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【基礎知識】賃貸業界の仕組み①客付と元付

(最終更新日:2024.12.9)

こんにちは、コリドラス不動産です。

これからお部屋探しをされる方、これから今の家を退去する予定の方、に向けて賃貸にまつわる様々記事を書いています。
宜しくお願いします。

本記事では、基本的な賃貸仲介業界の仕組みについて解説していきます。

「物件は水もの」と言われますが、本当にそうです。
気に入った物件を取られたくなければ、即決力が求められます。

その即決する為の力を事前に養っておく事が大事です。

その力を養う下準備として、業界の仕組みを理解しておくと良いでしょう。


・客付と元付


まずは以下の表をご覧ください。
ケースバイケースなのですが、ベースの仕組みはこの表になります。

黄色が貸主側、水色が借主側となります。

客付とは:借主側の部屋探しや契約を対応をする業務です。

元付とは:オーナーから募集を依頼される、募集元の業務です。

業務によって売り上げの作り方が違います。

不動産屋によって、
①客付専門、
②社内で客付と元付を部署で完全に分けている、
③元付中心だけど自社の物件だけ客付もやる、
④両方やっている、
などのケースに分かれます。

次に、部屋探しする人から見た客付元付のポイントです。

・①②でお部屋探しをする場合のポイント

メリットは

・募集公開されている全物件を対応してもらえる事

・1日に車で何物件も案内してもらえる事

・ちょっと微妙な対応の会社や担当者でも、入居後に関わる事はほぼない。

・良い営業マンなら、自分の状況を整えてゴールへと導いてくれる事。
(定期的に、部屋探しが迷子状態になってしまっている人がいます。また別記事で書きますが、良い物件を取り逃がした人や決定力に弱い人、内見しすぎてしまった人等)

デメリットは

・営業マンの質が様々。
「はじめに」の記事で少し書きましたが、色んな人がいます。
契約が取れれば何でも良い。クレームも口コミも気にしない、という営業も沢山います。

・紹介できない物件もある。
元付業者が、一般公開してない物件もあります。
そういう物件について、「うちでは扱えない」と教えてくれる営業マン(少ないですが)と、その物件のマイナスポイントを上げて潰す営業マン(上手い人ですね)と、もう申込が入っていると嘘をつく営業マン、とに分かれます。

※①の業者は一部気をつけた方が良い業者もあります。かなり杜撰(ずさん)で業界から嫌われている様な所もあります。
説明が長くなるので割愛しますが、ザックリ言えば「なんかイケイケだな」と感じたか、「とりあえず申込しちゃって抑えておきましょう」と言ってくるような所は安くてもやめておいた方が良いと思います。
(安かろう悪かろうですね。色々足りなくても、何かトラブルが起きても、「安いから仕方ない」と割り切れるならまぁアリです)

・③でお部屋探しをする場合のポイント

メリットは、

・入居後の管理業務もそこの会社なので安心感ができる(逆も然り、不安に感じたらやめておけば良いです)

・当然、物件自体に詳しい。

・直接の場合は仲介手数料が安くなる場合がある。

・その業者だけで募集している専任物件に出会える事がある。

デメリットは、

・どちらかと言えばオーナー寄りのスタンスなので面倒事は嫌う。

(例えば、ウサギ飼ってるんですけど、なんて言ったら「ココはペット不可なので…」ともうその物件に住めなくなる。あまり交渉をしすぎると「この人は入居した後も面倒そうだな」と思われて審査に落とされてしまう。等)

元付と直接会って内見することというのは、ある意味審査と面談の要素も含まれています。
オーナーの代わりに、オーナーに報告するために、入居希望者の雰囲気をさりげなくチェックするんですね。
たまに我々に対してひどく横柄な人などもいます。そういう方は申込希望いただいてもやんわりお断りすること事もあります。

・他の物件の紹介はしてくれない。

自社の管理物件以外の紹介はガッツリはやらない所が多いです。
一応探しますが、どうしてもメインの元付業務が優先になります。
見比べたい場合は他の不動産屋をまわる必要があります。

・④でお部屋探しをする場合のポイント

このタイプの不動産屋は割とオススメです。

営業、管理、共に経験がある業界中堅どころの社員が多く、自社物件を紹介しつつも必死でそこばかりを薦めるのではなく他社物件も見せてくれる。
ハイブリッド型ですね。

一概には言えませんが、
店舗内のスタッフの年齢層がバラけていて、そこそこ駅から近く良い立地の一階にある不動産屋なんかはその傾向が強いです。

そこそこ会社の歴史が有り、地元の不動産屋とも良好な関係を築けているから良い立地に店を構えられ、中途で30代くらいの客付経験者を入れているケースが多いです。

重要事項説明の時にだけ現れるおじいちゃんがいることも。

最後に


以上が、業界内の基本的な仕組みでした。

サブリースやレアケースの「自ら貸借」、最近はオーナーが直に入居者を探せるサイトの登場など、時代と共に少しづつ変化もありますが、普通にお部屋探しをされる分にはこの記事に書いてある構造が中心です。

この記事を読んで頂いた方の部屋探しが良いものとなりますように。

↓客付・元付合わせて10年の経験から得た、部屋探しの注意事項をまとめた記事です。企業のHPでは書かれない・担当営業マンも教えてくれない深い部分もたくさん盛り込んでおりますので、是非ご覧下さい!

これから同棲を予定されている方はこちらも是非ご覧ください。


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