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映画では語られないハリーポッターの裏設定 ~ ダンブルドア家の秘密①

 前作の「謎のプリンス」では、アルバス・ダンブルドア校長がスネイプの死の呪いを受けて命を落としました。今晩の金曜ロードショーで、ハリーポッター・シリーズもクライマックスを迎えます。はじめて見る人も、久しぶりに見る人もいると思います。映画鑑賞の妨げにならない程度に、このサイドストーリーを知っておけば数倍楽しめるというポイントを解説します。映画と原作の設定に違いがある部分もありますが、原作をベースにバックグラウンドを解説します。

ダンブルドア一家

  ダンブルドア校長には、3歳年下の弟アバーフォースと4歳年下の妹アリアナがいます。アリアナは6歳の時、マグル(人間)の少年たちから暴力を受け、精神的ショックにより魔法の制御ができない「オブスキュラス」となってしまいました。
 父パーシヴァルは復讐のために加害者の少年3人に傷害を負わせ、その罪でアズカバン刑務所に収監され、獄中死しました。
 母ケンドラはアリアナが「オブスキュラス」であることを知られないよう、地下室に隠して育てましたが、アリアナが14歳の時、怒りの発作を起こした際に放った魔法により亡くなります。

 アルバスはホグワーツ創設以来の秀才として首席で卒業し、将来が嘱望されていましたが、卒業旅行に出発する前日に母の死という悲劇に見舞われました。その結果、彼は実家に戻り、弟と妹の世話をしなければなりませんでした。

ゲラート・グリンデルバルトとの出会い

二人のスローガン「より大きな善のために The Greater Good」

 ゲラート・グリンデルバルトは、北欧のダームストラング魔法学校の優秀な生徒でしたが、闇の魔術の実験に取り憑かれ、17歳で放校処分を受けました。その際、学校の壁に「死の秘宝」の三角形のシンボルマークを刻み、後に「グリンデルバルトの印」として知られるようになりました。

 その後、ゲラートは「死の秘宝」の謎を追って、大叔母の歴史家バチルダ・バグショットを訪ね、長期滞在しました。バチルダはダンブルドア家と親交があり、母を失ったアルバスにとって、同年代のゲラートは良い話相手になると考え紹介しました。二人はすぐに意気投合し、ゲラートが描く新世界秩序の革命的なビジョンにアルバスは夢中になりました。夜中でもアルバスのフクロウ便がゲラートの寝室に手紙を運ぶほど、彼らの友情は深まったのです。

ハリーたちがバチルダと会うシーンは、今晩の映画に登場しますよ。

ゲラートに宛てた手紙と「死の秘宝」の印

ダンブルドアの回顧

 ハリーが仮死状態になった時、キングスクロス駅でダンブルドアと会話を交わすシーンがあります。原作では、ダンブルドアがグリンデルバルトと過ごした短い夏について語ります。

グリンデルバルトの考えがどんなに私をひきつけたか。どんなに興奮させたか、君にはわかるまい。マグル(人間)を従属させ、我ら魔法族が勝利する。グリンデルバルトと私は、革命の栄えある指導者となる!

 優秀で才能あふれた自分が、粗野な弟と病気の妹の世話を負い、田舎に引きこもらざるを得なかった時、グリンデルバルトに出会い、「死の秘宝」の力を手に入れれば、抱えている問題が解決できると考えたのです。この時の心情は、盲目的な恋愛感情にとりつかれていたことが「ファンタスティック・ビースト 3」で明らかにされています😉

君に恋した夏の痛みを…

Yesterday 君に恋した夏の痛みを
抱きしめる この季節めぐるたび
淋しくて 淋しくて 君のこと想うよ
離れても 胸の奥の友達でいさせて

松任谷由実 「Hello, my friend」

 二人の恋愛は、1899年7~8月のたった2ヶ月間。再会するのは28年後です。長年に渡ってダンブルドアを呪縛し続けたのが、「血の誓約」を結晶化させたペンダントの魔術でした。それについては、また来週書くことにしましょう。

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