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#103【絵本】チコときんいろのつばさ

今日もステキな絵本の世界へ📚
記録として感想を書いています。




今日の絵本

『チコときんいろのつばさ』

著/レオ・レオーニ
訳/さくまゆみこ
発行所/あすなろ書房(2008年)




この絵本のテーマは・・・

著者が絵本で伝えたいことや絵本に込めたメッセージ。
私が感じたこの絵本のテーマは、

【わたしはわたし】
【人との違い】





私が感じた事

レオ・レオーニの絵本は、いつも大切なメッセージを送ってくれます。

今回は、『スイミー』や『あおくんときいろちゃん』『フレデリック』のようにみんなと自分との違いをテーマにしている作品。

翼がない小鳥のチコが主人公。

ある夏の夜に現れた願いを叶えてくれる魔法の鳥に「きんいろのつばさをください」とお願いしたチコは、黄金の翼を手に入れます。
でも、みんなと同じように飛び回れるようになったのに仲間外れ。

どうして なかまに いれてもらえないのでしょうか?
みんなと ちがうのは、わるいことなのでしょうか?
せっかく ワシよりも たかく とべるようになったのに。
せっかく せかいいち きれいな つばさを さずかったのに。
ひとりぼっちの チコは さびしくて たまりませんでした。

『チコときんいろのつばさ』より


みんなは、自分たちと同じ黒い羽根ではないからチコを仲間外れにしたのでしょうか?
翼が生えて一緒に飛べるようになったのに。みんなと同じになったのに。

チコに翼がない時は親切にしていたので、おそらくみんなは黄金の翼に嫉妬したのでしょう。


ここからの展開はオスカー・ワイルドの『幸福の王子』を思い出させるのですが、チコは貧しい人たちを助けるため自分の黄金の羽を一枚ずつ抜いてお金に変えるよう提案して渡します。抜いた後にはすぐに黒い羽根が生えてきます。

そうして姿形が仲間たちとまったく同じになった時、仲間たちは初めてチコと一緒にいるようになるのですが…。

貧しい人たちの笑顔を思い出し、その人たちの今や未来を楽しく描くことができるチコは、頭の中は自由だということに気づきます。


仲間たちと姿が同じでたとえ一緒にいるとしても、もうみんなと違うことが悪いことだなんて思わないはずです。
仲間たちと一緒にいられなくなったとしても、きっともう寂しくないと思います^^

レオレオニからの「わたしはわたしでいいんだ」とメッセージを受け取りました。やっぱり好きだなぁレオレオニ。またハマりそうです^^



*以前に書いた感想ログ
(本の内容はほぼなくちょっと読みづらいです^^;)

戦争やいじめにもつながる”決めつけてしまう”ことを考える絵本


色々な感情やテーマを投げかけられ深く考えられる絵本


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