この休校で、未来、犠牲になるもの
こんにちは
夢の木Lab. 若林かおりです。
3月の突然の休校から…… 状況はさらに悪くなり、そんな中、学校を再開するところもあれば、休校継続の地域もありますね。
私が今、このまま学校が休校になって心配しているのは、
【学校が再開したとき、授業の遅れを取り戻すためにどんな時間が犠牲になるか?】
ということ。
さて、この話を進めるにあたって、先にお伝えしたいのは、
私は「開校がいいか、休校がいいか」という話をしたいのではありません。
ですから「あなたは、開校の考えなのね?! 子どもの命より勉強なの?」というご指摘はご遠慮くださいね。
今、起きていることは、これからの教育にどんな影響を与えていくのか?
を考えたお話です。
さて、お話を戻しましょう。
2020年は、日本の教育が大きく変わる予定の年。
知っての通りプログラミングの導入や、外国語、道徳の教科化。
方針も大きく変わり、『主体的・対話的で深い学び』が強化されます。
しかしながら、この「主体的・対話的で深い学び」のためには時間がかかります。
子ども同士の対話、子ども自身が興味を持つ仕組み……
「教え込む」方がはるかに早い。
先月、4日間(約6時間)を使って、小学生の子どもたちへオンライン探究授業をしました。
この授業のスタイルはまさに、子どもが主体で、子どもと私たちが対話しながら進める深い学び。
これが、「探究」ではなく、
SDGsとはこれ!
トイレの問題はこれ!
その問題に対してこれが必要!
あなたたちがしなければならないのはこれ!
というように、
私たちが知っていることを教え・与えるものならば、60分ほどあれば終わると思います。
なので、もし、この休校で学校に時間がなくなり、
「早く進めなきゃ!追いつかなきゃ!」というおもいがあるならば、
この休校によって
【授業の遅れを取り戻すためにどんな時間が犠牲になるか?】という私の不安への問いの答えは、
対話や考える時間は省略され、従来の「教え・与える」詰め込み型授業になっていくだろう…
ということは簡単に想像できます。
もちろん…これがとりこし苦労であればよいのですが。
でも、一方で思うのです。
この休校が、教育革命をさらに後押しするものになるのではないか、という希望も。
休校が続くことで起きる学問について考えられる問題は2つ。
1.授業に遅れが出ること
2.学力に格差ができること
数か月の休校になったとして、その問題の解決が
「絶対無理!!!」となったとき、
従来のやり方が壊されると思うのです。
従来のやり方というのは、
1.みんな一緒に同じように進む授業スタイル
2.先生が画一的に知識を教え、与える授業スタイル
何十年も続いたこのスタイル、変えていかなきゃね、と言われながら変わらない部分。
ここが、この休校によってさらなる変革を推進するかもしれません。
では、どんなふうに?
例えば、
・ 知識を入れるインプットの学習は、動画等で、各々学習を進めたいだけ進める。
・学校は、子どもたちが教え合うなど、学んだことをアウトプットするような場にする。
・学習に遅れやつまづきがある子は、個別でサポート。
全体がどれだけ進んでいるかではなく、
一人ひとりの凸凹を把握し、ひとり一人のカリキュラムが子ども主体で組まれる学校に。
これは、すでに、やっている国もあるし、この考えで日本で設立された小学校もあります。
(イエナプランとかね)
だれもが、
「やんなきゃね~」
「変わんなきゃね~」
といいながら手を付けられなかったこの部分。
この機会に、シフトするのでは? と期待。
なので、もしかすると…
中途半端に開校して「なんとか間に合うぞ」よりも、
従来のスタイルでは取り戻せないほどの遅れが出るくらい休校するくらいがよかったりして(苦笑)
と、私の中の「そんなの絶対嫌だ~!早く通常に戻ってほしい~」という感情的な部分も感じながら、書いています^^;
歴史を見てみても、大きな変革、意識変革は、痛みを伴う外的刺激から。
このコロナが、どうあれ、子どもたちへの教育にとっていい方向に進みますように。
決して、「対話、主体的」なんて言ってられない~!
詰め込め! すすめ! という方向になりませんように。
もちろん、どんな人の命も守られながら。
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☆愛知県もまた明日から休校になりそう^^;
せめて学校で直接休校のお知らせを受け取りたいものだ…。
さて、また オンライン探究開校しようかな~!!!