眠らずに130km走ると、肉体にどのような変化が訪れるのか?
「年齢を重ねてくると、『健康ネタ』が多くなるよね~」。
先日、友人と食事にいったという妻が、そんな感想を述べていました。
そういえば、また別の誰かも同じような話をしていたような。。。
年齢が40歳を超えると、どうやら「健康」は、恋バナやら仕事やらを横目に、第三コーナーを回ったサラブレットのごとく、猛烈な追い上げを見せていくようです。
私(紀藤)も同様です。齢40すぎて、「自らの身体」にますます興味が出始めた今日この頃です。
シックスパックにしたい、とかそういった審美的なものではありません(残念ながら、そんなキャラでもない涙)。
ただ、肉体が下り坂に差し掛かる気配を感じる中で、「自分自身のからだのメカニズム」は興味の対象物として、その存在感が増してきました。
そんな中、ちょうどよいタイミングで(?)、三連休に「128kmマラソン」という、ものすごーく体に悪そうなスポーツイベントに参加する機会がありました。
そして、そのイベント中、イベント前後に「Garmin(ガーミン)」というウェアラブルデバイス(要はスマートウォッチ)で、心拍や睡眠の質、ストレスレベル、またはBodyBatteryという様々な指標を計測していたのでした。
「これは、自らの身体を振り返る良い機会になるぞ・・・!」と思い、実際に結果を眺めてみると「ウルトラマラソン走ると、身体はこんな変化を見せるのかー!」と、我ながら興味深く思うデータが見えてきました。
・・・・ということで、今日は「人が眠らずに130km走ると、肉体にどのような変化が訪れるのか?」というタイトルで、ウェアラブルデバイスのデータを公開してみたいと思います。それではどうぞ。
計測機器としての「Garmin」
街を歩いていると、「あっ、仲間だ」と直感的に感じてしまう人がいます。
それが「Garmin」を手首にまいている人です。
GarminとはGPSに優れた米国初の会社が作ったスマートウォッチです。
これを付けているだけで「この人はランナーか、運動好きの人だな」と勝手に親近感を覚えます。サバンナで、同種の野生動物にあったような、妙な仲間意識が芽生えます。
この時計には、様々な機能がついています。
ランニング中のスピード、心拍、上下動、高度上昇・下降、ステップ数、などなどはもちろん、スイムもバイクも対応しています。
付けているだけで、なんだか健康になった気がするのが不思議です(たぶん気のせい)。
データで見る「沖縄と東京のストレスの違い」
さらに、日常的に装着し続けることで、「Body Battery」なるものが、今の自分のエネルギーを教えてくれます。
Body Batteryとは、要は「1日のエネルギーレベル」を、心拍や睡眠の質から算出してくれるものです。要は、Body Batteryが高ければ元気、低ければ休んでね、ということですね。
詳しくは以下の記事を参照いただければと思いますが、体感覚のエネルギーレベルと、BodyBatteryのスコアは比較的相関していると感じます。
ちなみに、私は2ヶ月に10日くらい沖縄でリモートワークをするという、「東京ー沖縄のプチ二拠点生活」を行っています。その期間の違いを、Body Batteryのデータの違いを見てみました。
ちなみに「東京」では、対面研修などでかなり気持ち的にも張り詰めており、昼夜問わずに働くことも場合によってはしばしばです。研修前は、特にそう。自分なりに良いものを届けようと、最後まで追い込むので、目が血走っている感じです。
一方「沖縄」では、気持ちが緩みます。読谷村という牧歌的な雰囲気(車もみんなゆっくり)で、なんだかスローライフ感があるため、よく眠れます。日中は仕事をするけれど、対面研修などはないので、夕方には仕事を切り上げて、食事をします。
そんな状況を、Boddy Batteryと照らし合わせると、こんな感じになりました。
沖縄の期間(8/20-9/1)は、Body Batteryが高い「起床時が約85」で「1日の終わりが約25」くらい。まだエネルギーに余力があります。
一方、東京(9/2-9/16)では、「起床時が約50」で「1日の終わりは約5」くらいです。平均20くらい東京のほうがエネルギーが低く、1日の終わりは枯れ果てていることも少なくありません。うーん、やはり東京。。エネルギーがたくさん必要なのですね。
130km走った日は、どんなデータになるのか?
次に興味深いのが、9/15,16の130kmマラソンに参加をしたときです。
BodyBatteryについては、15日は夕方18:00から走り始めて、少しずつ削られていき「0」になりました。
翌16日も、朝から「0」のままスタートし、15:00まで走り続けるので、ずっと「0」です。
しかし、しっかり寝たはずの翌日17日も「0」から回復しないというところです。ここが気になります。もう少し、しっかり見てみましょう。
「普通の1日」のデータ
より細かい1時間毎のデータをみると、「普通の1日」では睡眠時は「休息」として「水色」のサインが出ています。そして、その間にBody Batteryが回復しています。そして翌日の朝には、「88」まで回復しています。
「ウルトラマラソンを走った日」のデータ
一方、ウルトラマラソンを走った日はどうか。
睡眠をしていても、ストレスレベルが高いことを示す「オレンジ色」のサインが続いていきます。
つまり、体は疲れているのに、「疲れすぎていて眠れない」という状態です。
実際に、朝起きても疲れています。ゆるりとリラックスをしていると、段々と平常時に戻っていき、翌々日には肉体も精神も、復活を感じ始めます。だいたい、時間にして翌日起きて夕方くらいまではだるーい感じが続きます(私の場合)。
ちなみに余談ですが、「飲酒をした日」も同じような波形です。
両者に共通するのは、おそらく「アドレナリン」が出ていることでしょう。
興奮状態にあるため、体は布団に入っていても、完全には休んでいない状態とも言えるかもしれません。マラソンとお酒は、近いのかも?!
回復をマネジメントする
さて、今日のまとめです。
自らの体感覚と、ウェアラブルデバイスとの感覚を照らし合わせることの価値は、以前から理解していました。
今回、「130kmマラソン」という過酷な1日を通じて、「身体がどのような変化を示すのか、そして回復にどの程度の時間を要するのか?」などをデータから検討することができました。
そうすると、私の場合は、大きな故障などなければ「ウルトラマラソンの翌日は、『泥酔した全身筋肉痛のおじいちゃん』になっている可能性が高いので、翌日は休むことが良さそうです(そりゃそうだ)。
こうした自分の状態にアンテナを立てることで、「自らの回復をマネジメントする」こともできますし、同時に仕事を含めた日々の予定もマネジメントしやすくなるのかな、と感じたのでした。
最近のスマートウォッチはこうした機能もどんどん充実して、どんどん精度も高まっているので、試してみる価値はあるかもしれませんね。
よろしければ、皆様もぜひ。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!