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人材育成もコスパが大切と思った話

 最近、2000年前後に就職時期を迎えた就職氷河期世代の募集や学びなおしがニュースに出ることがありますが、この世代は人材育成という面から見ると、コスパ抜群なんですよね。

 まず、少し前のバブル世代から言うと、彼等には潤沢な資金を使って研修やら海外留学やらを経験させているので、様々な経験はしています。
 ただ、最近の企業内でのバブル世代の能力を見ると優秀は人の数は他の世代と変わりないはずです。つまり、人材育成に金と時間を使ってもあまり成果が出ていないんです。

 就職氷河期以降の世代は、バブル世代と同じく売り手市場ですが、一旦就職氷河期とグローバル化を目の当たりにしているのが大きな違いです。
 バブル世代よりも学生時代に勉強して、社会人になった時に使えるツール(知識)を身に着けている人が多いです。就職後は研修や海外留学もかなり復活してきていますが、この世代の人口は絶対数が減少しているので、優秀な人の数も限られています。また、日本よりも海外志向が強い人も多いと思います。

 就職氷河世代は、そもそも同世代の人口が多いのに正社員として採用される数が少なく、就職してからはしばらく後輩が入社せず、働かない(本当の意味での仕事ができない)上の世代を上司や先輩にもつ事が良く見られました。
 そして企業は必要な研修や海外留学などを削減し、育成のための資金を削りに削ったので、ろくに研修など受けていない人が多い世代でもあります。
 ただ、仕事を回すために業務に精通していたり、無能な上司の代わりに会社の方針を作ったりと地に足の着いた業務遂行能力と戦略観を持った人が多くいる世代でもあります。
 つまり、現在の40台後半の氷河期世代が課長くらいの地位にも関わらず会社の方針や対応を考えており実質会社を支えていて、バブル世代以上は部長や役員で地位に見合った仕事ができておらず(課長に丸投げ)、若手は氷河期世代の仕事を見て成長中、という会社がかなりあるのではないでしょうか。

 私の周りでも40代後半の人で優秀な人もそうでない人もいます。ただ、他の世代より明らかに仕事を進めたり、業務遂行する能力の平均値が高いような気がします。
 どの世代でも優秀な人は一定数いますが、明らかに言えることは、バブル世代への人材育成はコストパフォーマンスの点から見ると大失敗だったということです。逆に氷河期世代が若いうちに育成のための投資をしておけば、もっと成果が出たのでは、とも思っています。


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