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乾燥について(青汁、野菜編)

今日は、果物の乾燥について書きたいと思います。
乾燥には、大きく分けて2つあります。
・お米を刈った時に乾かすエアードライ乾燥
・お湯を入れるだけで食べられるようになるみそ汁などを作るフリーズドライ乾燥
これ以外には、低温乾燥や、遠赤外線乾燥などがあります。

青汁をつくるのに適している乾燥方法は?

青汁の原料になるのは、ケール、大麦若葉、明日葉、桑の葉、モリンガ、小松菜、小麦若葉、生姜若葉など、緑色の原料を主原料にしていますよね。緑色の原料の乾燥は実は結構難しくて、今でこそ桑の葉は緑色で流通していますが、私が業界に入ったくらいの時は、茶色をしていたと思います。それくらい加工が難しいのです。
大量ロットで加工するには、エアードライ乾燥が加工費を抑えられておすすめです。しかし、鮮度や栄養素で差別化を図りたい観点からするとフリーズドライの加工もありかもしれません。しかし、フリーズドライのデメリットは、乾燥ロットが大きいところです。弊社のHPでは少量からのフリーズドライもお受けできるように掲載していますが、商品化するには、コストが合わないと思うので、現実的ではありません。

製造工程

収穫・・・・乾燥日に合わせて収穫します。

洗浄・・・・泥やほこりを落とします。

カット・・・水が抜ける部分がないと抜けないので、乾燥しやすい大きさに 
      カットします。

湯通し・・・50℃から60℃くらいのお湯に湯通しします。(場合によっては 
      もっと熱い場合もあります。)この時に昔はブドウ糖や重曹を
      入れて、色止めをしていました。

乾燥・・・・底がメッシュになっている容器に、比重によって変わります
      が、300kg程度原料を入れて乾燥をします。乾燥ムラができな
      いように数時間に一度かき混ぜます。

異物選別・・金属探知機やマグネットによって金属異物の検査をします。

梱包・・・・ビニールと段ボールを使って梱包していきます。

この工程を取られる会社が多いと思います。乾燥のポイントは、乾燥温度とブランチングになります。っというのが青汁の原料や一部野菜の乾燥方法になります。これで100kgの生葉を入れて仕上がりが10kgくらいになります。歩留り10%ということになります。

野菜の乾燥

野菜の乾燥は、イモ類や糖度の高いものでなければ、エアードライ乾燥で対応できます。大根、ニンジン、ゴボウ、菊芋、レンコンなど。しかし、加工経験があっても、産地によってモノが違ったりするので、一度試作はさせていただくようにしています。

どこで加工してもらえるの?

私が知っている工場は、北海道、岩手、群馬、静岡、三重、岡山、広島、大分、福岡、熊本、宮崎とあります。それぞれの工場で得意不得意があるので、お客様のニーズに合わせて委託する工場を選択させていただいていますが、生を加工するので、季節にもよりますが圃場と距離がある場合は、冷蔵便で送っていただく場合があるので、なるべく圃場近くの工場に委託するようにしています。

費用・スケジュールはどのくらい?

加工はしたいけど、費用がどのくらいかかるのか気になるところだと思います。
本当はこれを書くのタブーかもしれませんが、もしかしたら製品化を考えている人の役に立てるかもしれないので書いちゃいます。
投入量×加工費になります。ここで試作の結果が必要になります。エアードライの場合、油(灯油や重油)を使うので、乾燥時間がどれくらいかかるのかによって加工費が変わってきます。
だいたい、450円/kgから600円/kg程度になると思います。
例えば1,000kgのケールを乾燥使用とすると、
1,000kg×450円=45万円+送料、消費税というような計算になります。

スケジュールは、収穫時期と乾燥時期を合わせて加工に入れていくので、量にもよりますが、原料納品から3週間程度見てもらえば大丈夫だと思います。

次回は、果物の乾燥について書きたいと思います。


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