はないちもんめ
~♪
勝って嬉しい花いちもんめ
負けて悔しい花いちもんめ
あの子が欲しい、あの子じゃ分からん
相談しましょ、そうしましょ
小学生の頃、友達と手を繋いで
この歌を謡いながら遊んだ。
今思うと、子供ながらに
なかなか残酷な遊びをしていたと思う。
女の子同士の競争心を煽る遊び。
人気者のあの子は決まって一番に選ばれて、
いつの間にか少数派チームに自分が取り残される。
こんな遊びの何が楽しいのかよく分からない。
自己顕示欲の強い人気者が
満足する為の遊びだったのだろうか。
誰かに選ばれること。
それは自分の存在が肯定される安心感をもたらす。
大人になってより強く感じるようになった。
就職面接で選ばれること。
会社のプロジェクトメンバーに選ばれること。
好きな人の恋人、そして結婚相手に選ばれること。
人は他者に選ばれることで
社会的な地位を確立していく。
それが故に「選ばれること」を最大の美徳とし
「選ぶこと」を自ら行おうとしない
そんな風潮に違和感を感じる時がたまにある。
男女4人ずつの合コンに参加した。
各々が会話や食事を楽しみ、
それなりにその先の展開を期待できる雰囲気だった。
男の子たちと解散した後、
幹事の女の子がこう締めくくった。
「まあまあ楽しかったね!
誰か男の子から連絡来たら面白いね!
連絡きたら共有な!笑」
それを聞いた私は内心こんなことを思った。
「自分から気になる人に連絡するのはおかしいの?
女の子は選ばれるのを待っていなきゃいけないの?」
そう思って、なんだか少しつまらなく感じた。
できることなら好きな人に選ばれたい。
ただ、仕事も恋も結婚も
その一瞬のご縁を逃してしまっては意味がない。
待っていては掴めない縁もきっとあるはず。
あの頃夢中でやっていた花いちもんめは
選ばれるのを待つ遊びではないのかもしれない。
何が欲しいのか誰と一緒に居たいのか、
じゃんけんで選ぶ権利を勝ち取り、
自ら選ぶことこそが
楽しい遊びだったのかもしれない。
女の子だって選ばれるのを待つ必要はない。
自分から選んで掴みに行ける
魅力的な女の子になりたいと思う。