ベッドの上での洗髪体験。オムツを敷いて、お互いの髪を洗いあってみた。 | YUAGARIプロジェクト
体験会でたくさんの人に試作品を使ってもらい、方向性が見えてきました。いろんな人や場所できっと必要とされるはずのYUAGARI。完成した時に、いち早く届けたい相手は「体が寝たきり等の不自由で、自分で髪を洗うことができない人。あるいはそういった方を介助する人」。
これまでは、体が健常な方が使う想定で開発を進めていました。けれど、体が不自由な人を洗ってあげた経験もないし、そういう場面を見たこともありません。まずは、新規事業室メンバー3人でお互いの髪を洗ったり、洗われたりしてみよう!試作品も使ってやってみよう!そうしたらどんなことは分かるのか!?
寝たきりの人の髪をどうやって洗う?
自分で髪を洗えない人はどうやって髪を洗っているのでしょうか?色んなシチュエーションが想定されると思います。今回は「ベッドで起きあがれない人の髪の毛を洗ってあげる」ということをやってみたいと思います。会社にベッドがあるところと言えば、医務室!会社に許可をとって、3人で体験会です!
さて、寝たきりの人をどうやって洗えばいいのか?まずは調べることから。
参考にした動画
ふむふむ、まず紙おむつを頭の下に敷いてシャンプーをするみたいです。そして自作したペットボトルシャワーで洗い流す、と。ベッドや部屋が濡れないようにタオルやゴミ袋を敷きます。洗われる人が痛くなったり、不快な思いをしないように気をつけなければならないようです。
さっそく洗ってみた。準備が大変!ベッドが濡れないか心配!
さあ、まずは準備から。お湯を用意して、タオルを敷いて・・・と、用意するものが多くて大変・・・!ベッドを濡らしてはいけないので、とても気を使います!慣れたら手早く準備できるようになるのでしょうか!?
ひとまず、準備完了!それでは寝たきり洗髪を始めます!洗ってあげる方は、短い髪の男性です。
まずは、髪の毛全体をペットボトルシャワーで濡らして、シャンプーします。おおー、そもそも人の頭を洗うこと自体が初めてだったので、とても新鮮です(笑)。
水を出している時にドキドキします!ベッドの上で水を出すなんて初体験!オムツを敷いているとはいえ、濡れないか心配!オムツってどれぐらい吸水するんだ!?
後頭部を泡立てたり、シャワーで洗い流す時は片手で頭を持ち上げなければいけません。人の頭って結構重い・・・。支えるのが大変でした。しかもペットボトルシャワーだと水をうまくあてるのが難しかったです・・・。
そして洗われてみた。気持ちいい!けど、それだけじゃない。
今度は洗われる側に交代!ベッドに横たわり、不織布で顔を隠します。そしてペットボトルシャワーで髪の毛を濡らし、シャンプーしてもらいます。
これは気持ちいい!美容室でシャンプーするのと同じですね。お湯が頭皮に流れる感覚がとくに快感です。この時に、お湯ではなく水でもシャンプーしてもらいましたが、なんだか優しくされていないようで寂しく感じました・・・(笑)気持ちの面でもお湯って大事だなと実感。
お湯加減の大丈夫?、ちょっと冷たいかも、いや今度は熱いかも!その何気ないやりとりが楽しく、人の温かみを感じると同時にふと思いました。髪を洗ってあげることってただの作業じゃなくてコミュニケーションなんだな、と。
もしかしたら実際にはそんなことを感じる余裕はなかったり、違う感じ方もあるかもしれません。ですが、少なくとも今回の体験ではただの作業ではないと感じました。
寝たきりの状態でYUAGARIを使うとどうなるか?
実際のシーンを想定して、人の頭を洗う体験をしてみました。ここからが本題。YUAGARIで洗ってみたらどうなる??
試作品のYUAGARIの機能は「少量の水がブラシから出て、頭皮と髪の毛全体を濡らすことができる」です。実際には頭皮や髪の毛の汚れはまだ取れません。洗い流すことができるという想定でやってみます。
さあ、YUAGARIを試してみます。
これで髪の毛が洗えていると想定すると、洗う側の負担は減りそう!泡立てる必要もないし、ペットボトルもいりません。何より片手で頭を持ち上げるのが大変で短時間で済むのなら、かなりの負担軽減になりそうです!
しかし、この形では使い勝手が悪い!!
給水元のポンプからブラシへはチューブが伸びています。人の頭を洗うときに、チューブがごちゃごちゃしているし、ポンプも邪魔になっています。それでは、一体どうするべきか?
それは、ポンプもブラシもひとつにまとまった一体型、つまりハンディタイプの開発を目指す!これならチューブは使わないし、ポンプも一体になって邪魔にもなりません!
そもそもYUAGARIのアイデアを考えた時は、ハンディタイプでした。しかし、いきなり作ることは難しい。まずは置き型で試作品を作ってきました。今回の体験会では、目指すべきはハンディタイプなんだと、原点に立ち返るような、そんな思いです。
またひとつ方向性が見えました。しかし、大きな壁にもぶつかりました。これは乗り換えなければならない壁。正直かなりどうしようかってなっています笑
また皆様に次のステップをお届けできるよう、ぜひ応援よろしくお願いします!