iOS「garageband」で作曲 1年音楽「プールのうた」 歌詞はclass notebookで

画像1

 1年生音楽科、7月。唱歌「うみ」を様子を思い浮かべながら歌います。その時、「海は好き?」「行く?」等と話していると、「砂が付くから嫌い」とか「あまり行ったことがない」とか「多分行かない」とか、海に面していない本市らしい声がたくさん挙がりました。「プールの方が好き」「プールの歌ってないのかな?」…プールでの水泳学習が大盛り上がりだったので、プールの話となるとみんなが身を乗り出します。「検索してみよう」「あったよ」「でもパッとしないね」・・・

 「それなら、『プールのうた』を作っちゃう?!」

  こうして、1年1組みんなによる作詞作曲が始まりました。

 「例えばどんな感じの歌?」と問いかけ、私が即興で「プール、プール♫」と適当に歌います。子どもたちは適当に思い付いたメロディーを口ずさみます。何通りかやってみます。

 次に、「どんな言葉を入れようか」と問います。「楽しいな~」「す~いすい」「気持ちいい」「洗濯機」「輪くぐり」・・・
 それなら、【気持ち】と【やったこと+音】にしよう!と私から提案し、授業時間の残りがあまりないことを考えて、黒板よりOneNote(クラスノートブック)に書いた方がいいと判断し、下のように、私のiPadで書いて、大型モニターに投影しました。

画像2

 結果、これが大成功です。書いて消してをしなくても、投げ縄ツールで移動が簡単!自在ホワイトボードです。
 児童がどんどん言っていく言葉をささっと書いて、同じ3拍の言葉で集めたり、5拍の言葉で集めたり。スペースが足りなければまとまりを下に動かして挿入したり。

作詞とデジタルノート(手書き)は、相性がいい!

 そう、改めて思いました。

 こうして曲のメロディー以外の部分が何となくできました。(今回は1学期に学習した「タン」「ウン」「タタ」の組み合わせなので、シンプルです。)授業時間が終了し、テンポやメロディーの構想を練り、まとめていくのは私がしました。2学期に鍵盤で弾こうと思えば弾けるように、ハ長調でシンプルなメロディーに。アプリGarageBandに主旋律だけ入れて、次の時間に子どもたちに聞かせました!

 「おお~~」「いい!」と賛同を得たので、早速、大型モニターに映した歌詞を見ながら歌ってみます。「あめんぼプカプカはちょっとおかしい」「すいすいがいい」「でもそれは1番に出てくる」「らっこにしよう」「5拍でなく3拍になるけど・・・」「まあ、それでもいいよ」という話になり、一部修正。
 そして、歌の練習をしながら、数人ずつ、打楽器の音をiPad上で録音していきます。本物の楽器でもよいのですが、煮えたぎる音楽室に行く気がしなかったので、アプリ上のドラムセットを叩きました。

 さていよいよ声の録音です。iPadのマイクに向かって、密にならないように集まって歌います。テイク1。…録音後、みんなで聞いてみる時、それが一番ドキドキする時間!…「2番の歌詞を間違えた」「大きすぎる声の人がいる」「最後がずれた」等の反省点がでたので、テイク2。…やっぱり最後がずれる!ということで、テイク3。…今度こそ成功!

 私の方で、声と打楽器と主旋律の音の大きさを調整し、低音パートも少し加えて整えて・・・

 終業式の日の給食時のお昼の放送に間に合いました。(iPadを放送室のマイクに近づけて流すという、アナログとデジタルの融合です!音質的には難ありですが、手軽でした。)音量はこれでいいのかとドキドキものでした。不安を抱えて教室に戻ると、子どもたちはニッコリ顔。コロナ対策で「黙食」が徹底されているので、話は食べ終わった後で。マスクをした子どもたちは「よかった!」「うれしかった!」「大きさもちょうどよかった!」とまたまたニッコリ顔。
 昼休みには6年生も来てくれて「よかったよ~」とコメントしてくれました。

 クリエイター魂、ここにあり。

 「創る」って楽しい。「アウトプット」って楽しい。頭や感覚がフル回転する。心に残る。

 しかもICTで、誰もが気軽にクリエイトできる。発信できる。

 オリジナルのものができるって、嬉しい。

 それを感じる学習、プチ「プロジェクト」になったかな。(今回は特に「作曲」に関しては児童の試行錯誤の時間は取っていませんが。)

 上級生も、校内放送でもTeams上でもプリントでもいいから、どんどん発信してほしい。発信したくなる創造、学び、学び合いの機会を生み出す教師集団でありたい。 

~追記~
 授業中に私が「garagebandをモニターに映したら歌詞を同時に映し出せない」「しかも字が小さいね」と困っていたら、ある子が「先生、クラスノートはぼくらのiPadで見られるよ」と。おお!そうだ!そしてみんなが自分のを開いて歌詞を見ました。
 子どもにとって「タブレットで共有」「共同編集」それが当たり前になってきているんだ!と感じ、私のうっかりからそれに気付けた、嬉しいうっかりでした。

 もう1つ。C:「先生、NHK『おかあさんといっしょ』で、プールの歌をやってたよ。」 T:「へえ~!あったんだね。どんな曲?いい曲?」 C:「うん。ぼくらの曲も、どっちもいい。」
 「ぼくらの曲」っていう感覚が嬉しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?