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「ほのぼのするオリジナルストーリーのLR、Sparks 」~英語多読のための読書ガイド [多読用リーダー]~

英語学習誌🎄『多聴多読マガジン』🎄連載記事「多読のための読書ガイド」からのスピンアウト! 多読のプロたちによるおすすめの良書(英語の本)を紹介するコーナーです。


GR/LR編 ~2024年12月号~

執筆:古川昭夫(SEG英語多読教室主宰)

GR = Graded Readers: 外国人の英語学習者向けに語彙制限されたリーダー
LR = Leveled Readers: 英語圏に住むネイティブの子ども向け学習リーダー


ほのぼのするオリジナルストーリーのLR、Sparks


アメリカの児童書専門出版社、Candlewick社が発行する小学校低学年向けのLeveled Readers「Sparks」シリーズを紹介します。

Sparksは、主に英語圏の5歳から9歳を対象とするシリーズで、約30冊が発行されています。

すべて書き下ろしで、挿絵もかわいらしく、日本でも、多読の初期に使えるシリーズといえます。

1冊の語数は、約800~1,200語なので、ORT(Oxford Reading Tree)Stage 6が読めるようになったらSparksのシリーズも読めるといってよいでしょう。

YLは、本によっても異なりますが、YL 0.7-1.2程度です。

物語はすべて過去形で書かれており、使用されている単語にはYL 0.7-1.4レベルのGRと比べると、難易度が高いものも含まれています。

ただし、挿絵が多く、フォントも大きいため、物語の流れを視覚的に補完できるという点で、YL 1.2のGRよりもやや易しく感じるかもしれません。

どの本も、1話あたり300~400語のほのぼのした物語が3話収録されています。

ここでは、Sparksのシリーズから2冊紹介します。

なお、このシリーズは、Amazon、紀伊國屋書店ウェブストア、大手のオンライン書店で購入可能です。

(1) Zelda and Ivy (Sparks)

著者 Laura McGee Kvasnosky
出版社 Candlewick
総語数 857 語
YL 0.7-1.0

キツネのIvyとZeldaは仲良し姉妹。

そのほのぼのした日常が3話収録されています。

(1)Ivyがブランコに挑戦し、曲芸に挑もうとするも、落下してしまう話。

(2)しっぽに絵の具を塗り、最新ファッションに変身しようとする話。

(3)姉妹で、バトンをシェアする話。

どれも心が和む話ばかりです。二人を主人公とする物語が他にも出ています。


(2) Houndsley and Catina (Sparks)

著者 James Howe
イラスト Marie-Louise Gay
出版社 Candlewick
総語数1068 語
YL 1.0-1.2

犬のHoudsleyと猫のCatinaが主人公のシリーズの第1巻です。

(1)Catinaは作家を目指す猫。Houdsleyに原稿を読んでもらいますが……。

(2)Houdsleyは料理好き。隣に住んでいるアヒルのBert(虫が好き)と、Catina(猫なのに菜食主義)におだてられて料理のコンテストに参加することに。

(3)ホタルを見ながら、将来について語りあう。


『多聴多読マガジン12月号』来週11/6(水)、発売!


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