一つの地球、何度目かの人類
星は降らない
ただそこにある
人類が生まれるずっと前から
長い歳月のそのまた遥か遠く
恒星の宿命を負い
輝き続けて
その一部が地球に
何光年もの旅の果てに
届いているにすぎない
人類が知性を獲得したのち
その事実に意味づけをした
そして神話が生まれ
時間の概念が生まれ
暦ができた
暦を司る者は
大きな力を得て
一族の支配者になっていった
やがて人類は進化をし
文明が花ひらき
固有の文化が生まれた
何万年もの間に
自然から畏敬を持って学び
人間の暮らしに役立ててきた知恵は
やがてAIにとって替わり
人間は堕落していった
地球はもう何度目かになる
次の人類を
目覚めさせているかもしれない