピーな気持ちになりながら、環境課題に取り組めることが最低条件だと考えて、ブランドづくりをしてきました。
お客様に環境意識を押し付けるのではなく、おいしいクッキーを楽しんで食べているうちに、環境課題への取り組みに参加していた…というのが理想なんです。
かわいい店舗デザインに、人気アニメとのコラボ。楽しく気軽にヴィーガンを取り入れてもらうための取り組み
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ーーおいしいクッキーを食べながら、環境課題に貢献できると考えると、なんだかワクワクしてきます!
高木さん:
さらに、私たちはovgo Bakerに訪れてくださるお客様に、より一層お菓子を楽しんでもらえるよう、店舗づくりやコラボキャンペーンにも力を入れてきました。
たとえば、日本橋エリアにある「ovgo Baker Edo St. EAST」の店舗はアメリカにある素朴でレトロなお家をイメージして作っていたり、京都の二条エリアにある「ovgo Baker Nijo st.」は情緒溢れる古民家のような外観と内装に仕上げています。
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高木さん:
逆に、都会のど真ん中にあるラフォーレ原宿内の店舗「ovgo Baker Meiji St.」は、アメリカンダイナーのようなキュートでポップなデザインのなかに、トレンドである「韓国っぽさ」も取り入れたんです。
「ovgo Baker Meiji St.」は本格カフェ仕様の店舗なので、クッキーサンデーやバナナスピリットなどのスイーツ、エスプレッソやラテなど、他の店舗では提供していないスペシャルメニューもご用意しているんですよ!
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ーーお店によってデザインや提供している商品が違うんですね。どの店舗もとてもかわいくて、全店舗回ってみたくなります…!
高木さん:
その他にも、人気アニメ「ラブライブ!スーパースター!!」や、グローバルボーイズグループ「TREASURE」や3人組テクノポップユニット「PERFUME」とのコラボレーションを開催するなど、「推し活」の1つとして、ovgo Bakerのクッキーや店舗を楽しんでいただいております。
キャンペーン期間中は、お客様がovgo Bakerのお店に推しのグッズを持ってきてくださり、コラボ商品と一緒に写真撮影をしている姿を見られて、スタッフの私も嬉しい気持ちになります!
お客様がそれぞれの推しと一緒に撮ったovgo Bakerの商品の写真をSNSに載せてくれるので、お客様の「好きなもの」と一緒に自然と地球にやさしいお菓子が広まり「好き」が 溢れているんですよ。
おいしいお菓子を中心に、お客様もスタッフも、ワクワクする課題解決に巻き込んでいく
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ーー実際に店舗に訪れてみると、お店で働いているスタッフさんも皆さん明るく楽しそうな姿が印象的でした!
高木さん:
お客様にovgo Bakerでの体験を楽しんでもらうために、私たちスタッフも、ovgo Bakerの運営を全力で楽しめる状態を作っています。
これまでも、普段店舗で働いているスタッフのアイデアを、SNSでの発信や日々の商品開発に取り入れたり、期間限定のメニューをスタッフ全員で考えたりと、一緒に楽しみながらovgo Bakerを進化させてきました。
▼ovgo Bakerの公式Instagram。新商品やイベントの情報を発信中。
高木さん:
実際に、お客様の中には、そんなスタッフとのコミュニケーションを通じて、「ovgo Bakerのファン」と言ってくれる方もたくさんいて。
もともとはそんなお店のファンだった方が、スタッフとして仲間入りして、今も一緒に働いてくれている子もたくさんいます!
まずは一緒に働くスタッフに楽しんでもらい、そんなスタッフたちのハッピーな姿を見て、お客様が興味を持ってくれるお店でありたいんです。
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ーーちなみに、ovgo Bakerのお菓子を買いに訪れる人やスタッフの皆さんは、もともと環境意識が高いのでしょうか?
高木さん:
それが、そういうわけでもないんですよ。最初から環境意識が高い人は1-2割程度で、その他の方はほとんど環境課題について知らないという方もいます。
最初はただ、「おいしいクッキーが買えるお店」というイメージで訪れたお客様が、ovgo Bakerの環境課題への取り組みを知って、環境課題に興味を持ってくださるケースのほうが多い印象ですね。
実は、私自身も恥ずかしながら最初から環境課題に特に強い関心があったわけではなくて、ovgo Bakerのお菓子の魅力を知って、初めて「もっと地球について考えてみよう」と思えるようになったんです!
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ーーそうだったんですか…!
高木さん:
私のように意識が変わる人を増やすためにも、ovgo Bakerでは「B Corporation」と呼ばれる、社会や環境に配慮した公益性の高い企業に対する国際認定を取得しています。
▼「B Corporation」の審査は厳しく、認証を受けた日本企業はovgo Bakerが16社目。
高木さん:
他にも、ovgo Bakerのお菓子作りがどのくらい温室効果ガスの排出量を数値化して公開するなど、ovgo Bakerの環境への取り組みをお客様に信頼してもらい、環境意識が広がるよう努めてきました。
課題解決にかかるコストは「地球への税金」。ovgo Bakerが目指す課題解決のムーブメントとは
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ーーovgo Bakerのお菓子や、課題解決への取り組みの素晴らしさが伝わってきました。とはいえ、「課題解決をするビジネス」って、会社にとっては負担が大きくないですか…?
高木さん:
たしかに、こだわりの材料を用いてプラントベースのお菓子を実現するためには、通常のお菓子と比べて、コストがかかります。でも、それは私たちが地球環境を守るために払うべき「地球への税金」だと思うんですよ。
ーー「地球への税金」?
高木さん:
公共サービスと一緒で、私たちにさまざまな資源を与えてくれる地球環境を守るには、コストがいる。でも、そんなコストを払いながらでも、持続可能な事業を行っていくことがこれからの社会には必要だと思うんです。
そのために、よりovgo Bakerをたくさんの人に知ってもらい、親しんでもらうことと、事業を通じて環境課題に関心を持ってもらえるよう促すことの2つを、同時に進めていかなければなりません。
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ーーおいしいお菓子からスタートすると、環境課題へのハードルも下がりそうですね!
高木さん:
そうなんです。でも、すでにovgo Bakerのお菓子を通じて環境意識を高めてくれる方がたくさんいる一方で、日本全体を見ると、海外に比べてまだ環境課題への意識が低いのが現状です。
だから、ovgo Bakerで環境課題に取り組むことが「カッコいい」というトレンドを作りたいと思っています。
例えば、ovgo Bakerで環境にやさしいクッキーを買うことがかっこいいことになったら、「ovgoる(ovgo Bakerでお菓子を買って、環境課題に貢献する)」というような動詞が生まれて、行動が広がっていくかもしれません。そんなovgo Bakerを中心としたムーブメントを広げていきたいと思っているんです。
現在は、国内だけでなく海外への展開も準備しているところです。おいしい商品を作り続けるのはもちろんのこと、環境課題への貢献やその認知拡大に、より力を入れていきたいと思っています!
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(取材・執筆=目次ほたる(@kosyo0821)/編集=いしかわゆき(@milkprincess17)/(撮影=深谷亮介(@nrmshr)、株式会社ovgo提供)
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