【新エリア開業】株式会社オリエンタルランド
今回は「オリエンタルランド」をリサーチしました。夢の国『東京ディズニーリゾート』を運営管理する企業です。また、2024年6月には『東京ディズニーシー』に新たなエリアが誕生予定です。
それでは、さっそく見ていきましょう〜
①概要
基本データ
事業内容:テーマパークの経営・運営および、不動産賃貸等
設立:1960年
上場市場:東京プライム市場
時価総額:9兆2400億円
従業員数:連結8945名 単体5213名(平均年齢40.7歳)※
平均年収:561万円※
※会社四季報 2023年4集 秋号より
事業内容
テーマパーク事業:東京ディズニーランド/シーの運営管理など
ホテル事業:ディズニーホテルの運営管理など
その他:商業施設『イクスピアリ』の運営管理・モノレール『ディズニーリゾートライン』の運行など
テーマパークの運営が売上の8割以上を占めますが、その他にも『東京ディズニーランドホテル』『ディズニーアンバサダーホテル』『ホテルミラコスタ』などの計5つの「ディズニーホテル」の運営や、リゾートを一周する『ディズニーリゾートライン』の運行なども手掛けています。
②業績
直近の決算
営業利益:本業で稼いだ利益
経常利益:営業利益+本業以外の損益の合計
純利益:税金などを引いたあとの最終的な利益
コロナ禍の大打撃から見事に復活しています。2022年には黒字回復、2023年は利益水準もおよそ前年比倍近くまで回復しています。今後新エリアの開業やインバウンド需要等も見込めるので、業績を伸ばしていくと考えられます。
貸借対照表(B/S)
続いて貸借対照表を見てみましょう。
貸借対照表(バランスシート=B/S)は、その会社が持つ資産を可視化したものです。
流動資産:現金にしやすい資産(現金・受取手形など)
固定資産:現金にしにくい資産(土地・建物など)
流動負債:1年以内に返済が必要な負債(短期借入金・引当金など)
固定負債:1年以内に返さなくても良い負債(長期借入金・社債など)
自己資本比率:総資本のうち自己資本が占める割合。高いほど健全。
テーマパークや不動産を手掛けるオリエンタルランドは、固定資産が多いことが特徴です。
また、自己資本比率が7割近くと高水準で、健全な財務状態と言えます。
損益計算書(P/L)
続いて損益計算書です。
損益計算書(P/L)は、その会社がどう稼いで、何にお金を使ったのかを可視化したものになります。
売上高:本業で稼いだ収益
売上原価:売上を上げるために直接かかった費用
販管費:商品の販売や管理にかかった費用(広告費や賃料など)
営業利益/損失:本業で出た利益/損失
営業利益率:売上高のうち営業利益が占める割合。高いほど効率よく稼いでいる。営業損失の場合は算出できない。
テーマパークの売上原価とは、飲食店の仕入れや水道光熱費などの固定費、およびキャストの人件費と考えられます。日本最大のテーマパークですので、相当の売上原価がかかるはずですが、原価率は59%、営業利益率は27%と高収益体質です。極めて優れたコスト管理技術だと思います。
株価の動向
最後に、直近5年間の株価推移です。
この5年間で株価は2.5倍ほどに上昇しています。
コロナ禍を乗り越え、2022年以降は来場者数が回復し、株価は右肩上がりを続けています。
一方、株価が割安か割高かを測る指標である株価収益率(PER:1株当たり利益の何倍まで株価が買われているかを示す)は79倍と、サービス業の平均23倍を大きく超えており、割高感があります。
③まとめ
以上、「オリエンタルランド」についてリサーチした結果、
・世界最大のテーマパークを運営する会社
・ホテルやモノレールの運営も手掛ける
・コロナ禍で甚大な影響を受けるも業績は回復
・財務状態も良好な水準に
・株価も上昇傾向だがPERは割高を示す
でした。
今後も個人的に気になった企業についてどんどんリサーチしていこうと思います。
参考資料
オリエンタルランド会社概要
https://www.olc.co.jp/ja/company/profile.html
決算短信
https://www.olc.co.jp/ja/ir/latest/main/00/teaserItems2/00/linkList/0/link/s2024-02.pdf
ディズニーホテル
https://www.tokyodisneyresort.jp/hotel/dh.html
ディズニーリゾートライン
https://www.tokyodisneyresort.jp/tdr/resortline.html
TBS NEWS DIG