![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/107444911/rectangle_large_type_2_7b98a746da5ee498b7e65cbff867ba7b.jpeg?width=1200)
3/1 「ルーヴル展 愛を描く」の見方を考える
めちゃくちゃ今更なのですが。3/1に行きました。できるだけ思い出して書くつもりなのですが、もう記憶薄れている!(〜6/12までです。書くの遅!)
ちなみにこれは大学時代に美術史を学んだわけでもない素人の感想文です。
あと、初日の朝イチでいってるので混み具合とかも普通でした。
はっきりいってあんまり印象なく、なぜこのテーマ(愛の形)を選んだのかわからなかったため、現地ではいまいち世界に入り込みきれなかった。(上記にも記載しました)
そもそも、時系列になっているわけ(最近だとmet展とか)でもなく、1人の画家の人生を中心に取り上げるわけ(マティス展、モネ展、ゴッホ展等々)でもなく、テーマありきの展覧会って、観賞がやっぱ難しいな〜と感じる。
そしてさらにいえば目玉の絵画もちょっと微妙、、。誰もがわかる巨匠のあの作品!というのもなかったような…(好みの問題?)
色々と調べてたら1990年代にも、フラゴナールの「かんぬき」を代表作品としたルーヴル美術館展が開催されてた模様。
今回の美術展の構成チャプターは以下の通り。
なおみどころは下記の通りである。
人間の根源的な感情である「愛」は、古代以来、西洋美術の根幹をなすテーマの一つであったといえるでしょう。〜中略〜
本展では、西洋社会における様々な愛の概念が絵画芸術にどのように描出されてきたのか、ルーヴル美術館の膨大なコレクションから精選された73点の絵画を通して浮き彫りにします。
色々な愛が絵画で表現されてますね☺️!!!!!というメッセージだけでは、現代の美術展の役割としては物足りなく感じるし、、、何を見て欲しいのだろう我々に?と疑問を抱いたせいで、さらっと展覧会を見終えてしまった。
腑に落ちないまま図録を買って帰宅。
釈然としない気持ちのまま改めて図録を読み直してみると、なんとびっくりまあこれが腰が抜けるほど面白い!!!!
大抵の図録には、最初の方に解説文(論文)が掲載されていることが多く、そこが結構ボリューミーで面白い。開催元の美術館と、コラボ先(今回だったらルーヴル)の学芸員の解説文がほとんどなのだが、今回も例の如く何本か載せられていた。
概ね、ロココ時代を中心とした美術観の流れと、その時代でよく取り扱われるテーマ=神話の話でした。
※題名の抜粋です
・誘拐と魔力
17世紀から18世紀の神々の愛を描いた絵画に見る性役割と愛の駆け引き
・「恋する絵描き」の時代の絵画
・両性具有的男性像と思春期の美
フランス美術(1790-1820年代)におけるホモエロティックな神話主題の作品を巡って
今回の展覧会としては、ロココ時代とその前後を取り上げたものなのでしょう。
思えば90年代に開催されたルーヴル展はサブタイトルがロココ〜新古典主義と見たような、、、。
あと面白かったのが、そこでの「性」の取り扱い方の変遷。サブテーマにその時代に女性の在り方とかもあるのかな?
と、言うことでルーヴル展の企画意図と見方の仮説を立ててみました。
①カトリックとプロテスタントの宗教革命前後の変遷。キリスト教の教えの中心にうずまく社会の「愛」のあり方の考え方の変化。(※しかし宗教革命は16世紀のころなので、本格的なロココ時代(18世紀)とは少し乖離がある。)
②ロココ時代を中心に取り上げられやすいイコロジー(図像?)の集大成のようなもの。ロココ時代前後を集めることでその時の社会趣向をとりあげた?
③ひいてはその時の女性の在り方の歴史。「もともと精神病気質の西洋美術は、本質的に女性蔑視」という解説に恥じない、わたしたちに脈々と受け継がれるジェンダー観の紐解き(および批判)
うーむ。。もう一度世界史に照らし合わせて整理したいと思う。
最後の③についてですが、図録に載っている論文で引用されていたセリフです。ルーヴルで2000年に開催された「所有と破壊」展のカタログの説明の一説とのこと。
ひょっとして、いまのルーヴル愛を描く展も、かつて行われてたもののリバイバル(アップデートはあるにしろ)だったりして。
「所有と破壊」展→「愛を描く」展 とかになってたら本当にうんざりだね。海外から絵を運び込む以上集客して売り上げ立たせないといけないのはわかるけれど。
まあいずれにせよ、検証してない仮説でしかないので、仮説①〜③を整理するとともに、
ルーヴルで開催された「所有と破壊」展と、1990年代に開かれた日本でのルーヴル展の出展作品や構成の比較などしたいと思ってます!!
思うだけで忘れるのですが!!!!!!!悪いね!!!!!
残り東京は少ないけどまたいきたいな。