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教わる学習から知る学習へ

 2021年01月26日から
 小中学生への学習支援で得た知見を基に
色々書き始めて164回目になりました。
 また、2021年03月15日から
毎週連続投稿を始めて161回目です。

 世の中はゴールデンウイーク。
 きっと、生徒のみんなは学校に行かないで、
羽を伸ばしてるんでしょうね。
そんな時期に、なんですが、学びの方法の話です。

 今回は、最近学習支援で出会った生徒から得た知見のお話です。

 学校の授業は、少しづつややこしく、面倒になってゆきます。
 別な言い方をすると、具体的な内容から抽象的になったり、
広い知識に理解が必要になってきます。
 そうした学習内容の質の変化は、段階的に行われますが、
ある時期で、突然変わることがあります。
 小学校の場合、三年生から四年生で大きな変化がありますし、
中学校への進学でも大きな変化があります。


 先生の言う事が急に難しく感じる事がありませんでしたか?
それが、変化の始まりです。
 こうした時期に、今までと同じ授業の受け方をしていると
訳が分からなくなり、大きな問題を抱えてしまいます。

 教える側の先生は、教育指導要領に従っているので、
あまり問題視することはないし、
学校で、学習の仕方そのものに対処する授業はありません。

 学習は段階的に行われると書きましたが、
最初は、理解しやすいよう身近な具体例などが取り上げられます。
 次に、事例に共通した項目を取り上げ、
更に、共通項目から共通原理を考え、
共通原理の展開を考えられるよう学習が進められます。
 現在の義務教育では、ここまでを初等教育としているようで、
次の段階である中等教育では、応用の活用を目指しているようです。

 という事は、初期段階での具体例の学習に慣れてしまっていると、
授業では最初に解説から始まるために、受け身の学習になってゆきます。
これが「教わる学習」です。

 しかし、授業の質が変化してゆくと、だんだん導入部分が減ります。
そうなると、いきなり「???」となってしまいます。
 それを防ぐには、
授業前に「今自分は何がわからないのか」を知ることです。
 ほとんどの生徒は、こうした授業準備をしないまま、
講義を聞いてしまっています。

 つまり、学年が進むほど、予習が必要という事で、
その中から「わからないこと」を明確にする必要があります。
 そして授業中に、「わからないこと」を理解することです。
これが「知る学習」です。

 更に、人間は物事を忘れるという前提で、
記憶の深化を目指すための、復習の重要さが発生します。
 「覚え、活用する学習」の始まりです。

保護者の皆さんや 子どもたちの学習に関与している方々へ 
 
 実は、学校では「学習」の仕方は教えてくれません。
 でも、生徒は予習と復習をしている前提で、授業展開します。
 なので、なぜ授業についてゆけないのか?
その理由を気づきにくいのです。
 学習の方法論や、実際の学習方法を体験しているのは
皆さんです。

 一番生徒に近い存在で、関係性が成立している皆さんは、
生徒の嗜好や、どんなことに興味を持ちやすいかとか、
具体的な手段を見つけやすい立場にいます。

 良い相談相手として、また善き話し相手として
身近にいてくださることを願っております。

25.MAY.2024.ARAI


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