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そばの実の懐の深さをあなたに伝えたい

1ヶ月前から東欧の小国「ジョージア」に住み始めました。

ジョージアに移住したと話すと、ジョージアの人って何を食べているの?と聞かれることが多いのですが

日本で一躍有名になった「シュクメルリ」なんかも鶏肉が主役だし、ジョージアへ旅した時も肉がメインなお料理がたくさんあって、パン&お肉かなと思いきや


こちらに長く住んでいる日本人の方に聞くところによると、ジョージアの人にとって肉類はまだまだ贅沢なものらしいのです。

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ジョージアはパン天国だから、手軽なお値段でいろいろな種類のパンを選ぶことができます。

でもやっぱり日本人の私にはDNAがそうさせるのか、かなりお腹がふくれてしまうし飽きてしまうから、小麦が主役にはなかなか成り上がれず、食べるのはたまーーーにになっちゃう。

そこで登場したのが「そばの実」。

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隔離ホテルのバイキングに登場して(この写真の一番奥の豆みたいなものがそばの実)、これいったい何なんだろ?昨日ペンネが置いてあった場所にあるから、きっとそれ的役割のものに違いない。と思いながら食べていて、あとでそばの実を炊いたものと知ったのでした。

もともとそばの実を食べる文化はソビエト連邦時代にやってきたらしく、今やスーパーでは小麦の隣に陣取るほどの地位を確立しています。

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パッケージされたものももちろん販売されていますが、どこのスーパーでも必ずといっていいほど、量り売りのそばの実が。

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1Kg4ラリほど(約120えん)で購入できて、何て良心的。

早速家でも炊いてみることに。

そばの実のいいところはお米ほど時間がかからないところ。さらに炊き方も結構大雑把で大丈夫。お鍋にそばの実とお水を入れて(そばの実の2倍弱くらい)沸騰させて、沸騰したら塩を適当に投入。15分ほど弱火にしたあと10分ほど蒸らしてできあがり。

そのまま白米のような位置付けで食べてもよし。蒸らし時間に溶けるチーズを投入してもよし。こちらの人はバターを入れたりもするみたい(贅沢な食べ方)。なにものも邪魔しないし、なにものにも邪魔されない、なんとも不思議な食べ物。

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この写真左下のつぶつぶしたものは、ジョージアの代表的なお漬物「ジョンジョリ」。このジョンジョリとそばの実は生き別れの夫婦だったんじゃ!?ってな具合の相性で、いくらでもいけちゃう。

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ジョンジョリはミツバウツギの花のつぼみを漬けたもの。塩氣と酸味があって、こちらのお肉料理や脂っこさとベストマッチするとーっても美味しい副菜です。


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ある日の軽めのお昼ご飯。炒めた野菜(スイートペッパーだと思ってたらピリリリっと辛味がちょうどよかった)を乗っけてみたり。こんな感じにもそばの実はぴったんこ。

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ひき肉的にも使えるよな。と思って、ある日はタコライスにしてみました。そばの実を炊いたあと、ケチャップなどで味付け。

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Airbnbのホストが色々なスパイスをくれたので、そのうちの1つを使ったら大成功!白米&そばの実のコラボです。

これもイケル!なんていう懐の深さ!!!

そばの実、蕎麦処の長野なんかでは一般的に食べられたりしているのかな。徳島ではそばの実を食べる文化があるって友達に聞きました。お米がキングの日本ではなかなかそばの実が日の目を見ることがなかったんだろうなあ。

よくある、そばの実は○○に効く!みたいな効能は、たいてい想像つくものはカバーしてます。懐が深い上に万能なんです、そばの実。

日本ではそばの実が氣軽に手に入らないかもしれませんが、見かけた時にはぜひそばの実の懐の深さを体験してみてください。

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