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子どもが「汚れていないか」ばかり気にします~コロナ後のスクールカウンセラーの現場より~


スクールカウンセラー21年目。
相変わらず子どもの問題行動・症状の相談は来るのですが、 コロナ以降、
潔癖症を疑う相談の割合が増えました。
もちろんコロナ前からも、潔癖症や強迫行動の相談が来ることはありましたが、そうしょっちゅうではありませんでした。
それも、 自閉症スペクトラムの子の「○○しなければ!」という
〝こだわり”だったり、 PTSDやトラウマに対する反応だったり、 あるいは
統合失調症の〝させられ体験” などによる潔癖行動の方が 多くありました。
しかしコロナ以降、 潔癖傾向が疑われる子の相談に 上記のどれも当てはまる様子がなく、 そしてその子の保護者の方いわく、 「もともと潔癖傾向がある子じゃないです、むしろ面倒臭がりなくらい。 執拗にしている時とそうでない時があります」 という子の場合が殆ど。
これまで特に家庭に問題もなく親子の仲も良い。 ただ、あまりに頻繁なので、 親としてはつい「やめなさい」と叱ってしまい、 今ではこの行動に親子ともども振り回されてしまっている、と。
そこで どんな時にその行動は出るのか、いつからか、 行動をする前と後はどんな気分になっているのかなど、 他にも分かることを親御さん、あるいは本人から聞いていくと、 どうも その子にとって ストレスに思うことが始まった頃からであることが 判明。
こどもがストレスを抱えるようになると、物にあたったり、腹痛だったり、 何らかの問題行動や心身症状が出てくるのは よくあること。
しかし 「自分の身をきれい(清潔)にしなきゃ!」というカタチで出て来ることは コロナ以降になってから増えたようです。
保護者曰く (子どもが)「何度も何度も洗ってます~」 「きれいになったか度々確認してきます~」 「アルコールのついたティッシュで拭いています~」 「唾や息がついているかもしれないからこれも汚いって言います~」
子どもの様子を聞きながらも、(まるでコロナの時の対処行動のようだなあ…)と思ってしまいました。
それは ストレス対処の方法が『清潔にすること』だと、コロナ禍において
子どもたちの無意識に 刷り込まれてしまったからなのかもしれません。




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