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【読書感想】銀色のマーメイド

今日はどっぷり本の世界へ📖
絵本の合間に読む、気になった本の感想を書きます。



はじめに

『マカン・マラン』シリーズの著者、古内一絵さん2013年の作品『快晴フライング』を加筆・改題されて2018年に出版された文庫本。
この本には、マカンマランやシャールさんが登場するとの情報を得て、読んでみました。


今日の本

『銀色のマーメイド』
著者: 古内一絵
発行: 中央公論新社 中央文庫(2018年)



感想

中学3年生男子・龍一が主人公らしく、これはシャールさんの中学生時代のお話なのか?と、名前が全く違うくせに変に勘繰って読み進める。

自分の時、息子達の時を思い出しながら、中学生の時ってこんなに大人っぽかったっけ?と…幼馴染の死をきっかけに冷静と情熱の間を行き来しながら、水泳部の存続をかけ主将代理として戦力にならない後輩達の育成、廃部にしようとする顧問とのやりとりや人魚のように泳ぐ謎の美少女・襟香えりかの問題に、悩みながらも考え行動する主人公に、エールを送りながら感心しながらどんどん話に引き込まれていきました。おもしろい!

あれ?シャールさんは?マカンマランは?と思っているところへ、水泳部の顧問として柳田先生が登場!
マカンマランの本の中で母校の中学校で教諭となっている柳田先生とシャールさんは同級生。てことは、この舞台はシャールさんの母校だよね〜と振り返っていると、今度はまだ賄いカフェをオープンさせていないお昼のお店、ダンスファッション専門店シャールが出現!
ヤンキー上がりのジャダさんも、ガラの悪い近隣中学校出身者として登場し、納得〜^^腑に落ちて、本編ストーリーに安心して入り込む事となりました。

この主人公たちがきっかけで、シャールさんは柳田先生と再会し、自身の病気のこともだからマクロビを始めたことも本当の自分を生きていくことも、ここでしっかり告げられていて私もこの本を読めたおかげで更にマカンマランシリーズの話をちゃんと理解出来たように思いました。読めて良かった^^

もちろん、この本の主人公は中学生達。
キラキラとその存在が表される奥には、それぞれの子のそれぞれの悩みがしっかりあるわけで…。
皆が暗黙のうちにそれぞれの個性を認め、その心がまた力となって自然と成長してゆく姿。だからこその感動T^T。やっぱ古内一絵さんスキだわ。
部員たちの練習風景、大会での緊張感や達成感も伝わってきて、懐かしくもその時代だからこその経験や感動に、眩しさを感じました!いやぁ、良かった。


主人公・龍一くんはその後またマカンマランにかかわってくるのだろうか?笑
私が未読のシリーズは残すところあと一冊。シリーズを読み終えてしまうのが名残惜しい気持ちはあれども、気持ちを新たに最後の一冊を読めそうです^^




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